シモーヌ フランスに最も愛された政治家

シモーヌ　フランスに最も愛された政治家

オリヴィエ・ダアン監督が『エディット・ピアフ ~愛の讃歌~』

『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』に続き、

伝記ドラマ3部作の最終作としてメガホンを取った一作です。

望まぬ妊娠に苦しむ女性のために人工妊娠中絶を合法化させた

フランスの政治家シモーヌ・ヴェイユの生涯を描く。

すごい実話でしたね。

ユダヤ人の捕虜収容所にいた人が、欧州を代表する政治家になるなんて。

しかも、女性というのが驚きです。
 

やっぱり、何事も、モチベーションで人は動くということです。

自身の忘れたい過去が、有言実行の政治家を生んだのです。
 

映画としては、演出面でもう少しやりようがあったように思います。

自身の心の声的なナレーションがベースに引かれているので、

妙に説明的な映画になっています。

説明的な映画って、どうも心に響いてきません。
 

過去の壮絶な捕虜の経験も、戦後の女性政治家としての軌跡も、

それだけで十分に訴求力があります。

なので，もっとストレートに描写しても良かったのではないかと

思ったわけです。

素人が生意気言って、申し訳ございません。。
 

1974年、パリ。

保健大臣のシモーヌ・ヴェイユは、レイプによる望まぬ妊娠の実態や

違法な中絶手術の危険性などを訴え、人工妊娠中絶の合法化を目指す。

ヴェイユは周囲の反対をはねのけて中絶法を成立させ、1979年には

女性初の欧州議会議長となって「女性の権利委員会」を設置する。

以降も移民、エイズ患者、囚人などの人権のために戦う彼女だが、

その不屈の闘志はアウシュビッツ収容所での体験で培われたものだった・・・。
こんなお話です。


出演は、エルザ・ジルベルスタイン、レベッカ・マルデール、

オリヴィエ・グルメ、エロディ・ブシェーズ、

ジュディット・シュムラ、マチュー・スピノジ、

シルヴィー・テステュー、フィリップ・トレトン等。

主演のシモーヌ役、若い頃がレベッカ・マルデール、

政治家になった以降をエルザ・ジルベルスタインが演じています。

二人ともそれぞれに良かったです。

特に、政治家として演説する様は、まさに信念の人でしたね。


ＭＹ評価： ☆４ （☆５で満点）