2024年12月16日(月)宝塚歌劇団が久々に大規模な人事異動を発表しました。
多くの人が「そろそろ大規模な組替発表があるはず」と想像していた通り。
2023年9月以来…約1年3ヶ月ぶりの組替発表ですね。
天彩峰里(宙100期)ときよら羽龍(月104期)のトレード組替の発表以来。
上記は一旦、取り止めになりましたが。
今回の組替の骨子は、大きく二つでしょうか。
1)宙組の立て直し
2)その他
私のごくごく個人的な感想(印象)を駆け足で。
1)宙組の立て直し
★(花組⇒)専科⇒宙組
2025/04/28付
水美舞斗(95期・研16)
★花組⇒宙組
2025/04/04付
二葉ゆゆ(103期・研8)
★月組⇒宙組
2025/03/10付
きよら羽龍(104期・研7)
★雪組⇒宙組
2025/06/23付
愛すみれ(95期・研16)
叶ゆうり(97期・研14)
男役2名、娘役3名。
95期~104期ゆえ、異動時には全員新公卒業済。
上級生帯がスカスカですものね、宙組。
◆花組育ち
花組育ちのマイティとゆゆちゃんが宙組で合流。
マイティとゆゆちゃんといえば、花組『うたかたの恋』を思い出します。
貴族から市民まで入り乱れて歌い踊る、プラーター広場。
捌けていくマイティは、両手に花状態。
恋人(星空美咲)の腰を抱き、踊り子にも手を差し伸べて。
この時の踊り子が二葉ゆゆ。
楽しそうな三人の後ろ姿、忘れられません。
マイティもゆゆちゃんも優れたダンサー。
陽性オーラを発する点も同じく。
突然のご指名に驚いただろうな、ゆゆちゃん。
マイティが一緒なので、心強いと思います。
◆組替復活
一旦は組替が中止になった、きよらさん。
トレードではなくなったものの、片側からの異動は復活。
月組では梯子を外されたかに見えましたが、宙組では活躍しそう。
…というか、宙組異動にはずみをつける為、敢えて雌伏の時を過ごさせたんやろね。
異動後は、バリバリ別箱ヒロインを務めることでしょう。
山吹ひばり(105期)と宙組娘役の二枚看板になるんやろな。
来年度は研8…すなわち、新人公演を卒業する104期。
美羽愛の(雪への)組替がない事からも、104期トップ娘候補の筆頭はきよらかと。
◆同期支え
95期
・桜木みなと(宙)
・水美舞斗(専科)
・愛すみれ(雪)
パワフルな二人が投入されます。
人気・実力ともに充実したマイティ。
舞台技術に加え、管理職候補にもなりそうな愛すみれ。
パンチが効いた面子です。
97期
・秋奈るい(宙)
・花菱りず(宙)
・叶ゆうり(雪)
味のあるバイプレイヤーとして活躍中の叶ゆうり。
若き副組長・秋奈るい、文春に吊るし上げられた花菱りずにとって、叶ゆうりは頼もしい援軍となりそう。
103期
・亜音有星(宙)
・二葉ゆゆ(花)
悲劇の103期…。
一人残された亜音くんにとって、ゆゆちゃんは心強い存在になるはず。
花組103期は現時点で退団者ゼロ。
花組で一人も欠ける事なく同期と歩んできた、ゆゆちゃん。
来春からは、亜音くんと励まし合っていくんですね。
104期
・真白悠希(宙)
・嵐之 真(宙)
・梓 唯央(宙)
・楓姫るる(宙)
・きよら羽龍(月)
104期は比較的たくさん残ってますね。
異動後、同期に支えてもらえそう、きよらさん。
るるちゃんは同じ月組の静音ほたる(105期)の双子の姉ですし。
宙104期の懸念は『Razzle Dazzle』新人公演。
宙104期のラスト新公です…が。
『PAGAD』のリベンジ・キャストになる可能性が。
(その場合、下級生が主演とヒロインを取ります)
ラスト新公、104期への救済はあるのでしょうか。
◆水美舞斗
マイティは宙組立て直しの大きな柱。
宙組のイメージを一新する太陽オーラを備えています。
ずんちゃんも陽オーラの持ち主で、高い人気の持ち主。
…ですが、何しろ宙組生え抜き。
イメージ一新とまでは行かず。
マイティは陽性オーラを放ちつつ、繊細で柔らかな感性を備えています。
花組でも同期(柚香光)を支えてきました。
今の宙組を照らす光になるでしょう。
かつて、花組育ちの朝夏まなとが宙組を明るく照らしたように。
イメージの払拭、動員数回復…これは大仕事です。
もし、それをやってのけたら…功労者として認められたら。
その先への期待が生まれても、不思議ではないかと。
「トップの同期引継の前例はない」との見方もあるとはいえ。
(男役は)今までなかったものの、禁止事項ではないですし。
娘役はありますものね、同期引継。
先々の事はわかりません。
物事は変遷していきます。
少なくとも、水美舞斗は劇団にとって無視できない存在でした。
いまや、宙組蘇生の切り札となる存在です。
これからの水美舞斗、これからの宙組、そして宝塚を見守りたいと思います。
2)その他
宙組への投入人事以外にも、動きがありました。
★(星組⇒)専科⇒雪組
2024/12/29付
瀬央ゆりあ(95期・研16)
★星組⇒花組
2025/08/11付
極美 慎(100期・研11)
★宙組⇒星組
瑠風 輝(98期・研13)
◆せおっち
瀬央さん、朝美絢大劇場お披露目『ROBIN THE HERO』で退団?
