2024年3月28日(木)阪急(劇団)と遺族側が合意。
それぞれ会見を開きました。
阪急側は、今後の対策に関して聴くべきものがありました。
遺族代理人側は、可能なかぎり多くの情報を開示して下さいました。
その中でも今日は、文春が報じた『ヘアアイロン火傷事件』について振り返ります。
★新公の本役さん
某作品の新人公演で、被災者は娘役2番手の役に抜擢。
本役は、舞台技術が高い上級生A。
上級生A「髪を巻いてあげる」
被災者「いえ、自分でしますので…」
…という感じだったかどうか、わかりませんが。
被災者が断っても、強引にヘアアイロンを操作。
その結果、被災者の額には1ヶ月以上痕が残る火傷が。
被災者は軽く扱われ、きちんとした謝罪はなかったとの由。
(遺族代理人の報告によると)
この時、せめて真摯に謝っておけば。
治療費の負担を申し出るなど、誠意をみせておけば。
被災者は許してくれたかもしれません。
(シエスタの想像です)
★お話し合いの幹部上級生さん
この件が文春で報道され、被災者は宙組幹部上級生たち主催の「お話し合い」にて発言を許されず、強引に「何もなかった」事にされてしまった、とか。
お話し合いで発言NGとは、これいかに?
不思議な現象ですね。
これは当時のトップさんや組長さんなら説明できるでしょうか。
退団したとはいえ、ほんの1~2年前の事ですし。
おそらく憶えてらっしゃるはず。
関与者とは、当時のトップや組長も含まれていると、私は推測しています。
…おそらく、この事件を知る人は100%そう思いますよね。
関与者なのに蚊帳の外にいるようで、気の毒にも思えます。
もし弁明や謝罪について思う処があれば、遺族代理人に問合せてみては…と思います。
★お膳立ての劇団幹部さん
お話し合いは生徒たちに任せ、会議室だけ与えてドロン。
お話し合いの実態も知らず、「何もなかった」と聞いて、それを公式サイトで発表。
聞いたまま、右から左へ。
ガキの使いやあらへんで。
チコちゃんに叱られたらどや?
★組替を希望するも…
被災者なのに、なぜか悪者に…?
上級生たちから責められ、過呼吸に陥り、孤立無援。
皇太子ルドルフみたい…。
…ルドルフも自死を選びましたね…。
組替を希望する旨、宙組プロデューサーに訴えても無視されたと知り、「……シシィかよ!!」
ルドルフが「ママだけがパパ(皇帝フランツヨーゼフ)を説得できる」と応援を求めるも、すげなく拒否。
今回、組替を希望したことが「14項目のパワハラ」の中に明記されていました。
これ、ものすごく納得できました。
居た堪れなかったでしょうし…。
物理的に離れたいですよね。
他に4組、居場所はあるのですし。
それに宙組は、組内で辛くて堪らない生徒を、他組へ逃がした事例がありますよね。
いくつか…。
被災者も避難させ、守ってあげてほしかった。
避難した人は、別の道を選んだ人もいれば、宝塚に残った人もいます。
共通点は「それぞれが今、輝いている」こと。
被災者も、劇団が避難させていれば、その一人だったかもしれません。
本当に…悔やまれます。
★そっちが組替?!
…なんと。
驚くべきことに。
ヘアアイロンで火傷させた方が、他組への異動が決まったこと。
宙組の(当時)次期トップ娘役最有力候補だった上級生A。
それが、叶わず。
しかも、(当時の)次期トップにはブリザード対応されて。
何故そうなったか知りませんが、気の毒なほどでした。
移動先の組は(当時)トップ退団が決まり、次期トップコンビは未定。
男役トップ候補は高確率で「この人しかおらん」状態でしたが、娘役トップ候補は混沌とした状況。
上級生Aを「有力な次期トップ候補」と見做す向きは多かったと思います。
ヘアアイロン事件のイメージが残り、微妙では…無理では…との声もあったものの。
…これ、衝撃だったと思います。
被災者にとって。
己は組替を希望して無視されたのに。
上級生Aは、宝塚人生を…その将来を、こんなに大切に考えてもらっている。
それに引き換え……と空しくなったのでは。
(私の想像ですが…)
★謝罪文
上級生Aは謝罪文を書く意向は示したものの、合意のタイミングに間に合わなかったそうです。
書き方を迷ったのかもしれません。
そこらの事情はわかりません。
ただ、一言「ごめんなさい」だけでもいいから、合意のタイミングに間に合わせてほしかった。
その一言しか書けないなら、「後日あらためて、詫び状を書き送るから、今回はこれで許して下さい」と伝えてもらえばいい。
角和夫会長が手渡しするのだから。
角さんは勿論、遺族側も「今はそれしか書けない」気持ちを汲んでくれると思います。
…という事を、娘に教えてあげようよ、上級生Aの親御さん。
説明してあげようよ、「たった一言でもいいんだよ」と。
謝意があるなら、このタイミングを逃してはならない、と。
上級生Aの周囲に、しっかりした大人はいないのでしょうか。
なんだか心配です…。
トップ娘役のチャンスを、ことごとく逃した上級生A。
それも相まって、精神的に弱ってる可能性もあります。
受け容れ難いことが重なり、憔悴しているかもしれません。
己と向き合えず、苦しんでいるのかも。
…といった事は想像です。
上級生Aと被災者。
どちらにとっても、辛い結果となりました。
★14項目
14項目のパワハラ、とありますが。
この14項目は「実証できること」だけです。
イジメは証拠がない事が圧倒的に多い。
それを知っているから、劇団も最初は強気だったのかもしれません。
14項目もの具体例を実証できた…ということは。
実際には、日常的にもっとシンドイ思いを積み重ねてきた事が想像できます。
おそらく、それは被災者だけではないでしょう。
宙組に限らず、劇団内で多くの生徒が類似の経験をしてきた可能性が想像できます。
上級生にとって「私も通った道。それが当たり前」だったのかもしれません。
上級生たちもまた被災者になり得た…いえ、証拠がないだけで、時期や相手が違えば、被災者だったろうと想像します。
それだけに、やるせない。
もっと劇団が第三者として生徒たちの間に入り、適切に交通整理をできていれば…。
振り返るたび、悔やまれ、惜しまれてなりません。
改善策と、その実行を見守らせて頂きます。
一度決めて満足せず、どんどんブラッシュアップしていかれますように。
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関与者10名と謝罪文6名の内訳は下記の通り。
(遺族代理人による)
❶関与者10名の内訳※
宙組幹部4名
宙組上級生3名
劇団幹部(プロデューサー)2名
演出家1名
※正確には10名以上
上記10名は特定できた人たち
❷謝罪文6名の内訳
宙組幹部(4名のうち)2名
宙組上級生(3名のうち)1名
劇団幹部(プロデューサー)2名
演出家1名
▽運命の曲がり角