出産ドキュメント その3 ママいない | 風 凛 日 記 ++

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私は寝起き 派!

二子目の出産は初子のときより、スムーズだったような気がする。

ママも娘を託児所に預けている時間帯に出産を終えるというかなりベストな流れで出産を終えることが出来、嬉しいと言っていた。

さて、問題は出産を終えたママを病院に残してどうするか、というよりも託児所に預けている娘をどうするか、ということだった。

何故なら娘は生まれてこのかた「ママと離れて寝たことがない」からだ。

家に連れて帰ってママがいないことがバレると・・・恐らくパニックになるだろう。

うちの娘は寝つきは良いほうだ。
なので、さっさと寝かせてしまえばいい。それでまずは1日乗り切れる。


病院を出て託児所に着くと、うちの娘が最後の一人だった。

先生に出産のご報告、すると「おめでとうございます!」と賛美の嵐。嬉しいやら、照れくさいやら。

「おねえちゃんになったね!」と先生からいわれてもきょとんとする娘。
まだ2歳児だ。わかんないよね。

さあ、パパとおうちに帰ろう・・・

ママは今日おうちに帰ってこない。おうちに帰ってもママはいない・・・

パパと娘、ふたりっきりの時間がこれから数日続くのだ。

自転車に娘を乗せて夜の道を走る。 晩御飯は託児所で出してもらったので、この日は娘に晩御飯を食べさせなくてよかった。

「プリン食べるかい?」

「プリン?!食べる~!!」

「セブンイレブンに寄ってプリンを買おう。今日はお祝いなんだよ。」

「セブンイレブン、いく!」

プリンでごまかそう。プリンでしばらく時間が稼げる。


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・・・。

娘にプリン、パパはヱビスビール。

「ねえ、ママは?ママはいないの?」

「ママかい、ママはねえ・・・。お腹の検査に行ってるんだ。」

「おなかのけんさ?」

「そう、お医者さんに行ってるんだ・・・。」

「ふーん。」


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パパはご飯を食べてなかったので・・・
何故かこの「シャアザクカレー」
(別にこの日のために買ったわけではない。)


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まじで赤い。しかも辛い・・・確かにざっと3倍は辛い。
こりゃあビールが進むわい。


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プリンを食べ終えた娘にさらに豆を与える。
食い物で徹底的にごまかすのじゃ!!

「ねえパ~パ~、ママは?」

「ママはまだ病院だねえ。」

時間はもう夜の10時を回っている。娘がそろそろ眠くなるはずだ・・・。


・・・寝た!!娘が寝た!!


これで朝までぐっすり眠るまでとりあえず、コタツで寝かして・・・
あとでベッドに連れて行けばOK!!
作戦成功だな!!

しかし・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

深夜2時・・・

コタツで寝続ける娘をベッドに連れていこうとして失敗・・・

目を覚ました娘にママがいないことが完全にバレてしまった!!!!!

「ママは??!!ママがいない!!??」

「ま、ママは・・・いないんだ。 今日はいないんだ。」

「ママ!!??ママがいない!!ママ!!ママぁ!!」

「今日は・・・パパと寝るんだ。ママは病院なんだ。」

「いやあ!!ママがいい!!ママと寝る!!ママ、ママーー!!」

ものすごい大声で全身をジタバタさせながら、泣きじゃくる娘。
完全にパニック状態だった。

「ママがいない!!」
「ママはしばらく・・・帰らないんだ。病院にいるんだ。」
「いやあ、ママ!!ママ!!」

こうした押し問答?が約2時間ほど続く・・・。
鼻水、涙をたらしながら、あばれまくる娘をなんとかなだめようと必死の僕。

僕は決して娘を押さえつけたり、ひっぱたいたりはしない。
何故ならそんなことをしてもわからないものはわからないからだ。

ママがいない、という事実を小さいながらにわかってもらうしかない。

やがて夜が明けるころ・・・泣きつかれたのだろう。
娘はいつの間にか寝た。
泣きながら寝た。
いや、寝ても泣いている。

時間はAM4時半・・・僕ももう眠さの限界だ。

娘の泣きしゃっくりを聞きながら僕もごろりと横になった。

娘とはじめてふたりっきりで眠りについた、へんてこな夜・・・というか朝だった。

こうして第二子出産の一日は終わった・・・。
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