2023年11月22日(水)は文春がオンライン、紙媒体ともに更新(発売)
文春劇場に新たな人物が続々登場。
桜木みなと(95期・研15)宙組二番手スター
秋奈るい(97期・研13)宙組副組長
柚香 光(95期・研15)花組トップスター
礼 真琴(95期・研15)星組トップスター
村上浩爾(宝塚歌劇団 専務理事)劇団と音校の次期理事長
角 和夫(宝塚音楽学校 理事長)阪急阪神ホールディングスCEO
錚々たる顔ぶれですね。
★宙組を立て直したい
生徒が自死した数日後。
事態を重く見た桜木みなとは、秋奈るい達と共に半数以上の宙組生から聴き取り実施。
11月上旬、聴き取り結果をまとめた「意見書」を劇団に提出。
『労働環境』と『パワハラ』の是正を求めたそう。
これが事実なら、ずんちゃん、秋奈くん…頑張ったね…!
文春の記事は、こう続きます。
桜木は次期トップスターの有力候補で、就任となれば宙組初の生え抜きトップとなる。
現トップの芹香斗亜と宙組組長の松風輝は、パワハラ加害者と取り沙汰され、身動きが取れない。
桜木は散り散りになった生徒たちをまとめるべく『二度と起きないための改善方法を考えよう』と奔走。
独断の行動は御法度なので決死の覚悟を感じました(宙組関係者)
…ただ、気になるのは、ここでも二極化した対立構造が。
悪玉(トップ&組長)VS 善玉(二番手&副組長)
…プロレスや時代劇みたい。
桜木みなと&秋奈るいは、トップや組長と対立する気はないはず。
対立の構図は、わかりやすくて面白いでしょう。
ですが、松風と秋奈は管理職(組長、副組長)
芹香と桜木はトップと二番手。
心を合わせて組を率いるメンバーです。
人間関係を悪化させかねない描写の連続に、胸が痛みます。
そして退団した人々は無罪放免?
…というより、文春はじめマスコミにとって「冠が外れた人間は用無し」って事かな。
肩書(トップ、組長など)がある方が、衆目を集めやすいから。
(すなわち、売上になる)
今、その位置にある人が標的になりやすいのは「金になる」からだろうか。
劇団の構造を、現代の常識と比較するのは大いにアリです。
…が、過度な個人攻撃は慎重に…と思います。
「相応の地位に就いた責務」という面もあるとはいえ。
★心をひとつに
2023/11/14(火)宝塚歌劇団の調査報告がありました。
2日後の11/16(木)深夜まで、トップスター3名が木場理事長と対峙した、と文春に書かれていました。
雪組 彩風咲奈(93期・研17)
花組 柚香 光(95期・研15)
星組 礼 真琴(95期・研15)
「一度すべての公演を止め、劇団が一つになって同じ温度で同じ方向を向くべきではないか」
彩風さんはそう迫ったそうな。
奇しくも、翌日11/17(金)は花組・全国ツアー初日。
東京では月組が11/19(日)大千秋楽を目前に控えていました。
実際には、月組は大楽を迎え、花組も全ツ真っただ中。
全国ツアーは各地のプロモーターとの関係もあり、中断は難しいだろうと思います。
ただ、「今、真に優先すべき事」を提示する姿勢は決して無駄ではない、と思います。
大きな爪痕を残した話し合いであったろう、と思いたい。
★ゴルフ
生徒が亡くなった当日、角和夫(阪急阪神ホールディングスCEO、音校理事長)は、同社役員達と西宮カントリー倶楽部でゴルフに興じていた、との事。
生徒の急死は上層部に伝えられるも、ゴルフ続行。
対応を協議する事もなかった、と。
休日を楽しむことは問題ないと思います。
とはいえ、非常時の対応は経営者の責務。
残念なことです。
角CEOの判断も、周囲に忠告してくれる人財がいなかった事も。
時代の潮流を知らないのか?
知ってても、言えない環境なのか?
風通しの悪い企業風土になってしまったのか?
過剰な忖度が存在するのか?
(研6以上の)タカラジェンヌは請負だから?
「社員ではないから」という視点で判断した?
請負にしては、社員並みに縛りがキツイですよね。
請負なら、成果品を納めればOKなはず。
ですが、タカラジェンヌは契約に「宝塚以外での無断の芸披露はNG」のような条項もあります。
正社員にも副業を認めつつある時代です。
請負さんに「あれもダメ、これもダメ」って。
それでいて、都合が悪くなると「社員ちゃうし」は通じません。
ダブル・スタンダードじゃんね?
顧客サービス等をみる限り、阪急は良心的です。
少なくとも、現場はベストを尽くしています。
※グループ内の現場で勤務された方が、実態をコメントして下さいました。
貴重な体験談をシェアして下さり、ありがとうございます。
遺族代理人が指摘した「安全配慮義務違反」
それを受け容れた事は評価したい。
更に深く、ハラスメントについても踏み込んでほしい。
社員並み(あるいはそれ以上)に阪急グループに貢献したタカラジェンヌという存在を認めてほしい。
努力を重ねてきた現場(鉄道や歌劇団)に見合う経営陣であってほしい。
組織の構造改革は、劇団のみならず。
さらに広い視野が求められそうです。
★会議はおどる
余談ですが、『宝塚は踊る』は「会議は踊る、されど進まず」より。
ナポレオン戦争の戦後処理が議題のウィーン会議(1814年)の様子を表現したそうな。
連日舞踏会ばかりで、肝心の会議は…という状況だったとか。
宝塚も現在、右往左往していますが…。
軽やかに踊るように、調査や話し合いが進みますように。
∇視野を広げる必要性