書店で見かけて、その表紙とタイトルに惹きつけられました。
食糧確保のために“食用クローン人間”が育てられている日本が舞台。育てた人間の首を切り落として出荷することになっているはずが、届いたケースから生首が...。
この類の小説は予備知識なしで読むのに限るので、とりあえず購入。
なかなかのシチュエーションで展開されるミステリー小説です。章毎に、登場人物の1人称で描かれるストーリー展開も面白く、読者をラストまで引っ張っていきます。
設定が設定だけに万人向けではありませんが、凡人の推理は見事に裏切られる、素晴らしいミステリーです。
併せて収録されている、文庫特別書き下ろし掌編「由島三紀夫のノート」も必見。

|
|