ザ・コントラクター
 

『スター・トレック』シリーズなどで知られるクリス・パインが、

請負人(コントラクター)を演じたリベンジアクションです。

 

民間軍事組織の一員として、危険な任務に就いた元エリート特殊部隊員が

仲間の裏切りに遭い、し烈な戦いに単独で挑む。

 

 

アメリカの闇の世界の一つでしたね。

国に尽くしたものの、負傷した退役軍人は、行き場を失う。

それって、虚しいの一言です。

 

ロシアのウクライナ侵攻によって報道されていますが、徴兵制が発布された後、

ロシアの若者の国外退避が止まらないそうです。

 

そりゃあー誰だって、命は惜しい。

それ以前に、大義の無い戦争に派遣されるほど愚かな人生もない。

逃げ出す人の気持ちは良く分かる。

 

話を戻そう。

アメリカでは功績を上げた退役軍人は、それなりの暮らしが出来ると聞いています。

国家のために尽くした恩人を、一般市民も礼儀をわきまえているとも聞く。

 

だけど、本作の主人公のように、自らの過失ではなく、任務で負傷して、

その治療がきっかけで濡れ衣を着せられ、退職金も年金も出なくなるなんて、

酷い話です。

 

一方で、民間の軍事会社の存在については、ベールに包まれていて、

あまり公になっていない。

 

陸軍、海軍、空軍と正式な軍隊があるのに、民間は何をするのか?

結局のところ、武力行使をしなければならない場面のニーズがあるということです。

嫌な話ですが。

 

軍が当たり前にいて、国益のためなら、武力行使も当然という価値観の国で育つと、

やっぱり武器だったり、暴力や殺傷に対する耐性が出来て、

感覚が麻痺するのかもしれませんね。

 

俺は、よく、最近の日本の平和ボケにイライラします。

真剣に生きない輩を見ているともどかしいのです。

 

でも、ロシアが仕掛けた戦争や、本作のような人を簡単に殺し合うような映画を見ると、

平和っていいなと痛感します。

平和ボケし過ぎるとダメ人間になるけど、基本は平和が一番ですね!

 

 

軍事任務での負傷によって特殊部隊を除隊させられてしまったジェームス。

長年忠誠を尽くしてきた国家に使い捨てにされ、妻子を抱えて途方に暮れていた彼は、

民間軍事組織で働くことに。

 

その任務はテロ組織が隠し持つ生物兵器の奪取。

かつての戦友マイクらと精鋭チームを組み、ベルリンへと向かったジェームス。

しかし任務が無事に終了する直前、何者かの罠にはまりチームは壊滅状態に。

 

辛くも逃げ延びたジェームスは、裏切り者を暴くべく、

取り残されたベルリンで孤独な戦いに身を投じていくのだったが・・・。

こんなお話です。

 

 

出演は、クリス・パイン、ベン・フォスター、ジリアン・ジェイコブス、

エディ・マーサン、J・D・パルド、フロリアン・ムンテアヌ、

キーファー・サザーランド等。

 

主演のクリス・パインが、とにかく素晴らしかったです!

家族を想う気持ちと、任務への葛藤の表現がとても良かったです。

身体を張ったアクションも見事でした。

 

 

MY評価: ☆4 (☆5で満点)