…とザワザワしてたので、ホッ。
当面は在団しててくれそう。
せおっちの素直で明るい人柄は、雪組に柔らかな風を届ける予感。
おそらく雪組では正二番手の羽根を背負うはず。
縣千の蓋…というより、成長待ちかと。
…なんて見方をする己が恥ずかしくなる位、瀬央さんは真っ直ぐ。
縣も真っ直ぐ。
縣はじめ雪組生にとって、瀬央さんは頼もしく、学びが多い存在となるのでは。
個人的に、瀬央さんがあーさの後任と想定していません。
ですが、雪組にプラスの影響を与えてくれそうな気はします。
あーさも心強いでしょうね。
◆きわみしん
まさかの花組異動。
同期で、万博アンバサダー同士の聖乃あすかがいる花組へ。
万博アンバサダーは立ち消えでしょうけど。
聖乃あすかが異動しない限り、花組内序列は聖乃⇒極美でしょう。
聖乃の主演経験は新公3回、バウ2回、東上1回
極美は新公2回、バウ2回。
もちろん、トップ確定までは何があるか分からないのが近年の人事ですが。
100期に新公主演者がいない雪組。
立て直しが必要な宙組。
…ではなく、花組。
花組の動員力を高める即効性を期待しての措置でしょうか。
若手育成が停滞・迷走が続いてますから、花組。
花組は芹香斗亜(93期)と城妃美怜(97期)に新公主演(ヒロイン)独占しすぎ問題の余波かな、と…(汗)
集中してソースを割いたのに、花組では花咲かせず。
芹香さんは組替、城妃さんは退団。
新公主演争いには関与せず、集客力はある男役。
そこで白羽の矢が立ったのでしょうか。
縣千という選択肢もありそうですが、雪の御曹司ですものね。
雪のホープ・彩海せら(102期)を月組へ放出したし。
縣を出すと、超路線は華世京(106期)まで下りますし。
ひとつ確実に言えることは…
花組の顔面レベルがまた、大きく跳ね上がるって事です。
永久輝せあ(97期・研14)
星空美咲(105期・研6)
聖乃あすか(100期・研11)
極美慎(100期・研11)
…華やかすぎて眩しい…!!
果たして目を開けていられるでしょうか…。
◆るかぜくん
瑠風輝(98期)が星組へ。
同期の暁千星(98期)がトップに王手をかけた星組へ。
暁と瑠風は98期の二枚看板として育成されました。
主演経験は新公4回、バウ1回、東上1回。
通常なら、トップ候補です…が。
暁千星は2025年、礼真琴からバトンを受け継ぐでしょう。
中卒ですから同期の中でも実年齢も若い。
大手企業スポンサーもついています。
暁体制で二番手になる可能性は高いと思います。
極美慎が出て行くし、天飛華音のキャリアはバウ主演止まり。
瑠風くんが二番手羽根を背負う姿は想像できます。
…ですが、その先は想像できません。
あくまでも現時点で、ですが。
…と、以上が現時点での印象です。
組替が復活し、今後も動きは出て来るでしょうし。
どうなっていくか、わかりません。
見守っていくしかない。
∇座して待つ