夜明けのすべて

『そして、バトンは渡された』の原作などで知られる瀬尾まいこの小説を

映画化したものです。

 

瀬尾自身のパニック障害の経験を基に、人には理解されにくい疾患を抱え、

生きづらさを感じながら生きる男女の交流を描く。



いい映画でしたね。

何か、人それぞれ、いろんな悩みを抱えてるけど、

必ず誰か救ってくれる人がいるもんだなぁーと思いながら見ていました。

 

それは、映画の中だけの話を言っているのではありません。

実際に、リアルな世の中でも、きっと救ってくれる人はいると思う。
 

人類は、打たれ弱くなっていると最近、思うことがある。

特に、精神面です。

 

例えば、自殺者が増えていますし、

引きこもりもどんどん増加していています。

 

いろんな要因があるので、もちろん一概に言えるものではありませんが、

昔と今では、環境が違うものの、精神的耐性が衰えている気がしてなりません。

 

よくよく考えると、それも仕方のないことです。
だからこそ、いろんなセーフティネットを作るべきです。

 

中でも、一番いいと思うのは、悩んでいる人を

ひとりぼっちにしないということです。

周囲に気遣うことができる人がいたら、随分と改善されるはずです。

 

でも、世の中は、周囲に無関心、自分さえ良ければそれで良しの人が、

増えているから、今のような事態に少しずつ陥っていると思います。

 

相手のことを想い遣る。

お互いに声を掛け合う。

困っていたら、手を差し伸べる。

 

そんなことをみんなが自然に出来る社会。

そんな国になっていけたらと思います。


月に一度、PMS(月経前症候群)で

イライラが抑えられなくなってしまう藤沢さん。

 

それが原因で働いていた会社を辞めることになってしまい、

今はアットホームな雰囲気の小さな会社で働いていた。

 

そんなある日、藤沢さんは転職してきたばかりの山添くんの

やる気のなさを見かねてイライラを爆発させてしまう。

しかし、山添くんもパニック障害を抱えて苦しんでいたのだった。

 

そんな2人は、理解のある職場の人たちにも支えられながら、

次第に同志のような気持ちで互いを思い合うように

なっていくのだったが・・・。
こんなお話です。


出演は、松村北斗、上白石萌音、渋川清彦、芋生悠、藤間爽子、

久保田磨希、足立智充、宮川一朗太、内田慈、丘みつ子、

山野海、斉藤陽一郎、りょう、光石研等。

主演の松村北斗くんと上白石萌音さん、ともに良かったです!

難しい役どころだったと思いますが、感情がスクリーンを通じて、

ビシビシと伝わってきました。

 

そして、何より、演じているというより、

とっても自然な感じが素晴らしかったと思います。
 

二人を囲む共演者の方々も良かったです。

特に、二人が勤める栗田科学の社員役の皆さんが、

それぞれいい味を出されていて、思わず、何度も、

クスクスしてしまいました。


MY評価: ☆4 (☆5で満点)