ここんとこの暑さは凄まじいものがありますね。私のようにナイトランはまだ良いとして日中走っている方はくれぐれも熱中症にはお気をつけ願いたいものです。
熱中症は何らかの理由で発汗が上手くできなくなり体内の熱を放出できなくなることで、最悪の場合、脳がオーバーヒートして死にいたる危険なものです。
ここでキーポイントになるのが「発汗」。人は汗をかくことで体温を調節している。
そんなこと当たり前じゃん、何を今更ですわね。そんでこっからが本題。発汗による体温調整を行う哺乳類は人類くらいしかいないのね。んじゃ他の動物はどーなのよ。はい、彼らは基本的に体温調節のためだけに汗をかきません。
えー信じられない!…じゃない。むしろ人間のように体温調節のためガンガン汗をかく行為のほうこそ異常なのだ。だって、命の源である水分を積極的に排出するなんて、それこそ自殺行為。動物が移動するのは食べ物と何より水を求めての行動でしょ。
それでは動物は暑さをどうやってしのぐか。答えは「日陰で動かずじっとする」。テレビではサバンナで動き回る動物が見れるけど、それは「視聴者様が納得しないから」、そういった絵を集めて流しているからです。
よくライオンが狩りを途中でやめるでしょ、あれは「これ以上は追っても無理だ」と判断したからではなくて、走ることで体温が上昇し脳に影響が出そうになると「勝手に」体が動きを止めるのです。新幹線のATSみたいな装置が体に組み込まれてます。
それでは何故人間はそのような自動制御システムを外すどころか、他の動物とは全く逆の調節システムを採用したのか。
何でも人類の祖先は今のアフリカで誕生したらしい。そんでご先祖様は他のおサルさんと同じように樹上で生活していたのだが、気候変動でジャングルはサバンナになり、やむ無く樹から降りて草原で生きるようになるのだ。
パワーもスピードもないから餌を取るどころか逆に肉食獣にとって格好のランチとして追われる。正に天国から地獄ですわな。
となると夜行性になる道が選択できたのですが、何故かご先祖様は昼行性のまま生き抜くことを選択します。多分、夜行性を選択したくても昼間隠し通せる小さな体じゃないのがその理由でしょう。夜目も利かないしね。
そこで他の動物が動けなくなる暑さの中でも行動できる能力を身に付けたのですね。これなら相手から逃げるだけでなく逆に攻撃だって可能です。
人間は武器を手にすることで野生の動物を狩ることができるようになったことは誰でも知ってるけど、それ以上に「暑い中で長時間動き回れる」体を得たことも大きな理由ですわね。発汗による体温調節システムはその為に必要不可欠だったのね。全くとんでもないことを考え出したものだ。
そんでここまで書いててふと行き詰まった。だってこの能力って一朝一夕で備わるものじゃないよね。「その前に人類は絶滅する」と考えるのが普通ですわ。
それと最大の疑問が、そんな自殺的な能力を得るように進化するのかしら。ジャングルがなくなったってことは、明らかに以前より水が不足してる環境じゃん。普通なら水分を無駄に排出しないよう進化するんじゃないかしら。だってさ進化の歴史って環境への適合の歴史だよね、これって逆行してね?
むしろ人類宇宙人説とか神様の一夜の過ちでできちゃったって説の方が非論理的なだけ納得できちゃうわ。
とか考えながら昨晩はミッドナイトLSDにしゃれ込みました、15キロ。こんな「ただ汗をかくだけの行為」を楽しむ。まさに人間だけに与えられた馬鹿な特権です。