フィリップ

レオポルド・ティルマンドによる自伝的小説を原作に描く

人間ドラマです。

 

第2次世界大戦下のポーランドとドイツを舞台に、

ユダヤ人としての素性を隠して生きる青年を映し出す。



私エロマン星人のファンの方なら、俺がナチスドイツによる

ユダヤ人迫害をテーマとした映画は必ず見ることをご存知でしょう。

 

戦後80年近く経っても、いまだに本テーマの映画は製作され続けています。

だから、俺もずっと見続けると決めています。
 

本作は、ポーランド国籍のユダヤ人の男性か主人公です。

家族や恋人を目の前で殺されながらも、何とか生き延びて、

ナチスへの復讐のために生きていました。
 

自らの素性を隠して生きるって、マジで辛いでしょう。

しかも、あの時代のドイツに潜入して、

ドイツ人の好き勝手を見ながら生きること自体、拷問のような日々です。
 

そんな復讐心を揺るがしたのが、やっぱり恋でした。

愛のチカラは偉大です。

 

好きな人のためなら死ねるというのは事実です。

また、好きな人が大事だから別れるというのも、

男らしいカッコいい生き様です。
 

ところで、本作は演出面でのこだわりが半端なくて、実に良かったです。

当時の再現性へのこだわりです。

 

建物や街路、美術に衣装、小物に至るまで、

ディテールの再現性が凄いと思いました。

 

史実ものの作品は、昔をどう再現するかを、

予算とにらめっこしながら検討しているはずですが、

ヨーロッパの映画は、伝統と格式を重んじる文化だけに、

手抜きの発想はないのでしょうね。

素晴らしかったです!



1941年、ワルシャワのゲットーで暮らすポーランド系ユダヤ人の

フィリップはナチスによる銃撃に遭い、恋人サラや家族を目の前で

殺されてしまう。

 

2年後、フィリップは自身をフランス人と偽って

ドイツ・フランクフルトの高級ホテルのレストランで

ウェイターとして働きながら、ナチス将校の夫を戦場に送り出した

孤独な妻たちを次々と誘惑することでナチスへの復讐を果たしていた。

 

嘘で塗り固めた生活を送るなか、

フィリップは知的な美しいドイツ人リザと出会い恋に落ちるが・・・。
こんなお話です。


出演は、エリック・クルム、ヴィクトール・ムーテレ、

カロリーネ・ハルティヒ、ゾーイ・シュトラウプ、

サンドラ・ドルジマルスカ、ロベルト・ヴィェンツキェヴィチ、

ジョゼフ・アルタムーラ、トム・ファン・ケッセル、

ガブリエル・ラープ、ハンナ・スレジンスカ、

マテウシュ・ジェジニチャク、ニコラス・プシゴーダ等。


主人公フィリップを演じたのは、エリック・クルムです。

イケメンで、マッチョなボディーの持ち主です。

時折見せる復讐に燃える表情や目つきがとても印象的でした。
 

ところで、本編の中で、フィリップが何人かの女性と

エッチのまぐわいのシーンがあります。

場所も絡み方も、めっちゃエロいです。

ただ、肝心なものが見えない。

それだけが残念でした!笑


MY評価: ☆4 (☆5で満点)