岩手 | 脚本家/小説家・太田愛のブログ

企画ものの取材をかねて岩手へ行って来ました。


あさりおこわ
大宮駅で買った「あさりおこわ弁当」。

もち米100パーセントだけあって、ご飯がもちもちして

とても美味しかったです。


お昼頃に花巻に到着。 宮沢賢治記念館に行きました。

自筆の原稿がたくさんあり、2時間ほどかけてじっくりと見ました。

「春と修羅」の有名な序文

『わたくしという現象は 仮定された有機交流電灯の ひとつの青い照明です』 

という一節の手書き原稿もありました。 


花巻の中心街に戻って最終日の「花巻まつり」を見物しました。

花巻祭り

町内ごとに「風流山車」と呼ばれる大きな山車を引いて練り歩きます。壮観です。


風流山車・昼


夕方からは、鹿踊(ししおどり)がありました。

鹿踊り
花巻の鹿踊は、舞い手が太鼓を叩いて踊る「太鼓踊り系」と呼ばれるものだそうです。

激しく複雑な太鼓のリズムに合わせて、黒々とした鹿がしらを振って踊るさまはまさに異形の者。

宮沢賢治の「原体剣舞連」にある「dah-dah-dah-dah-dah-sko-dah-dah」というリズムが、空気を揺るがすようでした。このお祭りは是非、もう一度、見に来たいと思いました。


夜になってからは、風流山車にアセチレンの灯がともりました。

アセチレンガスの本物の火です。

風流山車・夜1

風流山車にはそれぞれ正面と後ろ(『見返し』というそうです)に題名がついていました。

下の写真は見返しの「オッペルと象」です。

風流山車・夜2

この日は中秋の名月でした。宿の部屋から見えた月です。

中秋の名月

夜の九時を過ぎる町はとしん、と静かになりました。

ぐっすりと眠って翌日は、柳田国男の「遠野物語」で有名な遠野に向いました。