2023年7月27日(木)宝塚大劇場にて、花組『鴛鴦歌合戦』新人公演上演。
無事上演おめでとうございました。
それでは、感想つづきます。
バババと行きます、バババと。
★美空真瑠(105期・研5)
峰沢丹波守
本役…永久輝せあ(97期・研13)
みそまる君、舞台を縦横無尽に楽しんでました。
自分の出番はもちろん、端で傍観モードの時も、生命力に溢れてました。
隣にいる人に話しかけて芝居したり、一人でも何かしら小芝居。
ラスト近くで脇差がなかなか鞘に入らず。
敢えて「ぐぬぬぬ!」と大仰に力を込め、ムリクリ収納。
ハプニングを、とっさの機転で笑いに転換!(拍手)
歌も芝居も上手いし。
愛すべきキャラクターだし。
和物化粧も綺麗だし。(下級生なのにスゴイ)
正室(麗姫:星空美咲)と並ぶと、凸凹可愛い夫婦。
真ん中芝居にスポットが当たってる時、チョロチョロ夫婦の会話も。
美空丹波守が星空麗姫に話しかけ、二人でニコニコ。
これらはアドリブ小芝居だろうし、配信では映らないだろうなぁ。
そういう役者の裁量部分を拾う楽しみを味わわせてくれた美空丹波守。
何と言っても、生き生きしてました。
鴛鴦新公で、最も印象的な男役さんの一人でした。
★遼美来(106期・研4)
瓦版売り 虎三
本役…一之瀬航季(100期・研10)
平敦盛
本役…帆純まひろ(99期・研11)
瓦版(新聞)を手に、町衆(と観客)へ自然に状況説明。
祭では先陣を切って歌い踊り、盛り上げます。
先頭切って歌い踊る虎三さん。
やたらイケメン。
『青葉の笛』の場では、悲劇の武将・敦盛を演じました。
凛々しい美形にしか許されぬお役です。
本役さん同様、納得の配役。
顔立ちが端正なだけじゃない。
動きはもちろん、止めポーズもやたら決まる。
角度もビシッと。
なるべく全体を、一人でも多くを観るぞ!
…と臨んでるのに、吸い寄せられました。
指先まで神経が行き届きつつ、余裕さえ感じる動き、所作。
粋で男前でございました。
★愛蘭みこ(104期・研6)
おとみ
本役…星空美咲(105期・研5)
ハマっていました、とても。
豪商の娘・おとみ。
取り巻きが列をなし、行く先々についてくるアイドル的存在。
最初はお金目当て?…と思ったけど、おとみ自身にも吸引力がありそう。
これは星空おとみ&愛蘭おとみに共通した持ち味。
華やいだ愛らしさ。
イヤミのない無邪気なワガママ。
礼三郎(天城れいん)を好きが故の、お春へのイジワル。
…でも、憎めない。
綺麗な歌声と、軽やかな演技力。
ほんに可愛らしい、いとさんです。
(大阪ちゃうから、いとさんとは言わんか)
本公演・新公とも、おとみ役は激ハマリですね。
星空おとみ、愛蘭おとみとも、アイドル的な魅力爆発。
双方とも共通点はありつつ、ちょいと違う味わいも良き。
★湖春ひめ花(106期・研4)
桔梗
本役…糸月雪羽(100期・研10)
花咲藩の腰元(赤い打掛)
お化粧、上達しましたか?
それとも、和物だから?
雰囲気がいつもより、しっとり美人。
平敦盛の『青葉の笛』は、平家物語でも良く知られる一節。
それを歌で解説。
同じく腰元の浜菊(花海)と共に。
二人の腰元が各自ソロを取った後、デュエット。
真っ直ぐな張りのある美声で、朗々と歌い上げます。
落ち着きと品のある佇まいの腰元でした。
★花海 凛(108期・研2)
浜菊
本役…咲乃深音(101期・研9)
花咲藩の腰元(緑の打掛)
大人びた雰囲気で、内心びっくり。
『うたかたの恋』本公演エンディングで、清らかなカゲソロを響かせた花海さん。
本作では平敦盛の『青葉の笛』の場を、歌で語りかけます。
細い清流が、やがて豊潤な潮となっていくドラマを聴かせてくれました。
水のように透明な声。
だからかな、変幻自在に物語を紡ぐ歌声ですね。
★108期生
山寺で礼三郎(天城れいん)から剣を習う少年少女は108期生。
先陣を切って打ちかかる花海さん、簡単に払われて転倒。
前のめりでズベッと、自然に転んでました。
(怪我しませんように)
同じく打ち負かされて転んだ子供のカツラがずれ、外れたハプニングが。
しばらくカツラを手に持ってましたが、途中で被り直し。
剣術稽古が終り、舞台袖に捌ける前に礼儀正しくご挨拶。
(花海)「礼三郎先生! 」
(全員)「ありがとうございました!!」
たった一言ながら、よく通るええ声。
歌が上手いと、もれなく滑舌も高確率で良いし。
捌けていく際、子供たち(=108期生)に観客から、大きな温かい応援の拍手が送られました。
こういう処、ホンマあったかいのよ、宝塚(の観客)
▽ つづきます♡