ヒマワリといえば夏に咲く花として有名だ。しかし幌加という所で肥料用に栽培されるヒマワリは秋にその花を咲かす。8月に帰省した際、その存在を知ったんだが時期が合わないというので支笏湖マラニックをしたのだ。
今回、所用で帰省することになったので是非とも幌加のヒマワリを見たいと思った。しかし時期的には秋なのだが果して本当にこの寒い時期にしかも北海道でヒマワリを見ることができるのだろうか。
とりあえず駅の観光案内を訪ねると、まだ大丈夫というではないか。となると問題は天気だ。上空に寒気があって断続的に激しい雨が降りつづいている。そして「寒い」のだ。まだ小雨が残る駅前を出たのは結局午後2時半を回ってしまった。北風が強い分、雲の流れも速い。気が付くと秋の空が広がっている。
観光案内でもらった地図は案内図といった按配で非常にシンプルというか目的地までの道しか載ってないものだった(笑)。「それだけ道が単純なんだ」と都合の良い解釈をした。
前回行った「小川農場 」の十字路を左に折れ、いよいよ「10月のヒマワリ」探しマラニックだ。「ハーベストルート」と名づけられた道を走る。風が冷たい。足を止めると一気に汗が引き肌寒さを覚える。
この道は車道こそしっかり整備されているが人がほとんど通らない歩道は見事なまでに「うねっている」。しかも先ほどまで降り続いた雨のためあちこちに水溜りがあり走りづらい。
水溜りをよけたりして不規則に走っていたら10キロくらいで、またしても土踏まずが痛くなってきた。普通なら「止めやめ、今日のランニング中止」といって帰るんだが、案内図では既に2/3まできているので行けるとこまで行くことにした。
そして花工房「あや」という看板を右折、もう目的地までは目と鼻の先だ。しかしこれからが地獄だった。延々と上り坂が続くのだ。日頃、平坦地しか走らない虚弱な私の足はすぐ悲鳴を上げた。
途中くらいから走れなくなりトボトボ歩き出すが、両側は単なる「林」。一向にヒマワリ畑なんか見えてこない。時間だけが無常に経っていき、太陽も大きく傾いて西の空の雲の中に入ってしまった。
やがて何だか看板が。「おぉついに来たか‥グレート札幌?」‥ゴルフ場であった(笑)。
グレート札幌が丘の頂上らしく、ここから下りになった。「もう本当にこの道の先に目指すヒマワリはあるんかいな。ここで道が違ってたら洒落にならないなぁ」と疲れきった足を引きずりながら歩いてるんだか走ってるんだか解らない状態で進んでいくと、突然道の両側の林が途切れ目の前が一気に開けた。
「おぉぉぉぉぉ!」‥続く
