日本を代表する声優…目玉おやじの田の中さん逝く
『おい、鬼太郎!』…ゲゲゲの鬼太郎に40年以上、あの独特の甲高い声でセリフをあてていた声優、田の中勇さんが77歳でご永眠されました。
これまで多くの著名な方々のお葬式の司会を務めさせて頂きましたが、ゲゲゲの鬼太郎や目玉おやじは、小さい頃からの私のヒーロー。それだけに非常に感慨深いものがありました。
声優として、目玉おやじに声をあて40年以上。
生前、田の中さんは『目玉おやじは私の家族』、このようにお話されていたといいます。
会場の大型モニターからは、1968年から放映されたゲゲゲの鬼太郎の初期の貴重な映像が。時代が感じられるモノトーンの画面から目玉おやじが…、同時に40年の時を超えて田の中さんのあの声が流れてきました。
また、目玉おやじグッズが随所に飾られ、ファンの方々からは追悼の電報やお手紙が数多く寄せられました。
マネージャーさんに取材をさせていただく中で素敵なエピソードを伺うことができました。
田の中さんがスタジオに入り、第一声を発すれば、魂が声に宿り、まさに言霊となって皆を感動させたこと。
晩年になっても視力は衰えることなく、あまりにも目がいいため、スタッフ皆で『田の中さんは正真正銘、目玉おやじだ!』と皆で驚いたこと…。
プロとしての品格が備わり、妥協は許さなかったこと…同じキャラクターを40年以上務めあげた声優は田の中さんが最初で最後の方かもしれません。