1月3日、10時にゆうかが僕の家に着いたら初詣に行く予定だった。
だが数か月ぶりの再会によってこみあげた感情、同棲・セフレだった関係の想い出、たまりすぎた性欲から、ゆうかと逢って数分でセックスをはじめてしまった。
セックスすることは予定に入っていたが昼間か夜にするだろうと思っていたので、今朝ゆうかの訪問直後にするとは想定外だった。
彼女はのっけからイキまくり、久しぶりの僕の身体を堪能している様子だった・・・。
「はぁ、はぁ、はぁ、うっ・・・ううっ・・・・うっ・・・ああ・・・ショウさん・・・」
「・・・・・・」
この30分ほどのセックスでゆうかは数えきれないほどイキまくっていた。
いい感じで満足はしているだろうと思ったので一旦彼女との繋がりを解いた。
ずるっ・・・ずぼっ・・・・・
「あっ・・・うんっ・・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
「・・・満足した?」(笑)
「はぁ、はぁ、はぁ、えっ、うん、それは・・・もう・・・ふふ、やだ、恥ずかしっ・・・」(笑)
2か月間セックスから遠ざかっていたゆうかにとって、性欲が一旦解放されたようでよかった。
だが彼女が僕に中出しをされたい欲求はまだ満たしていない・・・。
「あはは、よかった。・・・ゆうかは朝ごはん食べてるの?」
「うん、食べてきた・・・えっと、ショウさんまだ、出してないけど・・・」
「あ、うん、夜にとっとくよ。夜もエッチするでしょ」(笑)
「えっ・・・」
「もっとしたいでしょ。僕もしたいし」
「うん、そうね・・・ふふ・・・」
「午前中に初詣行こうよ。その予定だったもんね。夜、ゆっくりエッチしようよ」
「うん、そうね。じゃあ、支度するね」
ゆうかはそう言うと床に落ちていたショーツやミニスカ、そして二人の想い出が詰まったフォトアルバムを拾い上げた。
「・・・・」
僕は着替えをするゆうかを気遣って寝室を出たが、アルバムはそのあと見つからなかった。
あのアルバムはゆうかが持ち帰り、今でも彼女が持ってくれている・・・僕はそう思っている。
マンションを出るとゆうかが言ったとおり雪が降って少し道路に積もっていた。
あいにくの曇り空だったが、雪景色の中をゆうかと肩を並べて歩くのは楽しかった。
数分後には近所の神社に到着した。
まだ早い時間だったことと正月ももう3日目なので人影はまばらだった。
(そういえば、初詣に行くって自分で言ってはみたけど、神様に何をお願いしようかなあ・・・)
ハルナもゆうかも選べない・・・新しい恋をお願いするのも隣にいるゆうかに失礼だ。
(僕って今年も初っ端から優柔不断だよなあ・・・あ、そうだ・・・)
僕は神社の神様にお願いした。
カラン、カラン、カラン・・・・パン、パン・・・
(誰も傷つかないでうまく僕らの恋愛がまとまりますように・・・)
終わってほしいとも続いてほしいともお願いしなかった。
誰も傷つかない・・・・そんな都合のいい幕引きを願った。
ゆうかも神社の鈴を鳴らし、何かをお願いしていた。
カラン、カラン・・カラッ・・・・パン、パン・・・
「・・・・・」
・・・ゆうかが神様に何をお願いしているのか気になったが聞けずじまいだった。
そもそも彼女が何故僕にまた逢いに来てくれたのか・・・その心境も確認していない。
電話では「逢ったときに話す」と言っていたので、このあとのデートやセックスのときに話してくれるのだろうと思った。
ゆうかも僕とハルナのことを気にしている。
お互いの恋愛話を聞いてしまったとき、僕らはどうなってしまうのだろう・・・。
「ごめんね、寒いのにミニスカに着替えてもらって」
「いいの。ショウさん、喜ぶし。それよりまだこのミニスカ履けるのすごくない?わたしスタイル維持してた。がんばってる」(笑)
僕たちは先行き不安なカップルのはずなのに、ゆうかはやけに楽しそうだった。
