「あと2ヶ月の命」
と宣告された主人公アンが
死ぬまでにしたい10の項目を作り、
誰にも知られずに
死の準備を進めるというストーリー。
10の項目は例えば自分の子供達に
毎日、「愛してる」と言うなど。
大げさでなく些細な点に
どことなくリアリティーを感じる。
こうした10の項目を作り、
実行していくことで
アンは死の準備を進めていく。
本当に普段通りの生活の中で。
その準備の過程の中で
大きなイベントが発生するのかといえば、
そんなこともない。
余命2ヶ月と宣告された主人公の
残された時間を淡々と描き出し、
それを観る側に
違和感を与えることなく映し出している。
だから淡白な話と言えば
それまでかもしれない。
けれど、そうした日常の描写が
実際に死に直面した時の
リアリティーを感じさせてくれると
自分は思う。
淡々とした流れだったからこそ、
アンの抱く優しい気持ちや
繊細な女心に共感できた気もする。
「セカチュー」や「いま会い」で
描かれる”死”は非現実的。
声高々に泣き喚き散らすといった演技が、
作品全体をとても
チープなものにしている。
露骨に涙を誘おうとする
作品には嫌悪感を感じる。
けれど、この作品は、
そういった類のものとは異なり、
十分に満足のいくものだったのだ。
ところでだけど、この"10の項目"を
日常に応用させたら
おもしろいかもと思った。
"卒業するまでにしたい10のこと"
みたいな感じで。
どうせ三日坊主で終わるか、
スグに忘れるんだろうけど。
ちょっとしたスパイスを加えるだけで、
日常に色を付けることができるんだなって、
そう感じたりもした。


