鬼平犯科帳 血闘

時代小説家・池波正太郎の代表作「鬼平犯科帳」シリーズを、

十代目・松本幸四郎主演で新たに映像化した時代劇シリーズの劇場版です。

 

悪党たちから「鬼平」と恐れられる火付盗賊改方長官・長谷川平蔵の

過去と現在を交錯させながら、鬼平誕生の物語が描かれる。



鬼平犯科帳、いいです!

子供の頃は、時代劇なんてワンパターンでつまんないと思っていましたが、

おじさんになってくると、時代劇がどんどん面白くなってきました。

 

なぜなのでしょうね?

時代劇の大事な要素は、人として大事な人間性が描かれています。

それが、現代社会ではどんどん無くなってきていると感じています。

 

だから、昔懐かしい感じと、忘れてはいけないものを

思い出させてくれる有り難さがあります。

 

あと典型的なパターンは、悪人は最後には必ず成敗されるということです。

いつの時代も、悪人という生き物は存在します。

 

だけど、そのままのさばらせておいてはいけません。

悪人は必ず滅びるという教えは、とても大事なことなのです。

 

そして、胸のつっかえが取れて、

見終わった後のスッキリ感がたまらないのです。

 

昔は、貧富の差が激しく、そもそも身分の差で生き方も変わりました。

それと比べたら、現代はどれだけ恵まれていることか!

 

「単なる昔のこと」と片付けずに、今、自由に生きられることの有り難みを

たまには感じるキッカケに時代劇がなってくれるといいなと思います。


 

長谷川平蔵が若い頃に世話になった居酒屋の娘おまさが

「密偵になりたい」と申し出て来るが、平蔵はその願いを断る。

 

おまさは平蔵が芋酒屋主人と盗賊の二つの顔を持つ鶯原の九平を

捜していることを知り、独断で捜索を始める。

 

捜すうちに凶賊、網切の甚五郎の企みを知ったおまさは、

首尾よく網切一味のなかへ潜入するが、絶体絶命の危機が迫る・・・。
こんなお話です。


出演は、松本幸四郎、市川染五郎、仙道敦子、中村ゆり、火野正平、

本宮泰風、浅利陽介、山田純大、久保田悠来、柄本時生、松元ヒロ、

中島多羅、志田未来、松本穂香、北村有起哉、中井貴一、柄本明等。


主演の十代目松本幸四郎さん、円熟味が増していて、良かったです。

まだお若いかと思っていたら、御歳51歳と立派な中年男子になられました。

年相応に貫禄というものは伴ってくるものですね。

 

若き日の主人公を演じたのが、実の息子の八代目市川染五郎という

キャスティングも粋でした。

しかもめっちゃハンサムですね。
 

あと、中村ゆりさんと柄本明さんがとても印象的でした。

中村ゆりさんの決死の覚悟の顔はしばらく脳裏から離れそうにありません。

柄本明さんは、流石の一言です。

何から何までもう素晴らしかったです!


MY評価: ☆4 (☆5で満点)