グランディの独り言
会社猫のグランディと申します。
春……ぼんやり外を見ながら、まどろむ時間が至上の幸せ。こういうとき、人間ならば「極楽、極楽」とでも言うのでしょうか。
社長のお母さんはかなり前衛的な人で、「極楽に行くなら生前戒名をつけるべし」と6年も前に四ッ谷の東長寺さんでご戒名をつけてもらったとか。
東長寺のご住職はお釈迦様のお悟りをいつも分かりやすくお話してくださるそうです。
「お釈迦様のお悟りは簡単にいうと【私】というものの見方を取り払って考えています。
この身体は本来は何もないところから縁起しています。ばらばらだった要素がたまたま寄り集まって出来上がったもので、それぞれの要素を見ていくと【私】というものはどこにも存在しないのです。
しかしながら私たちは生まれてからの経験の積み重ねを【私】だと思い、【私】の存在を確信しています。その確信が【もっとこうなればいいのに】という不満や思うようにいかない苦しみを次々に生んでしまいます…」
自分を常にいさめ、心静かに正しい智恵を働かせ、本来あるべき姿を心に留めて生きていく「生き方」をお釈迦様は示されたといいます。
春……お釈迦様のお悟りを聞きながら、心いさめられ癒され、ご覧のように快眠の世界にいざなわれる私なのでした。
