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Genuine Savile Row(本物の背広)のブログ

スーツの解釈は様々です。

このブログではオーダー(カスタムメイド)スーツの話題を中心に私なりの見解を述べていきたいと思っています。

 

 

 

実例紹介第20弾。

ずっと気になっていたテーラー&カッターのスーツです。

先日のブログでは書いていませんでしたが実はオーダーしました。

 

仕立てるなら、一番特徴的でエレガントなデザインのハウススタイルと決めていました。というのも、カッタウェイのフロント、フレアな袖と蹴回し(裾回り)、シャープな各部が気に入っていたからです。

 

同店では、店主の有田氏によるフルハンドメイドのビスポークと有田氏が型紙を引いて工場でのマシンメイドとなるメイドトゥメジャー(パターンオーダー)がありますが、以前、伊勢丹メンズで試着した際、十分な着心地であると感じた、メイドトゥメジャーにしました。

 

 

フォーマルスーツっぽいスタイルなので、生地はネイビーかチャコールグレーのシャドーストライプで良いものがあれば、くらいのイメージはしていました。とは言え、まずはお勧めの生地を見てみることに。

 

イギリスのハリソンズオブエジンバラの生地がお値打ちとのこと。伝統的なイギリス生地ですので、光沢感はかなり控えめです。

ブリティッシュなスタイルに合うのは当然イギリス生地と思っていましたが、いざ見てみるともっと華やかな生地にしたくなりました。

 

艶がありながら仕立て映えするものを、と出てきたのは、フランスのドーメル、アマデウスとアマデウスの365。ドーメルには私も同じ印象を持っていたので、この中から決めるつもりでバンチブックを見漁りました。しかし、かなり贔屓目に見るもイメージ通りのものがなかなかありません。

 

その後に、ネイビーのシャドーストライプならこんなものがあります、と出してもらったのは、意外にもイタリアのカノニコ。艶や柔らかさに定評があり何着か所有しているのですが、イタリア生地はここのハウススタイルに合わないと思っていましたし、提案されるとも思っていませんでした。

 

しかしよくよく聞いてみると、最近のカノニコはしっかりとした打ち込みで、店主の有田氏も自分用に作られるとのこと。その言葉を信じ、当初イメージしていた冠婚にも使えそうなダークネイビーのシャドーストライプにすることにしました。

 

サイジングはタイト目に。

それ以外は極力提案されたとおりにしてみました。

 

ベストは襟付きが標準なのですが、襟なしもアリのようでしたので、後者を要望したところVゾーンを広げることを提案されました。元々それ程広い感じがしなかったので、心持ち程度の変更にしてもらいました。心持ち、が何㎝を意味していたのかは分かりませんが、大きく変えたいわけではないことは伝わったかと思います。

 

 

パンツの股上は、元々かなり深いので、ベルト1つ分くらいは浅くすることを提案されました。股上の深さは気になっていたので丁度良かったです。

 

パンツの裾幅は23.5cm幅の膝下ストレートが標準でしたが、フレアにすることを要望したところ、膝23、裾24cmとなりました。

 

ちなみに、店主の有田氏は以前はフレアでしたが、最近はテーパードにしているそうです。

 

結果はすべてイメージどおり。完璧な仕上がりとなりました。
 
 
 
以前、伊勢丹メンズ館ではハウススタイルを極力維持する提案を受けましたが、本店の有田氏はトレンドや要望に対して比較的柔軟であるように感じました。
 
詳細は次のページで。

先日、シャツを引き取りに行った際、新柄生地を見てきました。

今期のロロピアーナはチェックが充実しており、気になるものをいくつか見つけてしまいました。真ん中のグレー×ターコイズ。かなりオシャレ度が高かったです。

 

右のネイビー。サキソニーなのですが、クリアカットのような輝きを放っていました。

 

当日は閉店前でしたので、日を改めてじっくり見に行きたいと思います。


以前のブログで紹介した生地の完成品(たち)です。
 
生地見本で分かっていたことですが、アルビニやトーマスメイソンの高級生地は光沢が別次元です。2着のつもりが決めきれず3着になったわけですが、これはこれで良かったです。
 
前回からの変更点一つ目は襟。ホリゾンタルカラーに挑戦しました。
東京シャツやトゥモローランドのワイドカラーに近い、広すぎない程度の襟の開きです。メーカーズシャツ鎌倉のカッタウェイのようなカジュアル感のある開き方ではありません。
 
二つ目は背面の仕様。
今まで背ダーツモデルのダーツ量を増やしていたものを、サイドプリーツモデルに変更しました。若干ゆとりが生まれ着やすくなりました。
 
三つ目は袖丈の短縮。0.5cmの変化量ですが、これも丁度良かったです。
 
 

