耐震等級3の家づくり #005 特殊建築物、大規模建築物でも
耐震等級3と言うと、住宅だけだと思われがちですが、そうではありません。
特殊建築物、大規模建築物などでも耐震等級3で構造計画をする事が可能です。
こちらは、ここ最近の大規模建築物です。
複雑な形状をしていますが、基本設計の段階から、ちゃんとした構造計画を立てて進めていくことで、実施設計の段階で後戻りする事が無くなります。もちろん、コスト管理にも響いてきますし。
特養老人ホームや障がい者施設をはじめとした福祉施設、公共建築物、工場、事務所、倉庫など、様々なケースで構造計算が必要となります。住宅ですと、4号建築物と言うカテゴリーで構造計算が不要となりますが、大規模な建築物の場合はそうとはいきません。
500㎡超えの建築物の場合、構造計算書や構造図などが必須となるケースがあります。
弊社では大規模建築物の構造計画から構造計算、構造図も得意としています。
どの様に耐力壁を配置したら、基礎への影響が少ないのか。
梁成を押さえる為にはどのように計画すると良いのか。
これらを許容応力度計算(通称、構造計算)で確かめていきます。
時には、梁成が大断面となり、H600オーバーの梁が入ったり。
そんな時は耐力壁を移動したり、梁の掛け方を変えたりして梁成540まで落としたり。
手法は色々ありますが、何はともあれ、安全な建物にする事が大切です。
今までの構造計算で一番大きかったのは、東北地方での1050㎡です。
積雪量が100cmというケースで、大変苦労した覚えがあります。
老人保健施設だったので、多目的室を柱無しで構成したいという建物だったため、梁成630、スパン9mという大規模なものでした。
イワタ。