整形水

 

韓国のオムニバスコミック「奇々怪々」の中の一作で、誹謗中傷や外見至上主義といった

現代社会の闇を描いたサイコホラーをアニメ化したものです。

 

子供のころから外見にコンプレックスを抱いていた主人公が、美しくなることへの欲望に駆られ、

容姿を思い通りに変えることができるという“整形水”を使う。

 

 

外見至上主義の韓国発のアニメーションです。

海外のアニメ作品って、ディズニーもの以外では、あまり見た記憶がありません。

 

それはやっぱり日本のアニメのクオリティーが高いので、

海外アニメは相対的にチープに見えることも原因でしょうかね。

 

それはさておき、美しくなりたいというのは、特に女性の普遍的な願いです。

韓国では整形は当たり前と聞きます。

お金で、外見を買うということです。

 

でも、日本では、整形美容は、まだまだ市民権を得たとは言い難い。

整形した人も公言せずに、基本的には隠すものです。

この差は一体全体、何なのでしょうね?

 

日本では、整形は、相手からネガティブに思われます。

親から貰った身体にメスを入れるなんてと、モラルを問われるところがありますよね?

あと、整形手術に失敗したら・・・との不安が躊躇させていますよね、きっと。

 

私は、そんなに拒否感はありません。

まぁ、程度問題かなと。

まぶたを二重にしたり、ホクロを取ったりなんて、全く抵抗感はありません。

 

美しくなるために、お金を払って、リスクをとって、メスを入れることは、

あくまでその人と自己責任です。

 

結果的に美しくなれて、本人の気持ちや気分が上がり、心も外見も美しく、

元気になれれば、それは本人にとって何よりのことと思います。

 

すみません、整形の是非論に夢中になってしまいました。

 

本作は、そんな整形が、行き過ぎた世界を描いてあります。

本当に恐ろしいです。

そんじょそこらのホラーなんかよりも、断然ゾッとします。

 

ホントにこんな未来が来るかも知れないとも思えるのが、怖さの根底にあります。

俺は整形するのは本人の自由だと思う一方で、人間なのだから生まれたままの姿で

生きるのが本来のあるべき姿なのだと思います。

 

人間は外見で全てが決まるわけではありません。

外見を優先する人はそれでいい。

それも人それぞれ。

俺は、あくまで、人物本位というのが人として最も正しいとは思います!

 

 

小さい頃から外見にコンプレックスを持ち、周囲からも冷たい扱いを受けるなど

辛い人生を歩んできたイェジ。

 

ある日、そんな彼女のもとに“整形水”という不思議な液体が届く。

それは、顔を浸すだけで、自由自在に思い通りの容姿へと変えることができる奇跡の水だった。

 

半信半疑で試してみると、結果は予想以上で、誰もが振り返る絶世の美女へと

生まれ変わったイェジだったが・・・。

こんなお話です。

 

 

アニメーションのタッチが、本作のコンセプトとピッタリ一致していたと思います。

日本風でもない、アメコミとも違う、韓国風のトンマナが新鮮でした。

 

MY評価: ☆4 (☆5で満点)