最初に目を付けたトーマスメイソンのパープルブルー。
バイアスストライプが際立ちます。
 
 

アルビニのヘリンボーン。これはパープル寄りのサックスですが、いわゆる普通のサックスもありました。これのみ従来のダーツモデルにしてみました。
 
 

同じくアルビニのヘリンボーン。上のブルーの色違いです。モード感が出過ぎるという理由で日本では敬遠されがちな高級生地のグレー。
光沢感がすごすぎて、もはやグレーというよりシルバーと言った方が良いかもしれません。
 
いずれもデリケートな生地ですが、折角ですので普段のローテーションに組み込んでいきたいと思います。

先日のブログで紹介したベストのサイズアップ例を紹介します。

ドーメルのアマデウス。かなり気に入っているスーツですが、ベストのサイズの問題で前シーズンは着れずじまいでした。

このベストはウエストを6cm出しとしたもので、背面部分を拡張しています。

 

写真のように平置きすると、本来あまり見えないはずの背面生地が多めに見えていることがお分かりいただけるかと思います。表生地と同系色の背面生地を選択したため、違和感が少ないです。

 

 

背面部分。この部分を新規で作ってもらいましたので違和感ゼロです。

 

 

唯一違和感があるのは、内部。元の裏地を再利用したために中央に継ぎ接ぎが見えます。ここは価格との兼ね合いで妥協しました。お金さえ出せばこの継ぎ接ぎもなくなり、完全に修復跡はなくなりますが、そこまでは必要ないかと。

 

ベストのサイズは胸囲と胴囲で決まります。依頼としては胴囲のみのアップでしたが、背面全体を作り直す場合、どちらかのアップは難しいようで、①胸囲と胴囲を6cmアップしたものを作り、後に②胸囲を絞るという過程を踏みました。

 

一旦①の時点でお店に出向き、②の量を決定しました。

 

手間と時間(1カ月以上)はかかりましたが、納得いく仕上がりとなりました。これでこのスーツも思う存分着られます。

タカキューにカジュアルウエアを見に行った時のこと。

ふと手に取ったパターンオーダースーツの冊子の中に、糸色変えのためのサンプルを見つけました。

 

フラワーホールやボタンホールの糸色を指定するためのサンプルですが、その中に珍しいものがありました。

 

 

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左端のレインボーです。複数の糸を撚ってあるのですが、これが非常に美しく感じました。

 

私は普段、クラシックなスーツの中に急にカジュアルなテイストが入ってくることが受け入れられないという理由で、ボタンホールの糸色は変えません。しかし、カジュアル寄りなジャケットのフラワーホールになら、このレインボーを試しても良いように思えました。

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アルビニやトーマスメイソンなどのブランド生地は確かに光沢が素晴らしいですが、メーカーズシャツ鎌倉の300番手は少々異なる光沢感です。

 

一番近いのは、シルク、ですね。

また、着心地も、シルク、に近いです。

 

アルビニやトーマスメイソンの光沢や着心地はシルクっぽくはないです。

 

アイロンは決してかけにくくありません。

着用時に皺になりやすいか、というと、気になるレベルではありません。

光沢感を一日維持するために雑に扱わなくなるからかも知れませんが。

 

12000円(税別)というと同社のスタンダードシャツの2枚分の価格ですが、その価値は十分あると思えます。

サイズが合わない方は18000円(税別)でパターンオーダーしてでも試してみてください。きっとコストに見合うと思います。

先日見たトーマスメイソンとアルビニの生地、気になって再度見に行きました。

 

ユニバーサルランゲージメジャーズの国産生地は十分高品質であるため単独で見れば、これでいいかな、と思えるものばかりでしたが、比較するとトーマスメイソンやアルビニに軍配が上がります。

 

その中でも秀逸なものを選ぶと、結局先日見た3つが残りました。

(下は前回仕立てたアルビニの白)

 

今回は前回のサイジングで少し気になった部分を変更しました。

 

前回まではクラシックフィットにダーツが入ったモデル。

これは標準ボディでは最もスリムなモデルで、それのダーツを2cm多めに取ってもらっていました。

 

店員さんに、大よそのサイズは良いが胸回りが窮屈に感じる時があることを伝えたところ、サイズは変えずにプリーツモデルにすると肩幅・腰回りは変わらず胸回りだけ大きくなる、とのこと。

 

いわれたとおりゲージ服を着てみるとこれがなかなか良い。

試しに一つ大きいサイズのダーツモデルを着てみましたが、これだと全体的に大きくなってしまいますので×。

 

また、ゲージ服の襟がホリゾンタルだったのですが、これもまた良い。

ホリゾンタルとは『水平の』という意味ですが、着用したときに本当に襟下のラインが水平になるのは、このブランドではカッタウェイという襟型。ホリゾンタルは開きが広めなワイドという感じです。

