2024年6月14日(金)は阪急阪神ホールディングス株主総会が開かれました。
例年と異なり、非常にシビアな質疑(意見)やそれに対する拍手が飛び交う総会だったとか。
ネットニュースでも紹介されていましたが、ブツ切りで全体を把握しづらい面がありました。
そんな中、実際に出席し、体系的かつ詳細なレポートを書いて下さった方が。
大きな流れ、各自の質問、周囲の反応などなど…。
どの報道より明快かつ詳細な記事だと思います。
デイトレ男さん、貴重な情報をありがとうございます。
こんなに判りやすく、信頼性が高い情報は貴重です。
さて。
それでは私がごく個人的に阪急さんに思った事を、つらつら書いてまいります。
★代表者について
宝塚の人事基準は、不思議な面が多々あります。
観客の大半は女性なのに、運営側は男性ばかり。
しかも、必ずしも演劇や音楽に興味がある訳じゃない人が多いのでは?
想像ですけれど。
ただ、宝塚歌劇団はトップ層から愛されてきたと思います。
小林一族の方々はもちろん、角和夫CEOもそうですね。
宝塚歌劇団はかつて、大赤字を出し続けても切り捨てられませんでした。
かつて親会社から見限られ、消滅の危機を乗り越えたOSKとは対照的に。
それはひとえに、阪急経営陣のトップ層が劇団を見捨てなかったから。
守り続けたからでしょう。
角さんは宝塚から離れ難いことでしょう…。
私も「宝塚を愛する方がトップとして関与する心強さ」を惜しむ気持ちはあります。
残念ながら、毀誉褒貶を代表して受ける立場にいらっしゃるので…。
★管理職について
2024阪急阪神HD株主総会648番さんが仰ったように、発言権(人事権・経営権)をもつ女性管理職が増えたら、劇団人事も変化しそう。
実際、女性演出家が増えて、確実に上演作品が変わってきてますしね。
個人的に、引っ掛かりなく面白い作品が増えてきました。
とりいそぎの改善案、ひとつは組プロデューサーの在り方。
大きな権限をもっているでしょうから。
例えば、組プロデューサーを男女2名体制に変更すれば、かなり変わると思います。
男性視点と女性視点では、かなり異なる面があります。
性別で決めつけてはいけませんが、性差による違いがある事も事実。
生理的なもの(体調など)は特にそうですよね。
また、同性同士の方が嘘を容易に見抜いたりも。
ただ、必ずしも嘘がダメとは限りません。
また、気づかれない事に救われる場合もあります。
そこらへんは深堀りしだすとキリがないので、また別の機会に。
異なる視点と感性。
複合的な運営は、何らかの化学反応を生むはず。
互いの見落としに気づいたり。
相手の判断理由を聴いて、新たな気づきを得たり。
プロデューサー同士も成長していけるのでは。
エンタメに興味がある人を据える事も重要かと思います。
関心の有無は、仕事の精度やモチベーションを左右するでしょう。
きっと、いい仕事をして下さると思います。
★日本たとえ話
昔々…じゃなくて、わりと最近。
AママとA子の親子が児童館で遊んでいました。
BママとB子の親子も、その児童館を利用していました。
ある日、B子がA子を突き飛ばし、怪我をさせました。
Bママは「B子は何もしていない」と冤罪を主張。
目撃者が現れるも、Bママは「口裏を合わせただけ。証拠がない」
ところが、児童館の監視カメラに映っていたんですね。
非を認め、謝るかと思いきや。
「うちは褒めて育てる方針なので」とBママ。
「悪気はない。小さな子供のしたこと」
B子は悪気がないから、悪くない。
責任はありません。
大人の責任です。
そう言いながら、大人のBママも責任は取らず。
その様子を見ていたCママ、Dママ達は思いました。
「こら、アカン。この人、常識がない人や」
「このまま放置してたら、うちの子も被害を受ける…」
児童館や幼稚園に通報。
町中にうわさが流れました。
「突然、突き飛ばしてくるって」
「怪我させても、あやまらないんだって」
「親も開き直ってるって」
「それは…こわいね…」
B親子は児童館出禁となり、近所を歩けばヒソヒソ。
幼稚園を転園しようにも、受け入れ先が見つからず。
でも、今の町や家は気に入っています。
文教区として人気が高い、閑静な住宅街。
35年ローンで建てたばかりの瀟洒な一戸建て。
引っ越したくありません。
途方に暮れてしまいました…。
もしBママが初期段階で、きちんと謝り、B子を注意(しつけ直)しておけば。
怪我の治療費負担を申し出たり、できる誠意を尽くしておけば。
Cママ、Dママも口出ししなかったでしょう。
外部が口出しするのは、そうせざるを得ない状況だと判断したからかと。
「人の噂は75日」と言いますが、ご近所の警戒は続くでしょう。
安全に関して、人間は敏感ですから。
★責任の所在
組長はじめ、宙組の上級生たちが戸惑う気持ちもわかります。
「これが正しい」と教え込まれてきた事を、守ってきただけ。
それがある日、180度変わってしまった。
昭和20年8月15日ですよね、ホント。
(わが妹の比喩より)
音楽学校や劇団で教わった事を、忠実に守ってきただけなのに。
そんな生徒たちを劇団(運営)が守る気持ちも、論理も、わかります。
でも、「知らなかった、悪気はなかった」としても、それで終わりじゃない。
新たな(≒現在の)良識や価値観を教え、それに見合った対処が必要です。
たまたま現役生として残っているから矢面に立たされる理不尽。
もっと罪深い人もいるだろうに、見逃されている訳ですしね…。
そういう理不尽や納得いかない気持ちを汲み、「お咎めなし」という判断を、劇団は下したのでしょう。
しかし、それは外部には通用しない思考回路です。
劇団の運営が率先して、運営自身を含めた関係者を処断しておけば。
そうすれば、ご遺族は「わかって頂けた」と少しは救われたことでしょう。
我々ファンを含めた外部も、「劇団や関係者は変わろうとしている」と判断したかもしれません。
そして、「芹香さんや松風さんに、やり直す機会を」という意見が出ても、それを後押しする気運が生まれた可能性があります。
芹香さん達より罪深そうなOGもいますが、彼女達は己で考えるしかない。
劇団から離れたのだから、自己判断で何とでも出来るはずですから。
むしろ、劇団の台本に沿うしかない芹香さん達より、救いがありそうな気がします。
今の運営は運営で、過去からの細かい決まりでガッチガチの音楽学校や劇団を任され、身動きできないのかもしれません。
加害者とみなされる関係者がほぼ全員、長い歴史でガラパゴス化した宝塚歌劇団の被害者ともいえるんですね…。
ただ、宝塚歌劇は良い面、魅力的な面も多くあります。
おそらく、もう限界を迎えたんです。
一度リセットする好機と捉え、向き合っていきましょう。
しんどい道のりですが、おきばりやす。
∇ドッと疲れますね…