夜明けの夫婦
 

新型コロナウイルスの感染拡大がひと段落した日本を舞台に、

孫の誕生を待ち望む義母からの重圧にさらされる妻とその夫を描いたドラマです。

 

『友だちのパパが好き』などの山内ケンジが脚本・監督、

『新聞記者』『パンケーキを毒見する』などの河村光庸が

エグゼクティブプロデューサーを務めた。

 

 

何だか、無性に見たくなる映画ってありますよね?

本作のタイトルと短いあらすじだけ見て、どうしても見たくなったのですか、

俺の足を運ぶテリトリーでは上映されておらず、どうしたもんかと考えていました。

 

お盆だし、たまには新規開拓も悪くないかなと思い、

下北沢トリウッドという小さな映画館に初めて行きました。

 

50席くらいのミニシアターですが、何とシートが黄色で可愛らしいのに驚きました。

ただ、傾斜がほぼ無いので、目の前に男性が座ったら、きっとイライラする可能性大です。

 

それはさておき、本編の話をしましょう。

夫婦というのは難しいものです。

当たり前ですが。

 

ずっと仲睦まじく、喧嘩もしない夫婦なんて、ほとんどいないでしょう。

他人には言えないような、いろんなことが起きるものです。

でもそれが人生だし、夫婦生活ですよ、きっと。

 

本作のタイトル、夜明けの夫婦。

「夜明け」の意味が何かなーと思って見ていました。

そしたら、あまり捻りのない、そのままでしたね笑

 

つまり、太陽の光の注ぐ昼間は、うまくいっている時。

夜は、うまくいっていない時。

これを繰り返すのが夫婦です。

 

もちろん、夜に耐え切れずに離婚する人は少なくありません。

でも、夜にも月夜のある明るい夜もあれば、深い闇の夜もあります。

どちらにしても、いつか夜は明けるのです。

 

ところで、本作のテーマの一つが、子供を作るかどうかです。

俺に言わせれば、そんなの結婚する時に、お互いの考えは確認しておかないの?

と思う反面、夫婦仲が悪くなると、単純にセックスレスになるし、

そうなると物理的に子供は出来ないし、もっと言うと、

ムカつく相手の子なんか欲しいもんか!とも思うかもしれない。

 

さらに、欲しくても出来ないこともあるから、妊娠・出産については、

話し合うのが一番難しいテーマだと思います。

それでも、出産適齢期があるから、いつまでも逃げてられない側面もありますよね。

 

そんな難しいテーマでしたが、2時間余りの間、ずっと会話劇が繰り広げられるのですが、

何気に面白かったです。

何度もクスクス笑いをしてしまいました。

 

まぁ、他愛もない会話なんだけど、日本人らしい、萎え切らないようなところや、

探り合いや、本心の見え隠れする様が、とても人間らしかったです。

そんな人間の不完全さが俺は好きなのです。

 

 

コロナ禍もようやく一応の終焉を迎え、

町行く人々の口元にもマスクが目立たなくなってきた。

 

さら(33歳)は夫、康介(31歳)の家で康介の両親と一緒に暮らしている。

さら夫婦にはまだ子供はいない。

 

ある日、義理の母が「そろそろ子供は? 作らないの?」と遠慮がちに聞いてきた。

遠慮がちに聞かれたのはもうこれで何度目だろう。

 

しかし、パンデミックの間、さらと康介は、今までよりもはるかに長くこの家に居たのに、

すっかりセックスレスになっていた。

 

なおかつ、さらは最近、康介に女がいることに気がついていた。

さらは、夜中にコンドームを捨てた。

 

一方、義理の母、晶子は、コロナによって年老いた母を亡くしたこともあり、

命について深く考える毎日。

どうしても孫の顔を見たいという欲求で精神的に不安定になっていた・・・。

こんなお話です。

 

 

出演は、鄭亜美、泉拓磨、石川彰子、岩谷健司、筒井のどか、金谷真由美、

坂倉奈津子、李そじん、吹越満等。

 

キャスト全員がとてもキャラ立ちしていて良かったです!

主演の嫁役の鄭亜美は、独特の空気を持っています。

そして何度もフルヌードになってくれました。

とってもエロいおっぱいとボディーの持ち主です。

 

嫁の旦那役の泉拓磨が、とにかく優柔不断のダメ男で、イライラしましたねー。

実社会にも、イケメンだけど情け無い男って、結構いますしね。

 

母役の石川彰子は、子作りに目覚めた時が最高に可笑しかったです。

やっぱり本能なのでしょうね。

 

最後に、父役の岩谷健司が、超人間らしくて最高でした!

特に、息子の嫁に発情する姿に笑わせていただきました!

 

 

MY評価: ☆4 (☆5で満点)