よその国のことは知らんがロシアではАудиокниги(オーディオクニーギ。つまりオーディオブックのことなのだが何故「本」の部分だけロシア語なのか。)がやたら栄えている。
CD屋にはがっつりとコーナーが設けられ、ロシア文学や民話に限らず海外作品の翻訳も多数並んでいるのである。
エドガー・アラン・ポーの短編集で表題が「赤死病の仮面」も見かけました。ホームズは買っとくべきだったかなー……それはまあさておき。
効果音入れたり日本でいうところのドラマCD仕立てで登場人物それぞれに声優をあてがって科白の掛け合いしてるのもありますが、基本はひたすら文学作品の朗読なんですよ。
「巨匠とマルガリータ」で約13時間。「カラマーゾフの兄弟」とかすごいことになってそうだ。
私みたいな外国人のロシア語学習者及び本国の視覚障害者以外にも需要は果たしてあるのか、内心気になって仕方ない。
何だアレかロシア人は「俺、今日は『戦争と平和』の気分なんだよね。」っつってほとんど丸一日も朗読に耳を傾け続けるのか。どんだけ文学好きあるいは声フェチなんだ。
ロシア語聴いてるだけでほんわり幸せ気分を味わえるくちだしお勉強にもちょうどいいので、現地で何枚か買ってきましたオーディオクニーギ。
「巨匠とマルガリータ」、「雪の女王」、「星の王子さま」、そしてこのブログでのみ話題沸騰の「エメラルドの都の魔法使い」も。
オーディオクニーギ化までされちゃうくらいロシアでは定番なのか「エメラルドの都の魔法使い」は?
「ロシア オズ」でグーグル検索かけてもまったく引っかかんないんですけど!
日本人は誰も知らない、ロシアではオズがどんなことになっているのか。
あ、そうそうこのオーディオクニーギを聴いてみたらば主人公の名前の発音は「エリー」ではなく「エーリ」でしたほんとすみません。
なんかエーリの声聴いたことある気がする、と思ったら、うるわしのワシリーサと同じ人だった。おおおお。
常に歌うような笑うような、これぞロシア民話のお姫さま!って感じの甘くて優しい声なので、正直ドロシーのイメージとはかけ離れているけどまあエーリですから、うん。
とかなんとかロシア版オズに対して否定的なことばかり書き殴りつつも、エーリもまあありかも知んないボームさんのドロシーとはちと違ってても!とか思っちゃうのは単に私がロシア大好きっ子だからなのだろうか。ロシア語ってだけですんごく点が甘くなる。
挿し絵超可愛いよねドロシーいやエーリが青と白のギンガムチェックを着てなかろうと!