昨日2019年10月19日(土)OSK 日本歌劇団の公演を、大阪・心斎橋角座にて売り切れ、観てまいりました。

前夜、SOS連絡が入りまして。
ちょうど何の予定もなかったので、ほいほーいと応じました。

OSKの存在は知っていましたが、ついぞ観劇した事はありませんでした。

あやめヶ池遊園(奈良県)が本拠地だった頃は、とにかく遠くて。

その後、大阪ミナミでの興行がメインになってからも、ご縁はなくて。

私にとっての「大阪」は、梅田なのね…(^◇^;)
阪急沿線民にとって、大阪・梅田が終点だから…って、言い訳かな。

全国的に知られる「大阪」のイメージは、難波や天王寺や岸和田など、大阪府の南の方だと思います。

私にとって、近くて遠い OSK。
ついに OSK 観劇デビュー。

最初にお断りします。
なにかと宝塚を引き合いに出すと思います。

このブログは宝塚ファンの方が読まれていると思います。
なるべくイメージしやすいよう…と考えての事なので、どうかお許し下さい。

1時間弱のレビュー『PRECIOUS STONES』
5名のメンバーが縦横無尽に歌って踊って、あっという間の小一時間でした。

心斎橋角座は、かつて道頓堀にあった角座ではありません。

かつての角座は千人規模の収容力を誇る大型演芸劇場でした。

その後、映画館に姿を変えたり、色々あって、今は角座の名前を冠しているものの、ほとんど別物です。

今の角座は、地下ライブスペース。
パイプ椅子を並べて、MAX 100席強でしょうか。

秋葉原 AKB劇場の地下版って感じかな?

宝塚大劇場の施設で例えると、エスプリホールの半分位の規模でしょうか。
バウホールなら、四分の一位の規模かな?

こじんまりした、綺麗なスペース。
パイプ椅子はスタイリッシュで座り心地良し。

音響は、前方だとやや音割れしますが、後方席は比較的クリア。
当たり前ですが、本格的な劇場に比べれば、音響はよろしくない環境です。

照明は、規模を考えれば充分かな。
天井が低い分、出演者にとってはより眩しくて熱いだろうと思われます。

開演五分前位から、角座のスポンサー(ダイハツ自動車)や OSKのCM映像が流れます。

その後、主演者の開演アナウンスが流れ、開幕。

レビュー『PRECIOUS STONES』は何人もの男役さんが持ち回りで主演。

私が観た主演者は、翼 和希。

共演者は、男役が朔矢しゅう。
娘役が唯城ありす、紫咲心那、水葉紗衣。

翼和希は、男役としてはやや小柄。
ですが、舞台では大きく見えます。
端正な顔立ちで、目ヂカラが強い。

良く通る低音ボイス。
高い歌唱力を備えていて、ハードに踊りながら声ブレなし。

ダンスは美しくスムーズな動き。
キレもありますが、若いのにすでに抜け感もあります。

五人のメンバーが一人ずつ順番に登場し、真打ち登場。
主演とはいえ、空気感が違いました。

歌い出すと、パワフル。
踊りだすと、さらにパワーアップ。

ご挨拶では、なかなか良い味を出してました。

メンバーが一人ずつ自己紹介するコーナーでは、例えばこんな感じ。

水葉「明太子を見ると嬉しくなる水葉紗衣です」

翼「見るだけでいいの?」

水葉「食べられるんだ、嬉しいなぁって」

翼「あ、食べられるの前提なんだね」

なかなかシュールなツッコミです。

紫咲「果物がおいしい晴れの国からやって来ました、水葉紗衣です」

翼「なにけん?」

紫咲「岡山県です」

なんか翼くんの科白がところどころ、ひらがなに聞こえるのは気のせい…?

朔矢「168㎝の身体を 22.5㎝の足で支えています、朔矢しゅうです!」

翼「えっ?!」

朔矢くんは、翼くんより大柄。
叶ゆうりに似た面差しのイケメンです。
「女性としては長身な男役で小さな足」といえば、明日海りお。
明日海さんもそれ位なのかな?

翼「私は24.5㎝……まぁ普通」

そして朔矢くんの足に己の足を合わせ、サイズを比べてみて、何やら納得してました。

綺咲愛里と愛希れいかを足して2で割ったような娘役・唯城ありす。

唯城「今日は千秋楽だから、カツカレーを食べてきました!」

なんか勝負かかってるの?
気合いと体力つける為かな?
翼くんもとっさに突っ込めず。
ありすちゃん、ニコニコ。
もしかして天然コンビ?

