コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話-
中絶が違法だった1960年代のアメリカで、
女性の権利のために奔走した人々の実話に基づくドラマです。
妊娠により命の危険にさらされた主婦が、
違法だが安全な中絶を手助けする組織「ジェーン」と出会う。
世の中には凄い実話がたくさんあるものです。
本作は、その中でも極めて信じ難いです。
中絶が違法だったことは知っています。
確かに、人間の生命の倫理に関わることなので、
簡単に是非を決められるものではない。
だけど、望まない妊娠をした女性にとって、産むしか無いという無選択が、
果たして本当にベストなものなのかは、間違いなく議論の余地がある。
世の中は、ずっと個人の意思の尊重の方に流れているので、
今では中絶は認められたわけですが、今でも中絶の議論は終息していません。
それだけ難しいテーマということです。
俺が一番驚いたのは、主人公ジョイの勇気ある行動力です。
かつての自分と同じ悩みや苦しみを抱えている女性を救いたいという
信念が原動力でした。
でも、なかなか行動出来るものではありません。
しかも、今ほど女性の社会進出が進んでいるわけではなく、
どちらかと言うと、弱い立場であった一人の主婦が立ち上がるには、
想像を超える勇気が必要だったはずです。
法律を破ることはもちろんいけないことですが、
彼女の信念と勇気と行動力には、心から敬意を表したいと思います。
1968年、アメリカのシカゴ。
裕福な家庭で何不自由ない生活を送る主婦のジョイ。
しかし2人目を妊娠すると、それが原因で心臓の病気が悪化してしまう。
医師からは中絶が唯一の治療法と説明を受けるが、
中絶を希望しても違法であることを理由に拒否されてしまう。
途方に暮れる彼女だったが、街で偶然見かけた貼り紙から、
安全な中絶手術を提供する地下組織“ジェーン”の存在を知る。
その後、自らも“ジェーン”の一員となり、
中絶が必要な女性たちの支援に立ち上がるジョイだったが・・・。
こんなお話です。
出演は、エリザベス・バンクス、シガーニー・ウィーヴァー、
クリス・メッシーナ、ケイト・マーラ、ウンミ・モサク、
コーリー・マイケル・スミス、グレイス・エドワーズ、
ジョン・マガロ等。
主人公を演じたのは、エリザベス・バンクスです。
秘めた強い信念がにじみ出る素晴らしい演技でした。
ところで、ずっと誰かに似ているなーと思いながら見ていたのですが、
終盤の方で気付きました。
バナナマン日村さんの奥様で、元NHKアナウンサーの神田愛花さんです。
似てませんか??笑
MY評価: ☆4 (☆5で満点)