お待たせしました。
新作長編の連載がいよいよ今月から始まります。
掲載誌は「別冊文藝春秋」電子版。連載第1回は、電子版58号(2024年11月号)で、10月18日(金)00:00 配信予定です。
*別冊文藝春秋は、通常は毎偶数月20日の隔月配信になります。
さて、新たな長編。タイトルは『ヨハネたちの冠』。
舞台は首都近郊のスーパー教育特区。主人公はそこに住む三人の小学生たち。そして物語は、梅雨だというのに一滴の雨も降らない乾いた六月、夏至の夜、三人の子供たちがそれぞれ別々の奇妙な出来事に遭遇する一幕から始まります。
この柔らかな心を持つ個性的なアウトサイダーの子供たちの周りに登場するのが、夏至の夜、偶然出くわした少年に、自分に会ったことを覚えておいてほしいと懇願するや姿を消す謎の男、秘密を抱えて町に流れ着いたホームレス、敗戦時に国家権力の中枢にいた政治家を祖父に持つ現内閣府特命担当大臣、あらゆる事象に半端な知識を持つ男・通称トリプルなどなど…。多彩な人物が関わり、いくつかの事件が茨の蔓のように絡み合いつつ、事態は思いがけない方向に転がって――というわけで、乞うご期待。最後までおつきあいのほど、なにぶん宜しく。
*photo by Fausto García-Menéndez (Unsplash)
それから前回に続き、KADOKAWA秋フェア『犯罪者』を始め、拙著すべてを大々的に展開してくださっているジュンク堂書店 松坂屋高槻店さん!
手作りの登場人物しおりや売上カウンターも作ってくださっています。感謝、感謝です。