ブログから離れがちな今日この頃。

書きたい事はありますが、忙しない日々を送っています。

 

先週土曜、2021年12月11日(土)はOSK(日本歌劇団)のショーを鑑賞しました。

 

心斎橋ブルックリンカフェにて。

上演時間は1枠(1演目)約50分。

 

椿りょうメインのショー『Precious Stones』の感想はすでに書きました。

 

若手スターの中でも飛び抜けて華やかな椿りょう

OSKの舞空瞳・唯城ありす

元気な若手メンバーたち。

 

宝塚OG・風馬翔さんの振付・構成の妙が合わさり、見応えあるショーでした。

 

『Precious Stones』は主演を含むメンバーを入れ替え、上演されます。

主演スターに合わせ、内容も一部変更されます。

 

先だって、まるっと大々的にリニューアルされた『Precious Stones』

最初のも、更新版も、どちらも見応えがあるレビュー。

OSKのお宝演目だと思います。

 

椿くんの次に観たのが、『翼和希SPECIAL LIVE』

 

翼和希。

 

この人ですよ。

この人なんですよ。

 

私の「初・OSK」にして、「OSK、ええやん」と教えてくれた人は。

 

2019年暮れ、京都で『男舞』を拝見して以来の翼くん

 

一発目(一曲目)から、かましてくれました。

 

歌が上手い。

音域が幅広く、男役ながらファルセットも任せろ。

 

女性でも厳しいファルセット(裏声歌唱)

綺麗に歌えて、声量もあって…なんて、女声でも貴重。

 

歌うまと認識されてても、超高音を綺麗に出せる人はめったにいません。

 

例えば、バウ『LOVE and all that JAZZ』で高音を綺麗に出せる設定のレナーテ役を演じたきよら羽龍。

通常の歌なら上手ですが、超高音はさすがに苦戦したのは記憶に新しいところ。

 

私が知る限り、宝塚では真彩希帆、白河りりでしょうか。

高音でもスルスル出してた娘役は。

 

おっと、脱線ごめんなさい。

 

ファルセットを魅力的かつクリアに歌える男声といえば…

 

マイケル・ジャクソン

フレディー・マーキュリー

プリンス

Earth,Wind&Fire

 

…などでしょうか。

ご参考に。

 

そこで、翼和希ですが。

 

まず、男役として男声をつくる。

その上で、男声としてファルセットで歌うって。

どんな離れ技ですか、それ?

 

男役としての低音ヴォイスは言うに及ばず。

ええ声です。

 

歌唱力はおそらくOSK随一。

OSK全員の歌を聴いていないので、想像ですが。

 

コロナ禍を挟み、約2年ぶりの翼くんでしたが、さすがの技術力。

歌のみならず、ダンス功者でもあります。

 

宝塚で喩えると、礼真琴、和希そら、天飛華音。

 

(比喩として挙げた人も全員好きだわ、私)

 

翼くんのショーはざっくり3部に分かれ、砂漠を舞台にした芝居仕立ての場も。

 

舞台スクリーンに砂漠の風景を映し、アラビア風味の衣装をつけたパフォーマンス。

簡易な装置ですが、一気に砂漠の世界へ。

 

歌や表情で空気を生み出すのが上手い人だと思います。

研ぎ澄まされた表現力があるんだな…と。

 

共演者は娘役さん2名。

二人とも綺麗な方々です。

 

一人は千咲えみ

千咲さんは、舞美りらとトップ娘役を分け合っています。

宝塚で喩えると、檀れい、音波みのり。

いつの時代も普遍的に「美人」と認識される、しっとり柔らか美女。

 

もう一人は渚美怜

翼和希とデュエットで絡める歌唱力があります。

翼くんと向き合って歌う姿が印象的。

歌もガッツリ組み合ってました。

 

歌唱曲は J-POP 多め。

…ですが、「OSKオリジナル曲?」と疑ったりも。

 

編曲のセンスが良いんですね。

 

加えて、歌い手の歌唱力と表現力の高さ。

 

これらの要素が融合し、ナイスな化学変化が起こったかと。

 

翼和希スペシャルライブは12/12(日)で千秋楽を迎えました。

 

でもきっとまた、翼くん主演の演目を上演してくれるはず。

じりじり期待しています。

 

 

OSKは現在、大阪・心斎橋(と難波の間にある)ブルックリンカフェで連日何らかの演目を上演中。

 

地理的には交通至便な一等地にあります。

 

ただ、約50分で 6,000~7,500円※は「気軽に観てみよう」という気になりづらいと思います。

 

※ブルックリンカフェ:チケット料金

テーブル席 6,000円

VIP席 6,500円

 

当日購入 500円加算

チケット劇場預け 500円加算

 

例)VIP席を当日購入して劇場預けにした場合、7,500円

 

かなり感染状況が落ち着いてきたとはいえ、地下ですしね。

尻ごみする気持ちはわかります。

 

私は実際に行ってみて、安心感が生まれました。

 

…が、こればかりは無理強いできません。

命に関わる判断ですから。

 

とりあえず、価格面でのコスパに絞りますと…

 

歌唱力重視の方には、翼和希主演の演目はおすすめ。

 

だいきほ時代の雪組に通じるストレスフリーな充足感を味わえます。

 

OSKの回し者ではありませんが、応援したい気持ちはあります。

 

大正時代、宝塚歌劇団を追う形で、松竹が少女歌劇団を組織。

大阪(OSK)と東京(SKD)でそれぞれ人気を博しました。

 

東京の松竹歌劇団(SKD)は時代の流れに逆らえず、解散。

 

OSKも一時は解散に追い込まれるも、復活。

道のりは険しく、今も厳しい経営状況だと思います。

 

宝塚歌劇団、日本歌劇団(OSK)

 

(レトロな言い方では)少女歌劇という、世界的にも稀有な文化。

その夢の世界が二つとも、関西に本拠を置いている幸運。

同じ生活圏内に存在する夢の世界。

 

しかも、レベル高いねん。

勿体ないねん。

 

男役芸は立派な芸能文化。

 

歌舞伎はもともと、女性が演じる「女歌舞伎」、美少年が演じる「若衆歌舞伎」がありました。

これらは色っぽ過ぎると、当時のお上が規制・弾圧。

 

唯一残った「野郎歌舞伎」が、現代まで伝わっています。

 

歌舞伎の始祖は女性(出雲阿国)と言われています。

派手な扮装で歌い踊ったことが、歌舞伎のはじまり。

 

もし「女歌舞伎」が存続していれば、どうなっていたかな。

(ある意味、それこそが歌舞伎の正統ともいえます)

 

小林一三翁は「日本の伝統文化を掘り起こした」んですね。

 

宝塚に倣って誕生したOSKも、大きな意味では小林一三翁に連なる歌劇団。

 

OSKは2022年で創立100周年を迎えます。

宝塚は2024年で創立110周年。

 

これからも200年、300年と続いてほしい夢の世界です。

 

その礎となる一歩が「公演を観ること」

 

それが一番の応援だと思っています。

 

∇もっと気軽にみれたら嬉しいよね

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