可能ならアルタミラの絵解きから | 猫の島調査報告書

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月夜にささやかな酒宴 ことのは積み上げ十年目


「犯人当てアンソロジー 気分は名探偵」/我孫子武丸、有栖川有栖、霧舎巧、貫井徳郎、法月綸太郎、麻耶雄嵩/徳間文庫。


まったく匿名じゃない匿名座談会w付き。


気分は名探偵―犯人当てアンソロジー (徳間文庫)/我孫子 武丸
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↓親本はソフトカバーで読みやすかったです。同じ黒猫が表紙。
気分は名探偵―犯人当てアンソロジー/我孫子 武丸
¥1,575 Amazon.co.jp



それにしてもこの方達は方向性が似ている。
味付けも文章の癖も設定もトリックも、違う。なのになのに。
安心感? なんとも言えない懐かしさ。

 新本格ってこういうものだったよね。



☆ガラスの檻の殺人/有栖川
短編では上位に入る。相変わらずセンチメンタルまっしぐらだが、クイズ感が強いため読み心地はいい。視点転換もいい。
電柱か塀を気にしていた自分は89パーセント。

☆蝶番の問題/貫井
読み始めて「ある閉ざされた雪の山荘で」を思い出す。あのきれいな転換は中々起こせないものなのだと残念に思う。
謎はいいが、探偵キャラがうざい。一時期の「本格推理」/光文社文庫のような所謂変人探偵とワトソン(往々にして記述者ですらない)。しかも書き慣れていないような。
エンドマークで更に入れ子の作中作なら良かったのに、と思う。

☆二つの凶器/麻耶
対してシリーズ探偵でもある木更津はうざくはないが印象が薄い。うまくいかないものだ。
作品は麻耶ではないんじゃないかと考えるくらいスタンダードな流れ。理系ミステリw

☆十五分間の出来事/霧舎
一番読み数が少ない作家なので(なにしろ霧舎シリーズを読んでいない(呆))、他の作品と比較評価しにくかったりはする。
主人公(視点)が職業脚本家のためか1場舞台のようだった。軽く登場人物が頭に入りやすいことと解決の結びつきがうまい。ただ解決の印象は薄め。

☆漂流者/我孫子
最後の最後まで気を抜けない。
我孫子らしい力業のストーリーだったけど、作りは王道。

☆ヒュドラ第十の首/法月
このメンバーでこの題名がきたら法月しかない(可能性的に>有栖川)。なんてな。
きっちり解。ヨードチンキヨードチンキ。