『彼らは世界にはなればなれに立っている』の連載の原稿を書き始めた2019年の秋、新型コロナウイルスという言葉はまだ存在しませんでした。翌20年の6月に最終回を書き終えた頃、世界は未曾有の感染症の渦中にありました。そのような時期にこの物語を執筆することになったのは、なにか巡り合わせのような気がします。
字が書けるようになった子供の頃から「お話」を、高校大学あたりから「小説めいたもの」を、その後、脚本を書くようになってからも大学ノートに綿々と書き綴ってきた物語。本作は、私にとってそれら「物語たち」の原点にもっとも近い作品です。
現代社会を舞台にした既刊の作品とは趣が異なりますが、是非、お手に取ってみてください。8月24日に文庫になります。
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