2023年7月7日(金)8日(土)宝塚大劇場にて、花組『鴛鴦歌合戦/GRAND MIRAGE!』を観劇しました。
今回はキャスト別感想です。
ネタバレあるので、知りたくない方は読まないでね~?
★柚香光(95期・研15)
浅井礼三郎
長屋の浪人。
木刀を彫って口を糊する生活
れいちゃんさぶろー、モテモテ。
(れいちゃんと、礼真琴の愛犬さぶろー君の合体ネームみたいやね)
色男で優れた剣術使いながら、裃を着てのお勤めに嫌気がさし、浪人暮らし。
現代風に言い替えれば、会社勤めを辞めてフリーターになったイケメン?
フリーターだとしても、働くことは決して楽ではないと思うけれど。
条件的にはモテると思えないけど、モテる。
舞台を見てたら、モテるだろーな、モテるわこれは、れいざぶろー様♡
…ってなる。
有無をいわさず納得させる令和の色男・柚香光。
おそろしす…!
礼三郎さんも、れいちゃんも、単にイケメンだからモテる訳じゃないのね。
特段いいひとエピソードがなくても、風情が。
これはモテるわ、っていう風情が漂ってる。
それはスマートな身のこなしだったり、背筋がピンと伸びた心身だったり。
自分の芯を持っており、生き方や身の丈に納得しているからかと。
その堂々とした姿に、惹かれるんだろうなぁ。
れいちゃんも、礼三郎さんも、背骨が通った姿勢がたまらなく魅力的なんだと思います。
それでも、個人的にお金はあっても良いと思いますけどね。
お金に限らず、それがあれば助かる何かって、ありますよね。
己がそれを持っていれば、譲ったり、与えたりできるやん。
席に座ってれば、その座席を必要とする人に譲れるようなもので。
知識があれば、それを活かして困り事を解決できるかもしれぬ。
その時は判らなくても、必要になる事もあるかもしれません。
…という価値観です、私はね。
フィクションでも、ついつい本気で考えてしまうのは私の悪いクセ。
(杉原右京かの?)
★客席通路ウォーク
劇中、真っ暗な通路を静かに通っていきます。
50番台と60番台の席の間の通路。
つまり、センターブロックと下手側サブセンの間の通路。
礼三郎が通る少し前、スタッフさんが同じ経路を確認してました。
真っ暗な中、腰をかがめて。
真っ暗ですしね?
通路に何か落ちてたら、危険ですものね。
かなり前方まで進んで、初めて照明が当たります。
それまでは本当にようわからんレベルの暗闇を歩きはります。
最初、途中入場者の案内かと思いましたよ。
その後、れいちゃんと全く同じルートだったので、直前チェックかなと。
安全確認をする劇団さんの姿勢に敬礼。
ジェンヌさんを大切にして下さって、ありがとうございます。
★星風まどか(100期・研10)
お春
柚香れい三郎と同じ長屋に住む娘
父の傘張り内職を手伝う
父親の骨董狂いで苦労する娘。
思わず愚痴っては、礼三郎にいさめられるお春。
いやいや、愚痴ってもええやろ。
いさめるなら、父親の方やろ?
…と思うのは現代の価値観かな。
ぷんすか「お父ちゃん、きらい」と言い捨てるお春。
でも、なんというか文句の集約という感じ。
父親を見捨てることはありません。
モテモテ礼三郎に嫉妬ムクムクで「ちぇっ」
舌打ちを、台詞でいっちゃう可愛さよ。
そう、お春ちゃんはぷんすか怒ったり、ムカムカしがち。
でも、どれも平仮名っぽいんだよなぁ。
「ちぇっ」「きらい」
可愛いやきもちだったり、イライラを集約したりで。
うん、かわいい。
雨に濡れたお春を、己の傘に入れる礼三郎。
でも、ひばりの鳴き声が聴こえ、すぐに雨は止みます。
「通り雨だったか」と傘を閉じる礼三郎。
それを「ひばりが間違えたのよ」と傘を開き、相合傘を続行。
憎まれ口を利くわりに、行動は素直。
好きが溢れてる。
礼三郎が「金持ちは嫌いだ」と言えば、1万両の値打ちがついた茶壷を迷わず割る。
柴わんこお春ちゃん。
礼三郎の価値観にはツッコミ入れたけど、こちらはもう何も。
それが彼女の生き方なのね。
好きは好きでしかいられない。
それでいいよ。
まどちの柚香光へ向ける安心感が、お春の礼三郎への好きと重なり、グッと来ます。
★リアルライフ
お春とおとみ(星空美咲)が礼三郎を巡る CAT FIGHT も可愛かったな。
藤尾(美羽愛)とも恋敵ですが、直接対決はなし。
ラストでは、お春・おとみ・藤尾が和解。
星空おとみ「お春さん、イジワルしてごめんなさい」
美羽藤尾「お友達になってくれませんか?」
星風お春「もちろん!」
三人で円陣組んで(←嘘)キャッキャ楽しそう(←ほんま)
三人とも仮に結婚しても、お春夫婦の住む長屋へちょくちょく集まりそう。
おとみは婿養子をとるやろし。
商売は夫に任せ、己は好き放題できそう♡(←言い方)
藤尾は秀千代(聖乃あすか)と添うやろし。
城主の弟の御台所という立場では、普通は気軽に出歩けません。
ですが、秀千代は藤尾にぞっこんだし、礼三郎とも浅からぬ縁が発覚。
かなり自由に長屋へ通えそう。
おとみも藤尾も、手土産と称してお春夫妻に差し入れして、生活を支えそう。
よかったね、お春ちゃん♡
…などと、想像してホッとひと安心。
やっぱホラ、愛と霞だけじゃ腹はふくれないから。
わかってるー?
れいさぶろーさん!
▽ 生きていくんだぜ