人生はマラソンだ | REBORN!fun to running again

REBORN!fun to running again

やっぱし走れるって最高!



火曜日に観てきました、映画「人生はマラソンだ」です。

封切りから数ヶ月経っていたし、メジャーな作品でもないので多くの映画館では既に終了。それでも探したら上映しているところがありました。

んで、観終えた感想を一言で言うなら「ラストでおお泣き。観て良かった」

物語をおさらいすると、町の自動車修理工場に集うポンコツ親父(4人)達が、税金滞納(何と4万ユーロ)による工場差し押さえをチャラにすべく、ロッテルダムマラソンにチャレンジする。賭けの条件は全員完走(実にゆるい)、しかし出来なきゃ工場を手放すというもの。

レビューでは一念発起してという言葉が踊りますが、私が見る限り親父たちのノリはテレビ番組のバス旅行で見せる蛭子さんのそれに近い感じ。

というのも彼らの抱えている生活がヘビーなんですわ。職場やマラソン練習で見せる顔は適当で無責任なんですが、自分の生活に戻るとシリアスな顔になる。職場が現実から逃避できる場所。だから唯一の憩いの場までシリアスにしたくない。

先に言ったように4人にはそれぞれ「これだけで手一杯」という家庭の事情があるんですが、中でも主人公のが特にヘビーで、認知症の母、素行不良の息子、倒産寸前の会社(そう、修理工場の社長なのだ)、そして何より自身が末期癌という絶望的状況。

そんでも主人公ですから彼が一番頑張ります。まさに映画の王道って奴です。

そしていよいよ大会本番。ここまで彼の病気について複線が「いーっぱい」貼られているので、絶対に感動のクライマックスが来ると大泣きの準備をしていたら‥「ええー!なにそれ!そりゃねーだろ」でマラソン大会のシーンが終わる。

そして場面変わって淡々とエンディングに向けて物語りは進んでいく。
そう、本番前の30キロ走のとき、コーチを引き受けた元マラソンランナーがいみじくも言った「フルマラソンで何かが変わる?そんなことはありえない!」を思い出す。

そうだよね、そうそう人生甘くないよね。辛口の映画だなぁと思ってたら、監督は最後にとんでもない隠し玉を用意していました。もう涙涙涙。ボロボロです。

そして感動を後押ししたのがバックに流れた「You'ii never walk alone」
歌詞がまた素晴らしいです。

嵐の中を歩むときは
顔を上げて堂々と行こう
暗闇をおそれちゃいけない

嵐の後には
金色の空が広がり
雲雀の甘く澄んだ歌声が待っている

歩こう 風の中を
歩こう 雨の中を
たとえ君の夢が破れたとしても

歩こう 歩こう
希望を胸に
君は決してひとりじゃない
ひとりじゃないのさ

歩こう 歩こう
希望を胸に
君は決してひとりじゃない
ひとりじゃないのさ

この「ひとりじゃない」が泣ける!
機会があれば是非観て下さい。

そして気をつけて欲しいのがこの映画「R15」指定だということ。
特に小さいお子さんには見せたくないシーンが「ある」から、レンタルしても子供と見るのはお奨めできません(これがもったいないんだよね)。