蛇の道

1998年に公開された同名映画を、

黒沢清監督自らリメイクした復讐劇です。

 

幼い娘の命を何者かに奪われた父親が、

謎の精神科医の力を借りてリベンジを果たそうとする。



フランス、ベルギー、ルクセンブルク、日本と4カ国の合作映画です。

グローバル時代に相応しいコラボレーション作品です。
 

キャストも日欧の俳優が共演し、監督は黒沢清さん。

名実ともに、グローバルです!
 

さて、映画を見た感想ですが、評価は難しいところです。

「面白かったか?」と問われれば、正直、「微妙」と答えざるを得ない。

 

復讐劇というのは分かるが、

そこに共感できないのが最大の理由のように思う。

 

もっと補足するなら、復讐する側の言い分は分かる。

だけど、それが映像として伝わってこないから、

復讐する側と同じ気持ちになれないのです。

 

通常、復讐劇は、観客の心を掴むために、

そこをしっかりと見せるのです。

 

別に、説明的なものを求めているわけではない。

同情を引くのは、復讐の原因となるものを映像で伝えることだけではない。

 

何だっていい。

何でもいいけど、気を引くものがあると、

本編の中にグッと引き込まれていくのだと思います。
 

ただ、このような作品が出来たこと自体は、

ナイストライだと思います。

 

日本の俳優さんが舞台を世界に広げていくのは、

日本人として誇りに思います。


 

8歳の愛娘を何者かに殺されたアルベール・バシュレは、偶然出会った

心療内科医・新島小夜子の協力を得て犯人追跡に執念を燃やし、

事件に関係していると思しき児童福祉団体“ミナール財団”の元会計係

ティボー・ラヴァルを拉致監禁する。

 

小夜子と2人で容赦ない拷問を繰り返し、

ラヴァルから少しずつ証言を引き出し、

真相に迫っていくアルベールだったが・・・。
こんなお話です。


出演は、柴咲コウ、ダミアン・ボナール、マチュー・アマルリック、

グレゴワール・コラン、西島秀俊、ヴィマーラ・ポンス、

スリマヌ・ダジ、青木崇高等。


主人公サヨコを演じたのは、柴咲コウさんです。

フランス語がお上手でびっくりしました。

しかも、堂々たる演技でした。

アッパレです!


MY評価: ☆3 (☆5で満点)