今週1/17(水)月城かなとコンサート『G.O.A.T』開幕。

 

さらに来週1/24 (水)から、彩海せら主演『Golden Dead Schiele』が始まります。

 

どちらも楽しみだなぁ…!

特に彩海さん主演バウ。

彩海さんのポテンシャル、めちゃくちゃ高いですし。

 

現時点でシエスタ視点の新人公演Best3は、

 

月組『I AM FROM AUSTRIA』

(英かおと、白河りり)

主演コンビのソロ歌唱はじめ、コーラスや群舞など本格的すぎる

 

雪組『壬生義士伝』

(彩海せら、彩みちる)

彩海せらの芝居で泣いた…!(思い出すたびウルウル)

 

花組『MESSIAH』

(聖乃あすか、舞空瞳)

最終決戦で挑みかかる目にやられました、聖乃さん。

 

 

三作品六名の主演&ヒロインのうち4名が、現在月組生。

しかも、彩海さんと白河さんが組む…!

 

(感無量、珠城りょう!!)

(…って、珠城さんも月組じゃん?)

(ありがとう、ジョイマンさん)

 

 

…という訳で、2024別箱が始動する前に、振り返ってみました。

2023年、宝塚大劇場以外で上演された作品を。

 

 

01)MAKAZEISM(真風涼帆)

02)夢現の先に(鷹翔千空)

03)KISS-kiki sing&swing-(芹香斗亜)

 

04)BONNIE&CLIDE(彩風咲奈)

05)海辺のストルーエンセ(朝美 絢)

 

06)Le Rouge et le Noir ~赤と黒~(礼 真琴)

07)バレンシアの熱い花/パッション・ダムール・アゲイン!(凪七瑠海)

08)Stella Voice(天華えま)

 

09)二人だけの戦場(柚香 光)

10)舞姫(聖乃あすか)

11)One and Only(水美舞斗)

 

12)DEATH TAKES A HOLIDAY(月城かなと)

13)月の燈影(礼華はる)

14)Gemini(鳳月 杏)

 

15)Excalibur(芹香斗亜)

16)大逆転裁判(瑠風 輝)

 

17)愛するには短すぎる(彩風咲奈)

18)双曲線上のカルテ(和希そら)

 

19)ME AND MY GIRL(水美舞斗/暁千星)

20)My Last Joke(天飛華音)

 

21)BE SHINING!!(柚香光)

22)激情/GRAND MIRAGE!(永久輝せあ)

 

23)Vie.(和希そら)

 

 

改めて一覧にすると、壮観。

これに加えて、大劇場作品もあるわけで。

生徒さんも、スタッフさんも、すごい。

これらを全てこなす訳ですから。

 

ランク付けする必要もないのでは…と思いつつ。

私なりのBEST5を選ばせて頂きました。

 

判断基準はおよそ以下の通り。

 

・巧拙 ≦ チャレンジや変化

・生徒の個性、魅力、成長を感じること

・脚本・演出に魅力や期待を感じること

・宝塚だなぁ…と感じること

・心に残った作品

 

すべからく、私の個人的な印象です。

 

 

 

 

第5位

❷夢現の先に(宙組)

主演…鷹翔千空(101期・研9)※上演時 研8

ヒロイン…山吹ひばり(105期・研5)※上演時 研4

作・演出…生駒怜子

 

生駒怜子先生の演出家デビュー作。

作品紹介を拝見した時点で「小劇場にありがちな設定」だと感じました。

分かるような、分からんような幻想的な話なのかな…と予想しつつ、観劇。

 

実際に観たら、ラストは全ての伏線が繋がってクリアに。

最終的に伝えたい事は、ごくシンプルに伝わってきました。

すっきりした気持ちで、ええもん観たな、と。

 

鷹翔千空が主役ですが、亜音有星(103期)が裏主人公ですね。

ヒロインの存在感はやや薄めながら、テーマに対する比重を考慮すれば納得。

 

山吹ひばりはビジュアル特化型だと思っていましたが、落ち着いた雰囲気が好印象。

宝塚ヒロインの「出過ぎない存在感」を出せる人財という発見がありました。

 

鷹翔千空は、等身大の悩める若者を体現。

薄味の人物を、安定した舞台技術で好演。

 

クセがない普通の人って、一番演じにくいですよね。

しかも主役として。

すごい難関だと思う。

 

ヒツジさん達や、花屋のスタッフ達はそれぞれ楽しそう。

 

ヒツジ達はアドリブし放題。

特に泉堂成(105期)と奈央麗斗(107期)の絡みは、メイナンツー再び。

奈央くんが背中越しに泉堂くんを抱きかかえた様子は、腐女子大好物やろ。

 

花屋スタッフも個性豊かで魅力的。

山吹ひばりに片思いの大路りせ(105期)

サバサバお姉さんキャラの朝木陽彩(104期)

ダンディな眼鏡の店長・秋奈るい(97期)

 

朝木陽彩は舞台技術がありながら、活躍の機会があまりないまま退団。

現在、村上すず子の名前で芸能活動中

 

(すず子…)

(福来スズ子…?)←NHK『ブギウギ』より

 