あ、この二人はデュエットダンスを何曲か踊りますが、どれもたいそう素敵でした。

ホールドはもちろん、何回転もするリフトを軽々としてて驚きました。

なにげなく翼くんが抱き上げ、ありすちゃんも片腕あげて。
フィギュアスケートなら加点ポイントやん…って、いやはやビックリ。

二人とも細くて華奢ですが、とても鍛えてるのね。
そして、息を合わせるお稽古を重ねたのでしょう。

葉加瀬太郎さんの『エトピリカ』に乗せて、白シャツにジーンズに裸足で踊るデュエダンは芝居の一場面のようで特に印象的。
(ありすちゃんはスカート)

宝塚花組ショー「RED HOT SEA」の『ひきしお』を彷彿としたかな。

宝塚を連想するといえば、ラスト手前で歌い始めた藤澤ノリマサの『希望の歌〜交響曲第九番〜』

「喜びの歌」で知られるベートーヴェン交響曲第九番にのせた楽曲。
雪組ショー「SUPER VOYAGER」で、望海風斗&真彩希帆の希望コンビが銀橋で歌いました。

その希望の歌を、メンバー全員(翼くんリードボーカル)で熱唱。

少ない人数で、出ずっぱりのショー。
歌いっぱなし、踊りまくりで、5人とも汗ダラダラ。
チカラを振り絞りつつ、笑顔を振りまきつつ。

何かもう、胸が熱くなりました…。

翼和希は若くて小柄ながら、男前。
宝塚では99期生(研7)と同じ入団キャリアだそうです。

ラストに近づくほどに研ぎ澄まされていく集中力。
客席を抱きしめるような包容力。
汗を飛ばしながら、歌い踊る姿。

翼和希率いる五人のステージを観た印象を、宝塚の舞台に例えると「質の高い新人公演」が最も近いかもしれません。

近作でいえば、彩海せら主演『壬生義士伝』
そして、天飛華音主演『GOD OF STARSー食聖ー』が思い出されます。

若々しさ。
良い意味での青さ。
豊かな伸びしろ。
ひたむきで懸命な姿勢。
そして、粗削りながら確かな技術力。

これらは翼和希、彩海せら、天飛華音に通じると思います。

礼真琴、和希そらもイメージ的に重なるタイプかと。

踊ってる時の表情や目線、顎の上げ方やいろんな角度は縣千を彷彿とさせました。

(総合的に最もイメージが近いように感じたのは天飛華音かな)

主演の翼和希くんは、努力を成果に転換できる人。

もともと声質に恵まれているのでしょうけれど、音域も広く、ハードに踊り続けても息切れせず、音程もブレず。

もし翼くんが宝塚にいたら、将来のトップスター候補の超路線スターとして期待されていたことでしょう。

そう思わせるだけのスターオーラと実力の持ち主でした。

友人の代打はマチネでした。
終演後、帰りかけましたが、劇場に取って返し。
ソワレも当日券で観ました。

正確には、ソワレは千秋楽だった事もあり、完売でした。
それで一度は断られました。
(消防法の関係で立見はできないそう)

そこでマチネの感想を伝え、帰ろうとしたら、
「ちょっとお待ち下さい」

消防法の制限を遵守した上で(重要)自由席のパイプ椅子を追加して下さった模様。
おもさげながんす…!

千秋楽とはいえ、基本は他日とほぼ変わらない模様。
ショーの合間のMCで、

翼「翼チームのメンバーと(チーム外の)下級生が千秋楽の余興をしてくれて嬉しかった」

と照れくさそうに話してましたが。
あと、最終日という事で、今後の予定がマチネより少し長く詳しくなっていたような。

また、19日発売の翼くんチームのCDがマチネ後に売り切れ、次の入荷は22日だとか。
歌上手いもの、ファンの人は買うよね。
オンラインでも購入できるそうですが。

19日に発売して当日品切れになったといえば、宝塚グラフ限定版(明日海りおサヨナラ特集号)も同じく。
20日再入荷との事で、行ってまいりました。

翼くん主演の『PRECIOUS STONES』は千秋楽とはいえ、その日はまだ次なる時間帯に、別チームの公演が控えていました。

アンコールに応えて再登場するも、手短かに感謝を述べて閉幕。

満席状態の会場を見渡しながら、感極まっていました。

(常連さん曰く、通常より席数が多かったそうな)
(確かにMAXでした)
(…なのに、椅子を追加投入してくれたスタッフさん、ありがとうございます)

比較的短いショーを観た限りですが、胸を打たれました。
一人一人が懸命に、誠実に舞台を務める姿に。

本当にええもん観せてもらいました。

Yさん、Mちゃん、お声掛けありがとうございました。
Yさんはこのブログ、ご存知ないですけどね…(^◇^;)

ちらほら御礼かいたりしてますが、私がブログ書いてる事はご存知ない方が殆どなので、ほぼ自己満足てす。

※「 翼和希くんは朝夏まなとさんに見える」とのコメントを頂きました。
めっちゃわかります…!
ラストが近づいてきた時の表情や空気感、まぁ様の面影が重なりました。
『ひきしお』を彷彿とした時も、ブリドリで踊られたまぁ様のイメージが重なりました、実は。

※ 岡山県出身は紫咲さんでしたね。書く時に混同してしまいまして、ごめんなさい。
紫咲さんと書いたつもりが、水葉さんと。
コメントで教えて下さって、ありがとうございました。


▽OSK 日本歌劇団の魅力は価格面もあるよね
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