2024年9月28日(土)から花組『エンジェリックライ/Jubilee』
宝塚大劇場で上演中、
華やかで美しく、THE 花組なキラキラコンビ。
加えて、歌・芝居・ダンスと手堅い。
良い意味で見た目を裏切る、渋い職人感。
ストレスフリーなトップコンビ爆誕です。
キャスト別感想は、なるべくネタバレせずに参ります。
話しの筋で重要なからくりは、触れぬよう心掛けます。
★永久輝せあ(97期・研14)
アザゼル
天界から墜された、嘘をつけない天使
谷貴矢作品は3作目の永久輝さん。
花組『元禄バロックロック』の前に、雪組『義経妖狐夢幻桜』に出演。
ヨシツネ(朝美絢)の行方を追う、兄・ヨリトモ役でした。
「YO! YOYO! YORITOMO!」
このラップ、今も脳内グルグルしてます。
さて、天使のアザゼル。
アザゼルのアザは、あざといのアザですね?
…と言いたくなるほど、ぎゃん可愛!
やんちゃだし、ストレートだし、裏表ナッシング。
無邪気で天真爛漫、まさに天使。
いや、天使なんだけど。
エレナ(星空)に奢ってもらったカルアミルク。
それを両手で大事そうに持って、少しずつ飲む。
一口飲んで、はうあぁ♡ってなったり。
何度も何度も、味わいながら飲み尽くし、「おかわり!」
勝手におかわりして、エレナの怒りを買うも聞いちゃいねえ。
天界には、人間の行いを記録する本があるんですが。
開いたページの似顔絵、デジャヴ?
右側がジョルジュ・サンド(巡礼の年・2022)
左側はブルートゥス(アウグストゥス・2021)
…ですよね?
その後、別ページを開くと、
左側にオクターヴ(冬霞の巴里・2022)
右側は…クリフォードかな?(二人だけの戦場・2023)
こういう処ホント、芸が細かい宝塚スタッフさん。
ひとこちゃん(永久輝)愛されてるね。
眉間に皺を寄せる苦悶の表情が似合う、永久輝せあ。
…ですが、まっすぐで明朗快活な表情も心洗われる。
意外なまでに似合ってる。
可愛すぎる。
母性本能、しぼり取られる。
可愛いのに、カッコイイ。
うちにも墜ちてこないかな、アザゼル君。
初日パレードで額当て(サークレット…じゃないか、布だし)が外れかけた永久輝さん。
階段を降りながら、シャンシャンを持ってない方の手で額を押さえ、そのまま外して手に持って。
中央舞台で歌い終わり、銀橋へ出る手前で舞台袖に向けてシュッ!
投げ方がシャープでカッコ良かった〜!
お衣装さんに向けて投げたのかな。
誰かを見据えて投げたように感じたので。
ちょっとしたアクシデントって、そのフォローを含め、その人のカラーが出ますよね。
れいちゃん(柚香光)は「あれ? そういう演出だったかな?」と騙してくれました。
他者フォローの時に、それを特に感じました。
ひとこちゃん(永久輝)は何事もなかったかのように、さりげなく。
他者フォローでは柚香さん同様、物語に沿った動きに変えて対応。(激情とか)
今後、さらに多彩なバリエーションを見せてくれるはず。
期待してます、ワクワク♡
アクシデントは無いに越した事はないけど、ちょっと得した気分になるのは私だけ?
…ではない、よね??
★星空美咲(105期・研6)
エレナ
トレジャーハンター。その裏の顔は…?
生けるバービー人形・星空美咲。
スラリとしてて小顔。
モデル体型と呼びたいバランス。
オーソドックスなワンピースから、色の洪水のような衣装まで、何でも着こなす。
加藤真美先生がデザインした衣装×星空美咲で、デザインブック発売してほしい。
ヒロイン・エレナは千の仮面を持つ少女。
…って、『ガラスの仮面』?!
様々な側面をもつエレナ。
実際に場面転換のたび、髪型も服装もガラリと変えて登場。
そのエレナを一貫性をもって演じています。
謎めいていながら、芯の強さを感じさせます。
ひとこ&みさきは、THE 宝塚な華やかビジュアルコンビ。
宝塚のイメージを具現化してくれてるのね。
そして、声の相性が良い。
やや掠れた、テナー系ボイスの永久輝せあ。
男役として、やや高めの発声。
ところが、シュガーボイスの星空美咲の声が絡むと、あら不思議。
永久輝さんの声、俄然男っぽく聴こえます。
美咲ちゃんのガラス玉めいた声と絡むと、掠れた味わいが生きる。
声の響き合いは重要です。
二人とも、歌・芝居・ダンスと抜け無し。
ストレスフリー・トップコンビは貴重…!
しかも、少女マンガから飛び出したようなビジュアル。
夢のようなコンビが、夢の世界へいざなってくれます。