ありふれた教室

ある中学校で発生した盗難事件が予想もつかない事態を引き起こし、

学内の秩序が崩壊していくサスペンスです。

 

新任の若手教師が盗難の嫌疑をかけられた生徒を守ろうとするも、

生徒や同僚らとの対立を招いて追い詰められていく。

 

第96回アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートされたほか、

数々の映画賞で高い評価を得た。


ドイツ映画です。

中学校の一年の教室が舞台ですが、

どこの国も教育現場の窮状、惨状は変わらないのですね。
 

一つの事件をキッカケに、歯車が狂って、どんどん崩壊していく様は、

見ていて恐怖しかなかった。

 

崩れ始めたものは、簡単には止まらない。

修復も出来ない。

 

一人や二人が頑張ったところで、暖簾に腕押し。

周囲が勝手に世論形成して、それが真実かのように情報流通していく。

 

これって、学校ばかりではありません。

世の中でも実際に起きています。
 

例えて言うなら、まさに、情報の津波ってやつですね。

誰も制御不能です。
 

こういうのを見ると、本当に先生になりたくありません。

俺だけでなく、誰しもがそう思うでしょう。

 

教育現場の荒廃を改めるには、まずは先生からだと、

俺は思います、

 

優秀で、情熱のある人を、教育現場に送り込む。

医者や弁護士よりも高い給料を払う。

子供達の「なりたい職業」のダントツ一位にする。

 

そして、先生に権力と裁量を与える。

決して、操り人形にはさせない。

 

体罰だって、全然オッケー。

モンスターペアレントなんかが現れたら、親子共々、

即刻退学と学校への出入り禁止措置にして、最優先で先生を守る。

 

一方で、だからといって、先生サイドが手を抜いたり、裏金を貰ったり、

子供への教育に無責任なことをしたら、これも一発退場。

 

真面目に向き合えば報われ、そうでないなら逆に制裁を受けるくらい、

それくらい本気で教育改革をしないと変わらない気がする。

 

日本の将来、世界の将来は、間違いなく子供たち、

これから生まれてくる子たちが作っていくのです。

教育改革、待ったなし!です!!


 

仕事熱心で正義感の強い若手教師のカーラは、

新たに赴任した中学校で1年生のクラスを受け持ち、

同僚や生徒の信頼を得ていく。

 

ある時、校内で盗難事件が相次ぎ、カーラの教え子が犯人として疑われる。

校長らの強引な調査に反発したカーラは、独自に犯人捜しを開始。

 

ひそかに職員室の様子を撮影した映像に、

ある人物が盗みを働く瞬間が収められていた。

 

しかし、盗難事件をめぐるカーラや学校側の対応は、やがて保護者の批判や

生徒の反発、同僚教師との対立といった事態を招いてしまう。

後戻りのできないカーラは、次第に孤立無援の窮地に追い込まれていく・・・。
こんなお話です。


出演は、レオニー・ベネシュ、レオナルト・シュテットニッシュ、

ミヒャエル・クラマー、イファ・ルーバオ、ファエル・シュタホヴィアク、

ザラ・バウアレット、カトリン・ヴェーリシュ、

アンネ=カトリン・グミッヒ等。


主演の担任の女教師を演じたのは、レオニー・ベネシュです。

「いかにも、私、女優です」みたいな臭さは無く、

本物の先生っぽい臭いも醸していて、ある意味、

ドキュメンタリーを見ているようなリアリティーがありました。

素晴らしかったと思います!
 

学校の生徒の子役たちも、とっても自然で良かったです。

ドイツの子役たちはレベルが高いですね!


MY評価: ☆4 (☆5で満点)