先だって、約2年ぶりに OSK(日本歌劇団)の公演を観てきました。
★ブルックリン・パーラー
現在、ブルックリン・パーラー(大阪・心斎橋)内のOSKレビューカフェにて定期公演を打っています。
地下のカフェに舞台?…と恐る恐る。
地下鉄・心斎橋駅(御堂筋線)8番出口にホテル日航大阪があります。
そこから御堂筋に面した歩道を車と同じ流れに沿って歩きます。
御堂筋は一方通行、全車線が南に向かってます。
APPLEビルを超え、ルイ・ヴィトンの路面店が入ってるビルへ。
そこの地下1階です。
OSKレビューカフェは、OSK専用劇場。
想像より広々として綺麗な場所でした。
角座より広い。
★カフェだけどカフェじゃない
カフェと銘打ってますが、専用劇場では飲食は提供せず。
同じ地下フロアのブルックリン・パーラーで飲食可。
チケットの半券を渡すと、ドリンク一杯無料。
『OSKプレートチケット』なるチケットも販売。
ブルックリン・パーラーでのお食事と舞台写真がついてくるそうな。
ただし、黙ってパーラーに入って注文しても、舞台写真はついてきません。
OSKレビューカフェでチケットを見せ、申し出る事になります。
OSKプレートは肉・魚・パスタを選べるそうですが、当日いきなりはダメ。
観劇(利用)3日前までに予約が必要。
予約ナシなら、当日のお任せになるそうな。
…と昨日もろてきたチラシに書いてありました。
★ノーアナウンス
実は私、ワンドリンク無料サービスをスルーして帰っちゃいまして。
チラシを見直して、あらま!…と。
会場には複数のスタッフがいますが、アナウンスは一切ありません。
貼り紙や案内板もなし。
急な代打観劇だったので、イロイロ判ってなくて(^◇^;)
潔いまでのノーアナウンスっぷりに、後からポカーン。
★アナウンスいらず?
とはいえ、スタッフは決して不親切ではなく。
こちらからの質問にはにこやかに対応。
おそらく。
不要だから、わざわざ告知していないんだろう。
…と想像した理由は、チケット代。
50分の公演で
テーブル席 6,000円※
VIP席 6,500円※
(OSKプレート付は、プラス2,500円※)
角座の時は、50分の公演が 2,500円~4,500円※だったかと。
席により、また当日券と事前購入により、少しずつ差をつけていました。
※以前も今も、当日券は500円アップ。
1時間弱の少人数公演。
5,000円を超えると、敷居が高くなるでしょう。
いきおい、熱心なファンがリピートして支えているのでしょうね。
同じ人が何度も通っているなら、アナウンスは不要だわな。
なるほど。
★宝塚とOSK、ただ一点の違い
OSKの舞台技術レベルは、宝塚と拮抗すると思っています。
OSKと宝塚に違いがあるとすれば、経営側の姿勢かと。
宝塚歌劇団は、阪急電鉄の一部門。
経営不振が続いた時期もありましたが、阪急電鉄は手放さず。
創業者一族が深く関わり続け、庇護を受けてきました。
OSK(日本歌劇団)は、宝塚に追随して大阪松竹座で産声を上げました。
その後、松竹から近鉄へ。
近鉄の経営不振で一旦は解散するも、有志で継続。
現在はネクストウェア(ITコンサルティング会社)が親会社。
荒波に揉まれてきた印象を受けます。
守られてきた宝塚。
流転してきたOSK。
違いがあるとすれば、その点でしょうか。
その一点が、専用劇場の有無をはじめ、様々な差異を生んでいます。
★みてほしい!…けれど
OSKを角座で観て、団員さんは宝塚と遜色ないレベルだと実感。
興味があれば、ぜひ観てみてほしい!
…と思いました。
今もそれは同じですが、以下がネックかもしれません。
1)場所が地下であること
2)チケット代
1)は地下ですが、綺麗で清潔。
人数に対してゆったりした空間です。
2)は…大阪の一等地にあるから、家賃が高そう。
そこがチケット代にも反映していそう。
大阪のミナミでも、高級ブランドの路面店やシティホテルが並ぶ界隈。
いわゆる目抜き通り。
警察が巡回していて、治安面も比較的安心。
駅近で交通至便。
天候にもあまり左右されずに済みそう。
ほんま、立地は良い。
その好立地がチケット代に跳ね返ってるんだろうなぁ。
★コストパフォーマンス
価格に対して、価値を感じるか?
そこなんですよね、そこ。
「オペラグラス要らずの近さで、素敵なスターのパフォーマンスが観れる」
その視点だと、めちゃくちゃコスパが良いんです。
…が。
「どんなのか観てみたいな」
「わりと好きかも」
お試しやライト感覚からすれば、手を出しにくいかな…と。
角座は 3,000円位の席もあったんですけどね。
手軽だし、お試し・リピート共にしやすかった。
私は代打チケットで初めて観て、速攻リピートしました。
翼和希くんのレビュー公演でしたっけ。
翼くんは歌もダンスも素晴らしくてね。
OSKの礼真琴です。
宝塚に喩えて、ごめんなさい。
私のブログを読んで下さる方、圧倒的に宝塚ファンなので。
ただ、現在のレビューカフェは角座に比べ、周辺環境・室内環境ともに良好。
「安全・安心を買う」という意味もある価格設定でしょう。
★椿りょう&花うらら
…で、二年ぶりに観たOSK公演は『椿りょう SPECIAL LIVE』
椿りょう(6年目男役)
花うらら(3年目娘役)
椿りょう君は、宝塚で喩えるなら暁千星、亜音有星の系統。
高身長・ビジュアル良好のダンサー。
花うららちゃんは、小桜ほのか系かな?