北村一輝・明日海りお主演『王様と私』にアンサンブルとして出演予定。

歌唱力で判断するなら、タプティムは朝木さんの方が…と思いました。

 

(タプティムも宝塚OG)

(可愛い方ですが、ソロ歌唱があるので)

 

…が、外部活動でも宝塚時代の肩書がモノを言う現実。

朝木さんはまだまだ若いので、地道に基盤を築かれますように。

 

裏主人公として、明朗に見えて脆い『彼』を演じた亜音有星。

輝きを放ちつつ、深い闇を抱えた『彼』をナチュラルに表現。

長期でお休み中の亜音くん、どんな状況か分かりませんが…回復をお祈りしています。

 

最後になりましたが、鷹翔くんと山吹さんのバウ初主演&ヒロイン作。

生駒先生の演出家デビューも加え、初めて尽くし。

まさに若手のチカラ結集作です。

 

 

 

 

第4位

⓭月の燈影(月組)

主演…礼華はる(101期・研9)

ヒロイン…天紫珠李(101期・研9)

作・演出…大野拓史

 

礼華はる、バウ初主演作。

ヒロインは同期の天紫珠李…ですが、相手役は彩海せら(102期)

誰のモノにもならない男・ぱる(礼華)

 

藤沢周平の小説を舞台化したのかと思ってました、実は。

振り返りの為、改めて確認したら…大野先生オリジナル?!

 

大野先生は歴史物がお好きだけど、脚色微妙…と残念に思ってました。

原作という枠に縛られず、オリジナルを書かれた方が才能発揮できそう。

大野先生の知識や情熱を縦横無尽に生かせそうです。

 

礼華はるは恵まれた体格もあり、低い階段上に立つシルエットだけで「おおっ」

表情に乏しく、ヌボーとした印象があった礼華くん(ごめんなさい)

感情の起伏が少なく、肚をみせない渡世人・幸蔵(礼華)

幸蔵の不器用な優しさ、情の厚さが垣間見える様が自然。

かっこよさが加味された朴訥さは、ぱるだから出せた味かも。

 

対照的に、表情豊かで明朗快活な火消しの次郎吉(彩海せら)

いい奴、いい男を体現。

これは惚れる、まちがいなく惚れる。

幸蔵と対峙した次郎吉は、雨に濡れた仔犬…。

切なすぎて、愛おしすぎて、胸を締め付けられました。

 

次郎吉と相思相愛の芸妓・喜の字(天紫珠李)

文字通り「指先まで」神経が行き届いた身のこなし。

立ち居振る舞い、仕草、口調など、粋でいなせで洗練されていました。

芸妓を、こんなに深堀りして仕上げてくるとは。

リアルお座敷に出ても通用しそう。

 

脚本とメインキャストがしっかりしてると、舞台は厚みが出ますね。

若手中心とは思えぬ、どっしりした厚みと安定感がありました。

 

 

 

 

第3位

 ME AND MY GIRL(星組)

主演…水美舞斗(95期・研15)

主演…暁 千星(98期・研12)

ヒロイン…舞空 瞳(102期・研8)

脚本…L・アーサー・ローズ&ダグラス・ファーバー

脚色・演出…三木章雄

 

ミーマイは海外ミュージカル…ですが。

再演が繰り返された事もあり、宝塚セミ・オリジナルのように感じています。

 

キャストが変わるたび、印象が変わるものですが。

星組バージョンを観て、驚きました。

「こんなに面白かった?」と。

 

キャストがそれぞれハマってました。

基本の人物造形は初演から変わらず。

むしろ、忠実かもしれません。

それなのに各自のオリジナリティが垣間見え、のびのび。

星組との相性が良い演目だったのね。

 

水美舞斗ビルはお手本のようなビルでありながら、刷新された印象を持ちました。

結婚したくなるビル(翼杏寿に跳び蹴りされそう)

 

暁千星ビルは「抜け目なく生き抜いてきた」感が滲み出て、ゾクッとしました。

こええな、ありちゃん(褒めてます)

 

念願のサリーを演じた、なこちゃん(舞空)

ビルが手放さない、諦めない、大事な女の子。

サリーの芯の強さが伝わってきました。

 

小桜ほのか(99期)のマリア叔母も秀逸。

芝居力の高まりは、『赤と黒』のヴァルノ夫人でも感じました。

どんな人か、わかりやすく伝える力がありますね。

歌唱力は言わずもがな。

 

ジェラルドは天華えま(98期)

のほほんとしたボンボン。

騙され易そうで心配…借金してるし…(ビルが肩代わり)

THE ジェラルドなジェラルドでした(褒めてます)

 

ジャッキーは極美慎(100期)

美形男役が務めることが多いジャッキー(たまに娘役が演じる事も)

史上最高ビジュアルのジャッキー爆誕かもしれません。

 

顔面に加え、スタイルの良さが…!

しかも、声が予想より綺麗(加点ポイント)

小顔なので、ジェラルドはじめ居並ぶ男役より背が高くとも、女子感あり。

「モデル体型の美女」で通ります。押忍!

