約25年ぶりに、閉店直前の西武柳沢「ピリカ」 | 印南敦史の、おもに立ち食いそば

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立ち食いそばを中心とした食日記。

29歳で結婚して、初めて暮らした街が西武新宿線沿線の西武柳沢でした。

6年ぐらい住んだのかな?

笑ってしまうくらいなにもない街でしたが、そのローカル感が好きでもありました。

 

 

 

 

 

で、そんな柳沢に「ピリカ」という、名前からしてシブい札幌ラーメン屋があったんですよ。

あのころ入ったことがあって……といっても1度か2度だったんだけど、それでも記憶が鮮明なのは、昔ながらの札幌みそラーメンがとてもおいしかったから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところがですね、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「また行きたいなー。でも、そのうちまた行けばいいや」とずっと思っていたその店が、6月末に閉店するという噂を聞きつけたんですよ。

しかも、もともと有名な店ではないので、検索してもあんまり情報が出てきません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だったら行くしかないよね。\(^o^)/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、およそ25年ぶりに西武柳沢駅に向かったのでした。

で、住んでいた北口とは反対側の南口に出たところ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんにもないねー。(すみません)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

店に向かいながら、「はたしてビールを飲むべきか?」とウジウジ考え続けていたのでした。

というのもここ数日、なんだかんだで飲み続けていたんですよ。

 

 

 

 

 

だから、基本的には飲むべきではない。

ただ、餃子は頼みたいよな。

だからビールは必要だ。

いや待て、別にビール頼まなくたって餃子は食べられるべ。

 

 

 

 

 

とか、どうでもいいことを考えながら歩くこと数分で、懐かしい店が登場。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ? 駅から向かって右側だったっけ?

道路の向こうの左側だと思ってたわ。

25年経った記憶は頼りにならないナリねえ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

懐かしいなぁ。

そしてピリカといえば、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青い口紅がセクシーなこの人ですよ。

でも、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

入口側はどうしてこんな惨状になっているんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それはともかく入店です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

切ないのう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

厨房のこの清潔感。

すばらしいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところで直前まで、ビール問題で悩んでいたのです。

が、足を踏み入れた瞬間に決心がついたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クーラー入ってなくて暑いから、これはビールが必要だよなーって。\(^o^)/

 

 

 

 

 

おばちゃんに「ビールと餃子ください!」と伝えると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさかの大瓶。

 

 

 

 

 

しかしまー、餃子をつまみながら飲めばすぐに空くよね。

と思いながら待っていたのだが、

 

 

 

 

 

ちっとも餃子が出てきません。

なのに、あとから来た人には「餃子でーす」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは忘れられているなと思って、「あの、餃子頼んだんですけど……」と伝えたら案の定、おばちゃん忘れてたよー!

「なに? 餃子?」とおじちゃんが反応してすぐに焼いてくれたけど、おばちゃんテキトーすぎー。

まあいいや、最後だしね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっと出てきた餃子は、小ぶりながら8個も。

しかも中華屋さんによくある餃子とは違い、なんだか不思議な懐かしさのある味。

これは頼んでよかったなあ。

 

 

 

 

 

で、ビールと餃子がなくなる直前に、メインのみそバターコーンラーメンをオーダー。

いや、ピリカではこれ以外に考えられなかったんですよ。

たぶん、25年前にも頼んだ気がするから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これだー!\(^o^)/

 

 

 

 

 

この昔ながら感

これぞピリカですよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コッテリしたスープ、

 

 

 

 

 

 

昔を思い出させる、香ばしい中太麺。

 

 

 

 

 

そしてたっぷりのコーンとワカメ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これだよー!

ひとくち食べるたび、この街に住んでいたころの記憶がよみがえってきたのでした。

でも、それは他のお客さんも同じで、「高校時代から来てたんですよ」「子どものころから食べてました」というような声があちこちから聞こえてきます。

本当に、地元に愛されていた店だったんだな。

 

 

 

 

「ごちそうさまでした。25年ぶりに来ました」とお礼を言って店を出たあとは線路を渡り、かつて住んでいた北口へ。

当時から閑散としていたけど、あれから25年が経って、見事にシャッター商店街と化していたのでちょっと寂しい気分。

 

 

 

 

 

会社帰りに寄っていた個人経営のCD屋さんも、当然ながらなくなっていました。

あの店では、ドナルド・フェイゲンの『カマキリアド』とかレジーナ・ベルの『フィリー』とかを買った記憶があるな。

 

 

 

 

 

 

あのころは、あえてローカルな店でCDを買うことに新鮮さを感じていたんだけど、まさか数年後にレジーナ・ベルに会えるとは思ってもいなかったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、この鰻屋さんは相変わらずがんばってるんだな。

土用の丑の日に、妻が毎年買ってきたのを思い出しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駅前は、あのころとまったく変わっていない。

だから、疲れ果てながら出勤していた会社員時代のことを思い出したりしました。

いまとなっては懐かしいけどね。

 

 

 

 

行ってよかった。