レイジング・ファイア

 

『イップ・マン』シリーズなどのドニー・イェン、

『ファイアー・レスキュー』などのニコラス・ツェーが主演を務めたアクションです。

 

正義感にあふれた警部と、過去の事件が原因で彼に激しい恨みを抱く元エリート警官が激突する。

 

 

俺の大好きな香港スター、ドニー・イェン主演作なので、何はともあれ、絶対に見ます。

彼ほど、正義が似合う格闘家はおるまい。

本作では、刑事役です。

 

香港や東南アジアは、警察組織の汚職や不正行為が後を絶たないと言います。

俺がよく出張で訪れていた20〜30年前は、ほぼ裏金で揉み消しが出来たと聞いていました。

安月給を、賄賂で補填しようということです。

 

また、本作でも描かれていましたが、警察で出世しようと思えば、

上への気配りと気配りと気配りが大事です。

どこの国も多かれ少なかれ、この要素は未だに残ってますけどね。

 

でも、警察は市民の安心安全な生活を維持するために税金が使われて

維持されている組織なわけだから、まずは市民ファーストであって欲しい。

でも実態は、警察組織内の論理が優先され、常に上を見ているダメ組織のようです。

 

さて、本作のテーマは、「正直者はバカを見る」です。

俺は、「正直」が好きです。

でも時と場合によっては、「正直」が誰かにとって不都合なものになる現実が描かれていました。

 

出世のために、嘘をついたり、見逃したりするなんて、

警察官でなくてもダメなことくらい分かります。

でもそれが通じない組織が現実だなんて、もう幻滅以外の何物でもありません。

 

もう一つのテーマは、「悪は結局は負ける」です。

どんなに強くても、どんなに頭が良くても、悪い奴には天罰が下るのだと思います。

ちょっと宗教っぽい話に聞こえるかもしれませんが、これは事実です。

正確に言うと、事実と確信しています。

 

悪党というのは、必ず敵がいます。

足を引っ張る奴もいます。

そして、何かうまくいったら、調子に乗ってすぐに脇が甘くなります。

そして、ミスをします。

そういうカラクリがあって、悪い奴は必ず失敗するのです。

 

最後は、正義が勝つ。

悪は、最終的には、負ける。

こんな世の中でなければいけません!

 

 

香港警察のチョン警部は、長年追い続けてきた凶悪犯ウォンの麻薬取引の情報をつかみ、

現場に乗り込む予定だった。

ところが直前になってチョンのチームは外されてしまう。

 

その後、取引現場を謎の武装集団が急襲、ウォンばかりか多くの警官も惨殺し、

大量の麻薬を奪い去っていく。

 

やがて捜査線上に浮かび上がってきたのは、かつてチョンを慕っていた

元エリート警官のンゴウとその部下たちだった。

 

ンゴウは4年前のある事件によって運命を狂わされ、チョンに激しい恨みを抱き、

恐るべき復讐を計画していたのだったが・・・。

こんなお話です。

 

 

出演は、ドニー・イェン、ニコラス・ツェー、チン・ラン、パトリック・タム、

ケニー・ウォン、ディープ・ン、ジーナ・ホー、アンガス・ヤン、ブルース・トン、

ユー・カン、トニー・ウー、レイ・ルイ、サイモン・ヤム、ベン・ユエン、

ベン・ラム、ロー・ワイコン、カルロス・チェン等。

 

主演のドニー・イェンが、とにかくカッコ良かったです。

アクションはもちろんなのですが、所作や立ち振る舞いなど、

見えるもの全てがキマッています。

さらに、見えないけれど、オーラが凄い。

メラメラと出まくっていましたね。

 

ところで大変失礼ながら、年齢を調べさせていただきました。

なんと、御歳58才。

信じられません!

 

ワイヤーアクションなど、様々なアクションの演出技法を使っているとはいえ、

58才の人間に出来るレベルではありえません。

 

ドニー様への尊敬の念が一段と膨れてしまいました。

これからもご活躍を期待しております!

 

MY評価: ☆4 (☆5で満点)