 

お屋敷の弁護士パーチェスターは、ひろ香祐(95期)

基本に忠実なパーチェスターでした。

未沙のえるの再来のような。

コミカルで、見せ場もあり、目立とうと思えばできるのに、あっさり控えめ。

センターを際立たせる月組芝居を、ここで観られるとは。

 

輝咲玲央(92期)が演じる執事ヘザーセットも素敵でした。

沈着冷静で、感情が顔にまったく出ない(…けれど、困ってる様は伝わる)

そっとテーブルクロスをめくり、ビルとサリーを見つけても慌てず、騒がず。

常に紳士的で、ビルやサリーにも丁寧に対応。

 

厨房で、使用人オールスターズが歌う場がとっても好きです。

星組さん、広がりのあるコーラスでした。

 

 

 

 

第2位

 DEATH TAKES A HOLIDAY(月組)

主演…月城かなと(95期・研15)

ヒロイン…海乃美月(97期・研13)

原作…Thomas Meehan and Peter Stone

潤色・演出…生田大和

 

1920年代初頭(日本は大正時代)イタリアが舞台。

その時代の雰囲気を醸し出せる月組。

 

あまり踊るイメージのない月城さんが、大ナンバーを踊る。

しかも、タップで。

このナンバーの相手役・白河りりはじめ、下級生たちを率いて。

 

月城さん、タップは音楽学校ぶりだとか。

貴重なものを見せて頂きました。

 

他にも、朝食の目玉焼きにウキウキしたり、いちいち可愛い。

「何もかもが新鮮♪」と静かにはしゃぐサーキ(月城)

そんな貴方が新鮮です、月城さん。

 

可愛いといえば、この人も。

風間柚乃(100期・研10)が海乃美月(97期・研13)の父親役。

チャーミングなパパでした。

月城サーキに振り回されて、可愛いったらなかったぜ。

 

風間さんの妻を演じた白雪さち花(91期・研19)

息子を亡くした母の悲嘆が胸に迫りました。

 

海乃美月、白河りり、きよら羽龍のガールズトークならぬ、ガールズコーラス。

美しく優しい掛け合い。

 

海外ミュージカル大作…というより、珠玉の小品という感じ。

何とも言えぬ、ノスタルジーに満ちた空気感。

ですが、決して雰囲気に流されない月組芝居。

しっかりした骨組みの舞台でした。

 

衣装は加藤真美先生。

時代を反映した服装(特に女性に顕著)が、更にリアリティを肉付け。

メインキャストはじめ、お屋敷の使用人に至るまで、さりげなく洒落ていました。

加藤先生、プライベート・ブランドを立ち上げて下さらないものか。

 

 

 

 

 

 

第1位

㉑ BE SHINING!!(花組)

主演…柚香光(95期・研15)

作・演出…藤井大介

 

限られた時間にギュギュッと凝縮。

短いのに、満足度が高い舞台でした。

 

思い出作品や、ショー・メドレーなど、細胞がウハウハ。

バックに過去映像が流れ、更に昂ぶりました。

 

「いやいや、今、舞台に立ってるれいちゃん達を見なくちゃ」

…と思うも、『ポーの一族』は過去映像ガン見。

 

脆く妖しい硝子の少年・アラン。

柚香光なればこそ、のハマり役でした。

 

エドガー役の明日海りおと並んだ姿は、絶品。

実存するエドガーとアランでした。

 

『プレイバックpart.2』では女装…というより、女性化。

女装感のない、スタイル抜群の綺麗なお姉さんに変身。

退団後のれいちゃんはこんな感じ?…と思ったり。

 

…かと思えば、スッと男役に戻るし。

男装してる方がナチュラルに見えます。

そこは流石、現役ですね。

 

日替わりゲストトークは美味しいコーナー。

何しろ、当人達しか知らない話をしてくれるわけで。

相手が誰でも、互いにリラックスして楽しそう。

プライベートや稽古場を垣間見たような気分♪

 

個人的に CHANGE BOX の場がたいそう好きです。

RIO-BOY編では社長の子息だったMr.REIが、掃除のお兄ちゃんに。

変身後の姿が、エキサイターの衣装ってのがいい。

すっきりカッコ良かった。

 

退団を目前に控えた、柚香光プレ集大成コンサート。

中だるみが一切なく、どの場面も見応えがありました。

 

そして、全編どこを切り取っても『THE 宝塚』

凝縮された100%手絞りジュースのような『宝塚ならではのコンサート』

宝塚の筆頭・花組トップの矜持を感じました。

 

 

 

以上です。

 

シエスタ個人の振り返り感想です。

 

星組『赤と黒』など、宝塚の枠を超える作品もありました。

技術的な巧拙は抜きん出ていたと思います。

 

…が、最初にあげた判定基準「宝塚を観たなぁ」から外れるかな、と。

「すごいもの観たぞ」って感じだったので。

 

 

とはいえ、『BE SININING』が MY BEST 2023別箱作品である事は変わりなし。

 

観れるものなら、全公演回観たかった…!

 

 

さて、明日1/17は2024別箱上演が始動。

今年はどんなワクワクやドキドキと出会えるでしょうか。

 

 

▽ 2023作品振り返りでした

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村