愛にイナズマ

『勝手にふるえてろ』などの松岡茉優と

『ラジエーションハウス』シリーズなどの窪田正孝を主演に、

『舟を編む』などの石井裕也がメガホンを取った人間ドラマです。

 

念願の映画監督デビューを目前に大切な夢を奪われた女性が、

疎遠だった家族の力を借りて理不尽な社会に立ち向かう。

 


面白かったです。

 

昭和の時代のように、日本経済が右肩上がりに成長して、

総中流社会なんて言われた時は、人生の線路みたいなものが敷かれて、

みんながそのレールに乗って生きました。

 

今は,全く違います。

よく言えば、個が尊重される時代です。

その裏返しは、自己責任の時代です。

 

聞こえは悪くないですが、失敗や甘えの許されないことも少なくない。

時に、生きづらいと思うことも多いです。

 

自分さえ良ければいいと考える人が増えているのも、

この時代の特徴かもしれません。

 

オレオレ詐欺が無くならないのが、その典型です。

人の心があったら、あんなことは出来ません。

 

何だか、話があっちに行ったり、こっちに行ったりで、すみません。

 

本作の主人公は、そんな世の中で、懸命にもがいて、

自分の居場所を探し続けています。

 

ただ、結局、最後は、やっぱり、家族に行き着きましたね。

 

それはそうです。

最後の最後に信じられるのは家族です。

時代を問わず、それは変わらない普遍的なものだからです。

 

家族。

時に面倒だけど、いいものです。

大切にしましょ!


念願の映画監督デビューを目前に控えた26歳の折村花子だったが、

卑劣なプロデューサーに裏切られ、企画を奪われた上、

ギャラももらえず全てを失ってしまう。

 

激しい怒りで失意のどん底から立ち上がった花子は、

空気の読めない恋人・正夫を連れて、

10年以上音信不通だった家族のもとへ向かう。

 

妻に愛想をつかされた父・治、口だけがうまい長男・誠一、

真面目ゆえにストレスをため込む次男・雄二というダメダメな家族に

協力してもらい、自分にしか撮れない映画をつくると息巻く花子だったが・・・・。
こんなお話です。


出演は、松岡茉優、窪田正孝、池松壮亮、若葉竜也、仲野太賀、

趣里、高良健吾、MEGUMI、三浦貴大、芹澤興人、笠原秀幸、

北村有起哉、中野英雄、益岡徹、佐藤浩市、鶴見辰吾等。


松岡茉優さんが、俺の中では、どんどんすごい女優さんに

なっているように思います。

度胸がついて、風格が漂うようになりました。

 

窪田正孝は、演技力においては、一流です。

あと、彼には、なんとも言えない雰囲気がありますよね。
 

池松壮亮、若葉竜也、佐藤浩市を含めた5人に掛け合いが、

とても面白かったです。

人間味あふれる感じがとても素敵な家族でしたね。


MY評価: ☆4 (☆5で満点)