◆セメント原料を、金属のように電気を通す状態にすることに、東京工業大学などの研究グループが成功した。薄膜にすると透明になり、インジウムなどの希少金属に代えて、液晶ディスプレーなどの材料にできる可能性があるという。米専門誌ナノレターズに成果が掲載された。

 研究の対象は、カルシウムとアルミニウムの酸化物が結びついた「C12A7」という材料。建設工事に使われるアルミナセメントの原料だ。

 C12A7は元々電気を通さない絶縁体だが、東工大応用セラミックス研究所の細野秀雄教授らは、熱するとかご状の結晶の中で酸素イオンが活発に動き回ることに着目。この酸素イオンを電子に置き換えることで、C12A7の電気抵抗を、電気をよく通す黒鉛よりさらに1けた低くすることに成功した。

 薄膜にすると光を70%透過、価格が高騰している希少金属ではなく、ありふれた元素でも新しい透明金属材料が実現できる可能性が出てきたという。(朝日新聞)


 これが実用化できれば、まさに「現代版錬金術」だ。