1級建築士の合格発表!
毎年、資格学校で製図講師を務めさせて頂いています。
短期コース(学科試験の合格者で、初めて製図試験を受験する方に限定したクラス)を担当しています。
8月から始まり、10月半ばまでの短い期間ですが、合格する為の知識とノウハウ、考え方をぎゅぎゅっと教えています。
10月9日が製図試験でした。課題が配られてから、たったの6時間半で課題となる建物(約3000㎡)をプランして、図面まで書きあげます。もちろん法規的なミス、作図ミスがあると一発ドボンです。しかも何が一発ドボンなのか、明確には公開されていない試験です。
そして12月26日、一級建築士の合格発表でした。担当したクラスの受験生、何名かの方が一級建築士を勝ち取られました。合格された方、今までの厳しい授業、厳しい添削指導、膨大な課題をこなし、しっかりと自分の知識、気力、センス、モチベーションでクリアされたこと、お祝い申し上げます。本当におめでとうございます!建築業界でのご活躍をお祈り申し上げます。
そして、今回は残念ながら不合格だった方、落ち込む時間はもう終わりにしましょう。どこがいけなかったのか分析をして、来年の試験に向けて今から動き出しましょう。既に他の受験生は動き出しています。厳しいですが、6時間半でプラン、書き切る為には時間を無駄には出来ません。
ただ今年は、、、学科試験での合格者が多かったこともあり、製図試験の合格率は例年になく厳しかったと感じています。(具体的な数字は公開を控えます)先輩講師の方から「自分の教え方で、受験生の人生を左右するんだ」と言われた言葉が今でも残っています。それを思うと合格発表の時期は、喜びと凹みが交互に来ます。。
製図試験は、絶対評価ではなく「相対評価」です。これが書けていれば合格、書けていなければ不合格ではありません。避難距離、高さ制限などの見た目で分かる法令違反はもちろん失格ですが、それ以外に「設備スペースがちょっと小さいかも」、「空間構成がちょっとどうかなー」と言った採点者の主観による評価で決まる部分も大きいと言えます。
毎年、講師を務めさせて頂く事で、建築士としてのスキル維持、スキルアップ、様々な用途の建物の設計手法を身に着ける事ができ、人にものを教える難しさ、教える方法などを学ぶことも出来ます。もちろん受験生の合格に携われる事が一番の喜びです。受験生の皆さんとは、仕事面で利害関係のない業界人として、建築談義や相談が出来ます。
そんな講師業も、「今年を振り返って」(と言う名前の反省文だと思っている)を書いて、今年は終了です。
イワタ。
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