 

最終的に、クラシックフィットのプリーツモデル、ホリゾンタルカラーに変更。袖の長さは国産生地ほど縮まないことが分かったので前回より-0.5cmとしました。

 

その他は、いつもどおり。

・ラウンド大丸カフス

・胸ポケット無

・フレンチ前立

・白蝶貝(+1000円)

・ネーム入りガゼット

 

現在はスーツのマシンメイドモデルを複数オーダーされる方が多く、ハンドメイドは少な目。シャツはハンドメイドの工場で仕立てられるため納期は3週間程度だそうです。

スーツをオーダーすると約1カ月、場合によっては2カ月近く待つことになります。
 
車の購入でもそうですが、買ったのになかなか手に入らない、というのは辛いものです。
 
そこで私は既存のスーツに色々な『直し』をすることで新鮮さを吹き込み、気持ちを紛らわせています。それもいくつかの直しを時間差で。
 
パンツのウエストや裾丈の出し詰めはされる方も多いと思いますが、今回はあまり一般的でない直しについて書いてみます。
 
例えば、パンツのワタリ幅(太もも回り)出し。
出す方向(サイズアップ)の直しはどんな部分であろうと、自分が太ったことを認めることになる勇気の要る行為。きついのは今だけ、一時的に太っただけ、と思いたいからですが、そのままですと確実に服を傷めます。
 
そこで、『パンツのシルエットを決めるのはワタリ幅ではなく膝幅と裾幅である』、という店員さんの意見を信じて、思い切って出してみました。
すると、足の周りでせいぜい2cm程度ではありますが、シルエットに影響を及ぼすことなく履き心地が楽になりました。(参考費用2500円程度)
 
他には、ベストの背裏交換。
ベストはジャストサイズで着るもの。であるがゆえに太ると致命的です。直しをするにしても出せる生地の縫い代もわずかしかない。こうなると背裏の交換しかありません。前身頃とのバランスがありますので無限に出せるわけではありませんが、1周で6cm程度でしたら違和感はありませんでした(参考費用15000円程度)
 
これらはいずれも心斎橋リフォームにて行いました。
一般的な直しのお店では断られるような要望にも答えてくれ、かつ低価格なので頻繁に利用しています。(もちろん、体型維持できるならそれがベストですが、無理して着るのは絶対に良くないです。)
 
 
そうこうしているうちに、オーダーしたスーツの完成日は近づいてきます。

今回はセール価格になっているドレスシャツについて。

 

通常時、トーマスメイソンやアルビニの生地は16000円(税別)なのですが、時々2着で25000円(税別)のセールにかかります。

 

先日オーダーしたアルビニのシャツ(右端)が非常に良かったため、他にも良い生地がないか、見に行ってきました。

 

 

左はアルビニのグレー。柄はヘリンボーンです。

真ん中はトーマスメイソンのドビー柄。濃いめのブルーベースですが、明るさを感じるブルーです。

右は以前も候補に挙がったアルビニのサックス。左のグレーの色違いです。

 

いつもワイドカラーですが、季節柄ノータイに映えるボタンダウンかホリゾンタルもアリかな、と思っています。

 

毎度のことながら、この値段でこの品質を提供するULMには驚かされます。

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テーラー&カッターのスーツが忘れられず、遂に南青山にある本店に出向いてきました。
雑居ビルの地下にあるので、知らなかったら100%行けないお店です。
知る人ぞ知る、という感じが良いです。
 
店内にはお客さんの引き取りを待つスーツが何着かありました。ライトグレー無地のピークドラペルにチェンジポケット付きの3ピースなど、どれもセンスが良い、と思えるものばかり。
 
さて、改めてハウスモデルのゲージ服を試着したところ、やはり良い、と実感!
 
特徴的なカッティングに合う、生地が主張し過ぎないミッドナイトブルーのシャドーストライプを見せてほしい、と言って出てきたのは、ブリティッシュブランドではなく、意外にもイタリアのカノニコ。店主の有田氏曰く、最近のカノニコはしっかり織られているので自分用にも作る、とのこと。
 

裏地はリアブラウンダンスフォードの膨大なバンチブックからパープルとピンクの玉虫色(キュプラとレーヨンの掛け合わせ)を発見。
絶妙な色味に有田氏も、この組み合わせは綺麗ですね、と。
 

趣味性の高い店内に、モーニングを着た紳士の絵がありました。
写真は撮れませんでしたが、イメージはこんな感じです。
 
はい、テーラー&カッターのハウスモデル(基本形)にそっくりですね。
 
テーラー&カッターのスーツが、実際のブリティッシュスーツよりもクラシック、と言われるのはこういうことかと。
 
ここでフォーマルスーツを仕立てたら最高だと思いました。