『天上の葦』発売から約1ヶ月。この間、読んでくださった方々から様々な形で感想をいただいています。みなさん、本当にありがとうございます。中には、『天上の葦』から、『幻夏』『犯罪者』と逆順に読んで、「『ああなっていたのは、こういう出来事があったからなのか!』と過去へと遡るのが別の意味でミステリーで面白かった』という感想もあり、思いがけない嬉しい発見でした。
この小説を出版してから、いろいろな方にお会いする機会が増えました。一昨日は、憲法学者の水島朝穂先生の研究室にご招待いただきました。水島先生は講演会や新聞・雑誌などで積極的に発言をされていらっしゃるのでお名前をご存じの方も多いと思います。実際にお会いした先生は、ご専門の憲法はもちろんのこと、音楽、映画、歴史まで造詣が深く、まさに博覧強記。情熱的なお話しぶりに思わず聞き入ってしまいました。
先生自ら『ドラえもんのポケット』とおっしゃる研究室の中は貴重な戦中の資料から警察官の階級章のレプリカまで所狭しと置かれてあって、帰りには「これ、お土産」と太平洋戦争末期に製造された陶製手榴弾をいただいて帰ってきました(火薬は入っていません)。まだまだ勉強しなければならないことが山ほどあるのだと痛感しました。
帰り道、駅から少し遠回りしてお気に入りの公園をそぞろ歩き。
木蓮の花が盛りを迎え、春はすぐそこまできているようです。