ザ・パイロット

第2次世界大戦の独ソ戦で、敵の占領地に墜落しながら生還した

ソ連空軍パイロットの実話を基にしたサバイバルドラマです。

 

一人のパイロットがナチスドイツの捜索部隊による追跡や

オオカミの群れを逃れながら、自軍への帰還を目指す。



戦争映画としては面白かったです。

ずっとハラハラドキドキさせられました。
 

ロシア映画です。

第二次世界大戦時のロシア軍のパイロットが、

戦闘機が不時着してから、ドイツ軍の執拗な追跡から逃げるという、

まぁ、よくありがちなシナリオではあります。

 

でも、これが面白いわけです。

ありとあらゆる苦難が続きます。

心が折れそうになること、数え切れません。

 

あんな状況に置かれたら、多くの人が途中で諦めて、

早く楽になりたいと考えるでしょう。

 

だって、真冬の雪の積もる林野を何日も逃走を続けるのですから、

最も過酷なシチュエーションと言っていい。

俺なら、一日すら無理かもしれません。
 

ただ、どこからどう見ても、ロシアのプロパガンダにしか見えません。

第二次世界大戦が舞台ではあるものの、明らかに戦争というものを美化し、

諦めなければ道が開けると諭しています。

 

あとは、戦争への信念を正当化しようとする意図が強いです。

ロシア国内では、長引くウクライナ侵攻について、

得意の情報統制と恐怖政治で、反戦ムードは抑え込まれていますが、

徴兵に対する意欲は、間違いなく強くはない。

 

だから、こんなプロパガンダ映画を作る必要があったのでしょう。

逆に言うと、ロシアも難しい局面になっていて、

結構追い込まれているのかもしれませんね。

 


1941年12月。

ソ連に侵攻したナチスドイツ軍は、モスクワに向けて進撃を続けていた。

 

空軍パイロットのニコライは、敵戦車部隊を攻撃するため、

イリューシンIL-2に乗り込み、出撃。

ドイツのメッサーシュミット編隊と激しい空中戦を繰り広げる。

 

敵機を撃墜するが自らも機体を損傷、人里離れた雪原に

機体を不時着させることに成功したニコライだったが、

そこはナチス占領地帯の中心部であった。

 

執拗に追ってくるナチス捜索部隊と、凶暴な狼の群れ。

極寒の森林地帯を進み、ニコライは自軍基地に戻ろうとするが、

それは人間の限界を遥かに超える地獄の逃避行だった・・・。
こんなお話です。


出演は、ピョートル・フョードロフ、アンナ・ペスコヴァ、

パーヴェル・オサドチー、マクシム・エメリヤノフ、

アレクセイ・バラバシュ等。


MY評価: ☆3 (☆5で満点)