ショートボブのウィッグが似合ってて、加護亜依みたい。
笑顔がほんわか癒し系で、声が綺麗な歌うまさん。
舞台上は何のセットもなく、シンプル。
舞台のスクリーンに映し出した映像を駆使。
映像と曲・パフォーマンスを上手にタイミング合わせ、組み合わせていました。
OSKの舞台は、プロジェクション・マッピングも取り入れてたっけ。
歌舞練場での舞台、和物レビューと映像技術が意外なまでにマッチ。
セットは運搬や置き場に困りますが、映像データはUSBで事足りますものね。
冴えてるなぁ。
★コンサート
椿りょう君はダンサーですが、今回のLIVEは歌メイン。
55分で12~3曲だったかな? アンコールなし。
J-POP、ミュージカル挿入歌など。
オーイシマサヨシから始まり、Little Glee Monstar、椎名林檎&トータス松本、福山雅治、布施明、ビー・ジーズ等…締めは宮野真守でした。
たまたま先日みた、NHK『おげんさん』再放送で宮野真守の美声を聴いたばかり。
宮野くんは声優ですが、ミュージカル俳優で歌手でもあります。
振付もあるものの、歌を聴かせる事が主眼のコンサートでした。
私が大好きだった『Precious Stones』はSONG&DANCEショー。
メリハリがめっちゃ効いてて、あっという間でありながら濃厚なショーでした。
それと比較すると、あっさりした印象。
歌うまさんなら、延々と歌ってくれるだけで至福。
…ですが、りょう君の場合、決して下手ではないものの、歌の人ではありません。
声量はあるけれど、喉の負担が大きそうな発声でした。
男役声を作って歌うのは、大変だと思います。
一方、花うららちゃんは歌の人。
元々の声が愛らしく綺麗。
歌うと、気持ちよく声が伸びていきます。
これなら、うららちゃんが歌って、りょう君が踊るとか。
その方が満足度がより高まりそう。
★MCコーナー「苦手は?」
MCでは「椿りょうくんの怖いもの、苦手なものは?」とのお題に。
椿 「狭いところが苦手。狭いよりは広々とした所で寝たい」
花 「私はドラえもんが好きで♡ ドラえもんは押し入れで寝てますよね」
椿 「押し入れで寝てたの?」
花 「はい♡ ドラえもんに憧れて…♡」
椿くん、びっくり。
いやいや、花ちゃんの気持ちわかりますよ?
椿 「ゴキブリ苦手。 皆さん、そうですよね」
…いえ、「鳥は怖いけど、ゴキブリは平気」って人いましたよ。
誰とは言いませんが、明日海りおって人がね…。
★MCコーナー「どれが好き?」
花 「椿さんが歌われたソロ曲で、どれが一番好きですか?」
『革命』 福山雅治
『君は薔薇より美しい』 布施明
『SIPH』 D-LITE
挙手で投票。
僅差でしたが、『SIPH』がトップ。
椿 「私も『SIPH』かな。今回、一番挑戦してみた楽曲です」
明るく爽やかなイメージの椿くんと対照的な印象の楽曲かもしれない、たしかに。
ちなみに私も『SIPH』に一票を投じました。
★撮影タイム
OSKは写真撮影OKタイムがありまして。
スターさんが色々とポーズを取ってくれたりします。
角座時代は一曲ほとんど撮影OKで、その画像や動画をSNSで流してOKでした。
一種の広報宣伝でもあったのね。
椿くんはフォトジェニック。
花ちゃんも可愛かったです。
★エンディング
エンディングにも、映像が登場。
歌唱曲のクレジットがずらり。
お稽古場の椿くんと花ちゃんの映像も。
舞台化粧より、素化粧の方がさらに綺麗なお二方。
★どこ見てるの?
ショーの間、気になったのが椿くんと花ちゃんの視線。
ほぼ、遠く…というか後方を見てるんですね。
時折、前方も見るんですが、ほとんど後方。
これも後でチラシを見て判明。
OSKレビューカフェ公演は、全公演をLIVE配信しているそうな。
『ザイコ』というシステムを利用した簡易な方式。
定点カメラなので、大昔の劇場中継みたいな感じ?
なるほど、カメラに視線を送ってたのかぁ。
配信みてる人に、うれしい気配りですね。
ただ、せっかく目の前にいるお客さんを、もっと釣ってもいいと思うのよ?
配信を見ている人に「劇場へ行ってみたい」と思ってもらいたいやん。
劇場へ足を運んだ人に「来てよかった。また来たい」と思ってもらいたいやん。
バランスよく振り分け、使い分けができればいいけど、難しいかな。
6年目さんと3年目さんだものね。
(楊琳さん、出番です!)
(いろいろ教えたって下さい)
(楊琳さんはOSKのトップスターさん)
(鳳月杏なみの男役の色香もちさんです)
★これから
2022年、OSKは100周年を迎えるそうです。
大きな劇場での演目予定も続々と決まっている模様。
難波の松竹座、京都の南座、新橋演舞場など。
見どころのある舞台を魅せてくれるものと期待しています。
∇感無量、椿りょう