2023/11/28(火)劇団は、遺族代理人との『お話し合い』について公式サイトで発表。

 

「話し合い」じゃなくて「お話し合い」なのね。

宝塚ッポイですね、そゆとこ。

 

 

このたびの宝塚歌劇団宙組生の急逝を受け、ご遺族の皆様には、心よりお詫び申し上げます。

また、多くの宝塚歌劇ファンの皆様ならびにご関係の方々に多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。

11月24日(金)に、ご遺族の代理人と当方代理人によるお話し合いをさせていただきました。

弊団は、ご遺族の大切なご家族がお亡くなりになったことについて大変重大なことと受け止めており、冒頭で、ご遺族に対する謝罪の気持ちをお伝えいたしました。

弊団としては、今後、継続してお話し合いの場を持たせていただき、11月14日に公表した調査報告書の内容のみにとどまることなく、ご遺族のお気持ちやお考えを真摯に受け止め、誠実に協議してまいる所存です。

ご遺族には、改めて正式な謝罪を申し上げる機会をいただけるように努めてまいりたいと考えております。

 

2023年11月28日

宝塚歌劇団

 

…はい。

続けて下さい、お話し合い。

 

2023/11/25(土)書いた分が埋もれてました。

ちょいと今更ですが、上げておきます。

宝塚歌劇団へのエール…かもしれません。

 

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週刊新潮も宝塚の闇に踏み込み始め、独自取材を続けています。

 

既報ですが、村上専務理事(次期理事長)が雪組生を前に行った発言。

 

「今回の件を認めれば、これまで起きていた全てを認めることになる」

「宙組上級生だけでなく、生徒全員を守るための判断」

「誰もが被害者であり、加害者」

 

誤解を恐れずに言うと、劇団は前々から、この立ち位置でした。

 

生徒に傷がつかぬよう、敢えて劇団が泥をかぶる事が今までもありました。

 

その判断が、更に生徒を追い込むケースもありましたが、劇団なりの親心。

それ自体は、想像に難くなかった。

 

「わざと憎まれ役を買って出たな」と感じた采配のうち、成功例もあります。

 

失敗の代表例は、96期ですよね。

そして、今回の自死生徒の研。

 

劇団がいくら庇っても、逆効果でしかない。

 

事実を明らかにして、修正すべき点は修正し、謝罪すべき事は謝罪する。

肚を括って、そうした方がよほど傷の治りは早い。

 

一般社会を見くびってはいけない。

そんなに愚かではない。

 

同じ「あかん事」があったとして。

「ごめんなさい」と腹を出す方が、長い目で見て信頼される。

巧いこと誤魔化しても、後々ボロが出たら一気に信頼を失う。

 

不利な事も包み隠さず教えてくれる人を、ひとは信用する。

ドラマ化された漫画『正直不動産』は、その人間心理が描かれています。

 

正直さ故に客を怒らせ、損をしても、めぐり巡って信頼を勝ち取る。

客が、新たな客を紹介してくれます。

 

一般社会はそれほど愚かではない。

けれど、宝塚のローカルルールは知りません。

 

それを説明しよう、理解してもらおうとしても、まず無理。

 

もし解ってほしいなら、「一般常識の範疇」での過誤を認め、謝罪することが先決。

 

その上で「この世界では、こういった慣習・規則がある」と分かってもらえればラッキーです。

 

宝塚ルールは、花街のそれと共通してる事が多いですね。

 

絶対的な先輩後輩関係や、置屋と舞妓(=練習生)の関係など。

公休も少なく、独特な慣習はやたら多い、閉ざされた花園。

 

小林一三翁は宝塚歌劇団の原形を創設した時、花柳界と一線を画すことを目指しました。

 

歌舞音曲を生業とするとはいえ、芸者さんとは全く別物だと強調。

たとえば、歌劇団の生徒に三味線は習わせませんでした。

 

ところが、気が付けば三味線がちゃっかり授業に入ってます。

花柳界と通じる慣習も少なからず見受けられます。

 

梨花ますみ月組組長も「私達の頃にはなかったルールがある」という意味の発言をされていました。

 

上層部は『伝統』と言ってますが、実はどんどん変化しています。

 

むしろ、勝手に変えられています。

おそらく、いち本科生や、いち劇団生によって。

たまたま、声が大きく、主張が激しい人がいたんでしょうね。

 

一三翁のお心や宝塚の歴史や伝統を知ってか、知らずか。

生徒の一人(または一部)が恣意的に追加したかもしれぬ謎ルール。

 

例えば反省ノートは、近年できた新ルール。

 

延々と謝罪文を書かねばならぬ、という。

反省点をひねり出して書く、という。

長ければ長いほどいい、という。

 

おそらく出来た当初とは、意味合いが変化していそうな気がします。

ミスがなくても捻り出し、睡眠時間を削って反省文。

 

本末転倒もいいところ。

そんな意味不明ルールも結構ある模様。

 

それらも混ざった『伝統』を、必死に守る…。

なんだか滑稽で、やがて悲しくなりますね…。


 

一三翁は宝塚音楽学校創設にあたり、現在の東京藝術大学はじめ、様々な学校を参考にしたそうです。

 

長らく「お嬢さん芸」と揶揄されてきた宝塚ですが、意外と本気度高し。

 

ここら辺の話は、かなり奥深いものがあります。

多面的な視点から、参考にする学校を選出した事が伺えます。

 

卒業生が誇りをもって胸を張れる音楽学校、そして歌劇団であり続けてほしい。

 

その為にも、勇気をもって出しましょう、お腹。

 

なお、一三翁のお考えは、薮下哲司先生、

創設の参考にした学校は、東園子先生、

それぞれの講演より、引用させて頂きました。

 

大学主催の、市民に開かれた講座にて聴講しました。

研究者ならではの、興味深いお話を伺えました。

貴重なお話をありがとうございました。

 

 

宙組上級生はじめ、宝塚の生徒を守りたいなら、まずは個人を悼む状況をつくっては如何でしょうか。

 

対立ではなく、対話を。

 

遺族は「事実を知りたい、気持ちをわかってほしい」のだと思います。

 

宙組生や全組の103期生はじめ、宝塚の生徒達は個人の死を悼みたい人も多いでしょう。

 

もし「言い過ぎただろうか…」と悔いる生徒がいれば、詫びる機会を設ける事が、守る事にはならないか?

 

『生徒を守るため』と言いながら、窮地へと追い詰めているように見えます。

 

本当に守りたいものは、組織としての対面なのでしょうか。

 

松風 輝(92期・研18)

芹香斗亜(93期・研17)

花菱りず(97期・研13)

天彩峰里(100期・研10)

優希しおん(100期・研10)

 

彼ら、彼女らをスケープゴートにしていないだろうか?

 

劇団には…阪急電鉄には、彼ら彼女らをしっかり守って頂きたい。

 

その段階で、事実を詳らかにする事は必要だと思います。

 

本来なら「ご遺族への説明」に限定できる筈でした。

 

ところが肝心のご遺族にさえ、誠意ある説明責任を果たせなかった。

 

そのため遺族代理人が会見を開き、いまや日本中が知る処となりました。

 

もし誤解があるなら、余計に。

理解を得たいなら、絶対に。

事実を土台にせねば、説得力など生まれません。

 

遺族に対して誠実に。

その為にも、事実を明らかに。

最低限の基本だと思います。

 

 

∇事実を認める勇気

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