2024年4月7日(日)星組トップ娘役・舞空瞳(102期・研9)が退団を発表しました。

 

『記憶にございません!/Tiara Azul-Destino-』大千秋楽2024年12月1日付にて退団。

 

「同期わちゃわちゃミュージックサロン」

「ティアラが題名に入るショー」

 

…とフラグが立っていたので、予想はしていました。

発表を見て、驚きもなく。

あぁ、そうか…そうだよね…と。

 

淋しいですね。

輝く笑顔のひっとんが星組の舞台から欠けるのは。

 

 

★花組での促成栽培

 

舞空瞳はかなり乱暴な促成栽培をされ、星組へドナドナ(輸出)されました。

 

当時の花組は、星組から輸入した城妃美怜に新公ヒロインを集中抜擢したツケを払っている最中。

 

…と確定的に書き始めてますが、「多分そうだったのでは」という推測をかなり含めています。

 

劇団はおそらく、

 

蘭乃はな(92期・月組出身)

→ 花乃まりあ(96期・宙組出身)

→ 城妃美怜(97期・星組出身)

 

…の順番で、明日海りお(89期・月組出身)と組ませる予定だったのかな、と。

ところが、実際は、

 

蘭乃はな(92期・月組出身)

→ 花乃まりあ(96期・宙組出身)

→ 仙名彩世(94期・花組生え抜き)

→ 華優希(100期・花組生え抜き)

 

…となったことは、ご周知の通り。

 

花組は(月組と同時に生まれたにも関わらず、なぜか)宝塚最古にして筆頭組を自負しています。

 

(花組と月組は、1921年に誕生しました)

(同じ公演の1部を花組、2部を月組が担当)

(双子のどっちが姉で妹か、くらいの差)

 

他組へトップ候補を輸出する事が多い花組。

逆パターン(輸入トップ)が続くと、組子のモチベーションが下がるのでは…と懸念した人がいたんだろうと思います。

想像ですけどね。

 

新公ヒロインを逃しても腐らず努力を積み重ね、他組から来た人に親切な人を推挙したのかな…と。

 

花乃まりあが花組に来た時、世話したそうです、ゆきちゃん。

花乃ちゃんが退団時、ふれてた記憶があります。

 

明日海さんが「花組の母さん」と呼んでた事からも、世話好きの香りが漂ってきます。

 

仙名さんは仙名さんで、「明日海さんのおかげで720度、私の宝塚人生は変わった」と話してました。

 

(明日海さんは、何もしてないよ~と謙遜してましたが)

(誰より懸念してた気がします、組子のモチベーションを)

 

さらに仙名彩世の後任は、華優希。

二代続いて、大いなる番狂わせが起こったのかな。

これまた、想像ですが。

 

投資(城妃美怜の集中抜擢&順当育成)は回収されず、大急ぎで華優希を、そして舞空瞳を促成栽培。

 

仙名彩世と同じく、華優希も(当初予定になかった、という意味で)想定外だったろうと想像しています。

 

…だがしかし。

舞空瞳は最初からトップ娘役にする予定だったかと。

 

星風まどか(100期)と同じく、音楽学校…いえ、受験時点で注目してたろうと。

 

好き嫌いを別にして、誰もが「確かに可愛い」と認める容姿に加え、スター性が感じられるから。

 

宝塚に疎い叔母が、新聞の宝塚記事をとってくれてまして。

(ありがたや、ありがたや)

いわば門外漢の叔母は「可愛い」とひっとんに注目。

 

「掴みはオッケー」の代表格といえば…

男役なら、朝美絢。

娘役なら、舞空瞳。

 

いろいろ予定は狂うも、舞空瞳トップ構想は揺ぎなく敢行。

しかし、なにせ時間と機会が圧倒的に足りない。

 

そこで新公ヒロインからの全国ツアーヒロインという、かなりの無茶振りを決行。

水美舞斗バウのWヒロインもありましたが。

 

個人的に最も印象に残っているのは『ハンナのお花屋さん』でしょうか。

 

研2にしてタイトルロール。

ヒロインでこそないものの、実質ヒロインのようだったハンナ。

主人公クリス(明日海りお)の母であり、妖精のような女性。

 

結果的に研4でトップ娘役になった舞空瞳ですが、振り返れば、順当とは言い難い育てられ方でした。

 

それでも、この子はトップになるんだろう…と、おそらく誰もが予感した輝きを秘めていました。

 

 

★単独退団

 

ごくごく個人的な想像ですが、礼真琴は『記憶にございません!』の次くらいで夢の園を去るのかな…と。

 

「それなら、同時退団でもええやん?」って話ですが。

 

そこは、なこちゃんをプリンセス…いえ、女王として送り出したいとの意向もあるのかな、と。

 

なこちゃんを想起させる『ティアラ』を冠したレビュー。

 

単独退団ならではの、トップ娘役サヨナラショー。

数少ない、娘役が主役になれる機会。

 

スライド退団は、なこちゃんへの餞なのかな…と思いました。

 

優れた「王様の配偶者」で在り続けた、なこちゃん。

 

最後は「女王陛下」になれる場を設けて送り出そう、と。

 

いっそ単独バウ主演もできそうですが、なこちゃんなら。

ちゃぴ(愛希れいか)のように。

 

なこちゃんが「演ってみたい」と憧れていたサリー(ME AND MY GIRL)が、プレお餞別だったのかな。

 

『Tiara Azul-Destino-』では、優れたダンサー・なこちゃんが中心となり、あるいは礼真琴と組んで、バリバリ踊りまくる姿が見られますように。

 

 

▽ Her Majesty the Queen

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