笑顔で雪道をはしゃぎながら歩くゆうかを見ているうちに、僕の心はまた揺らぎはじめた。
人の流れがなさそうな路地裏に入り、ラブラブな雰囲気でハグをし、キスをした。
ゆうかは拒む様子もなく、嬉しそうにキスを返してくれた。

以前交際していたころの僕らと変わらない愛情を感じあえた。
とても・・・幸せな気持ちになっていった。
下半身にある第二の脳もゆうかを推しているのがわかる。
(ゆうかとヨリを戻しなよ、いい奥さんになるぜ・・・)
(今朝のセックス、最高だったじゃん・・・)
(彼女が妊娠したら結婚しようってお互いに考えていたんだろ?だったらやり直せるんじゃないの・・・)
初詣のあと、ディナー用の買い物をするためショッピングモールに入り、以前ゆうかとよく入ったイタリアンの店でランチを食べた。
ワインが進み、ゆうかが少し酔ったところで僕は彼女が何故僕に逢いにきたのか、新しい彼氏とどうなっているのか聞いてみた。が・・・
「なんかさ・・・ここで話すと、わたし感情的になりそうだから・・・ショウさんの家で話したい」
と言われてしまったので、僕は少しむっとして聞き返した。
「僕に抱かれたいだけで来たのかな」
「・・・抱かれたいだけってわけじゃないわ。ショウさんに逢いたかったから」
「僕は彼氏さんの変わりなの?」
「変わり・・・だっていいじゃない。今はそういう関係でしょ、わたしたち」
「・・・・」
そう、ゆうかと僕は彼女との半同棲生活を止めたときからセフレの関係になった。
僕はそれを甘んじて受け入れ続けたのだ。
「さっきセックスしているどき、僕のことが好きだってたくさん言ってくれたけど」
「・・・・・」
「嘘でも、まだ好きだって言われて嬉しかった」
「・・・嘘じゃないわ」
「・・・・・」
「あれは・・・わたしの本心よ・・・まだ、ショウさんのこと、好きだから・・・やだ、もう、こんなところで言わせないで」
「今の彼氏よりも僕のほうが好きなの?」
「・・・もう・・・帰ってから話す」
「それだけここで聞かせてよ」
「どうしてそれだけここでなの」
「僕のほうが好きって言われたら、このあとのセックスで気合が入るからだよ」
「・・・ぷっ・・・ふふ、あはは、ショウさんっぽいわね」(笑)
「僕のほうが好きなんだろ」(笑)
「ふふ、変なひとねえ・・・そうよ、好きよ」(笑)
「よし、うん、わかった。あとは家でエッチしながら話聞くね」
「エッチしながらなの?」(笑)
「ディナーでゆうかとお酒一緒に飲んで話しているとさ、エッチしたくなるじゃん?」
「うーん・・・まあ、それもそうね。否定できない。あはは」(笑)
「今朝のセックスで僕、まだ射精してないからね」
「・・・そうね・・・ねえ、声が大きい」(笑)
「ゆうかの中に出すの、久しぶりだから、楽しみ」(笑)
「もう、やめて・・・ほんと」(笑)
顔を赤らめ、少し下を向いてペンネを口にするゆうか。
「少し食べる?このイカ墨のなんとかってやつ」
「うん食べる」
「食べるとき服にとぶから」
「そうね、気をつける」
2つの前菜、2つのメインディッシュをシェアしながら食事をする僕とゆうか。
はた目にはとても仲の良いカップル、もしくは夫婦に見えただろう。
ランチのあとショッピングモールの食料品売り場でディナー用の惣菜やお酒を二人で選んだ。
僕の家に着くまで二人で1つずつ荷物を持って、開いた手で恋人繋ぎをしながら歩いた。
普通なら 僕とゆうかとの間には 何かが始まりそうな雰囲気、素敵な恋が再燃してもおかしくない空気があったけれど、
「ショウさん、前にわたしがあげたさ、ハワイアンソルトってまだある?」
「あるよ、まだ結構残ってる」
「あれでさっき買ったお肉焼くと美味しいよね」
「いいね、焼こう焼こう」
このとき 僕の耳には 何かが終わっていくような音が聞こえていて
それを必死に聞こえていないフリをして
ゆうかの話声と笑顔で頭の中がいっぱいになるようにしていた。

つづく