2022年8月18日(木)雪組『蒼穹の昴』集合日だったんですね。

 

『蒼穹の昴』東京千秋楽2022年12月25日(日)付退団者の発表がありました。

 

千風カレン(90期・研19)

朝月希和(96期・研13)…発表済

羽織夕夏(100期・研9)

花束ゆめ(103期・研6)

 

以上の4名は全員娘役さん。

そして、羽織さんと花束さんは歌える娘役。

 

 

★千風カレン

 

副組長として雪組をまとめ、支えてきた千風さん。

近年、副組長に就任した中堅の退団が相次ぐ傾向が。※

それだけ重責なのでしょうか。

 

※芽吹幸奈(花組90期)、冴月瑠那(花組90期)、夏月都(月組88期)

 

 

羽織夕夏

 

2018年『ファントム』新人公演のカルロッタ役が印象的

(本役:舞咲りん/退団済)

 

アクの強い存在感に加え、貴婦人のような気品を備えたカルロッタを熱演&熱唱。

 

2016年『私立探偵ケイレブ・ハント』新人公演のポーリーン役も忘れ難し。

(本役:有沙瞳/現在は星組98期)

 

ポーリーンも歌手の役でしたね。

カズノ・ハマー※に助けられて以来、カズノを追いかけ回すポーリーンが可愛かったです。

 

本役:彩風咲奈 93期/新公:縣千 101期

 

2019年『壬生義士伝/Music Revolution!』でエトワールに抜擢。

 

歌・芝居・ダンスと抜けの無い実力をもった娘役さんです。

 

 

★花束ゆめ

 

ぶーけちゃんは103期の入団首席。

ビジュアルもふんわり可愛らしく、歌唱や芝居も上手。

 

歌唱は最近ようやく出番が与えられるようになりましたな。

ODYSSEYで。

ありがとう、野口幸作先生。

 

出来る生徒さんなのに、出番やチャンスを与えない不思議。

これから歌や芝居で活躍の場が…と期待がふくらんでいただけに残念です。

 

 

★ふしぎ

 

雪組は2017年後半~2021年前半にかけて、宝塚歌劇団でも歴代屈指の歌うまトップコンビ(望海風斗&真彩希帆)が君臨。

 

宝塚歌劇団には新人公演というシステムがあります。

 

本公演のキャストより、新公キャストの方が技術的に優れていたり、役のイメージに合う場合、『本役超え』と賞賛される事があります。

 

その為でしょうか、トップコンビによっては「本役超えと言われぬよう、忖度が働いた?」と囁かれるキャスティングが見受けられる事もありました。

 

ただ、それは舞台技術が拙いトップコンビの場合。

 

望海&真彩はそんな心配Nothing。

特に歌唱力。

 

そう、忖度の対象は『歌唱力』であることが多いのです。

 

なぜなら、歌唱力は誰にでも「上手下手」がわかりやすいから。

 

…「だから、歌唱力は(せめて一定レベルに)伸ばすように」と小川友次前劇団理事長や、角和夫CEO(音楽学校理事長)も仰ってたかと。

 

(同時に、歌は披露する機会が少ない実情がありますが)

(ソロまたはごく少人数で歌える機会は限られますものね)

 

望海さんと真彩ちゃん時代、どんな逸材が育成されるのかと期待したものです。

 

男役の新公主演

『ひかりふる路』…綾凰華(98期)

『凱旋門』※…綾凰華(98期)

『ファントム』…綾凰華(98期)

『壬生義士伝』…彩海せら(102期)

『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』…諏訪さき(99期)

『fff』…新公なし

 

※『凱旋門』主演は轟悠(新公主演:縣千 101期)

 

娘役の新公ヒロインは

『ひかりふる路』…潤花(102期)

『凱旋門』…潤花(102期)

『ファントム』…野々花ひまり(99期)

『壬生義士伝』…彩みちる(99期)

『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』…潤花(102期)

『fff』…新公なし

 

 

男役は彩海せら、諏訪さきが歌唱力を伸ばしています。

 

娘役は3名ともヒロイン力は高い。

 

潤花の陽のオーラ

彩みちるの豊かで繊細な表現力

野々花ひまりの可憐さ

 

確かにヒロイン向きなんである。

 

…ですが、真彩希帆という稀代の歌姫が君臨する貴重な時代、歌うま娘役にチャンスを与えてほしかった…!

 

羽織夕夏(100期)

有栖妃華(102期)

花束ゆめ(103期)

 

…私が思いつく限りでも、平均以上に歌上手かつ愛らしい娘役がいました。

 

何故なんだ、雪組…!

 

…いや、雪組に限った話ではない。

 

振り返ると、宝塚は歌うまトップコンビは奇跡の存在。

 

トップスターは、何よりもまず華やスター性が重視されます。

それはわかる。

それでこそのセンター。

 

華もスター性も数値化できない曖昧なものです。

そんなボンヤリしたものを具現化した存在。

それがスターであり、トップさんだろうと思います。

 

男役は10年超の時間をかけて育成され、舞台技術も一定以上の水準まで上げてくる人も多い。

 

翻って娘役は早期抜擢が多く、技術面の向上面では不利かもしれません。

 

そんなトップ娘役の立場や面目を守るため、新公ヒロインの方が高評価を得る可能性を回避するキャスティングが組まれる事もあったかもしれません。

(推測ですけども)

 

実際には、そんな理由でキャストが組まれる事はない、と思いたい。

 

それだけ育てたい生徒だから選んだのだ、と思いたい。

 

『本役超え』という言葉が根づいた背景には、宝塚ファンの「なぜ」が長期にわたって積み重なってきた歴史があります。

 

 

★ねがい

 

人間、得手・不得手はあります。

 

トップだからといって、必ずしもパーフェクトでなくて良い。

 

欠点や弱点は、魅力や長所と背中合わせ。

むしろ、強烈な光を放つ源になる場合もあるでしょう。

 

苦手分野は、それが得意な組子に助けてもらえばいい。

 

さすれば、トップさんのプレッシャーも和らぎます。

組子のモチベーションも高まります。

 

観客のストレスも軽減します。

どの組にも安心して初心者をご案内できます。

 

良い事づくめだと思います、ホント。

 

 

★いのり

 

『蒼穹の昴』は一本物なので、ショーで歌の場面を…は期待できません。

 

最後に、花束ゆめがエトワールに抜擢されますように。

 

歌上手な娘役の夢と目標のひとつが「エトワール」だと思うので。

 

羽織さんも、トップコンビのデュエットダンスの場で歌うとか、何らかの活躍の場を期待したいところ。

 

朝月希和さよならショーで、退団者それぞれが短いフレーズでも歌う場面がありますように。

 

スターシステムがある以上、番手偏重は必要な序列だと思います。

 

そんな枠の中でも、組子がそれぞれの強みを活かせる組織になっていきますように。

 

活躍のチャンスがあれば、やる気は高まり、組織の活性化に繋がるでしょう。

 

∇強みを生かす

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