2019年10月22日(火)宝塚大劇場にて、月組『I AM FROM AUSTRIA』新人公演が上演されました。

キャスト別感想のつづきです。

★蘭尚樹(100期・研6)

パブロ・ガルシア(世界的サッカー選手)
本役:暁千星(98期・研8)

「マッチョ、マッチョ♪」と歌い踊るには細い印象。
それを言い出したら、本役(暁)さんも細いんですけどね…(^-^;)

髪型や浅黒い肌など、ビジュアルは本役さん同様、創り込んでいました。
動き出したら、躍動感がすごくて、南米のサッカー選手に見えてくる不思議。

フェリックス(彩音星凪)を見初めたときの表情は、本役さんと対照的。
暁さんは含み笑いを抑えていたのに対し、蘭くんは目と口を大きく開けてるの。
「衝撃うけました……恋に落ちました!!!(全世界に宣言)」
…という顔をしています。
なんてわかりやすいんだ、パブロ尚樹。
うい奴め。

本役さんと逆に、こちらはフェリックスの方がやや背が高いカップル。
皆の前でキスする主演カップルに触発されて、フェリックスにキスを迫るパブロ。
でも、フェリックスに拒まれると、淋しそうにゴメンネって感じで少し身体を離すんですよね。
この切なげな表情、ほっとけない…!

…と思ったら、なんとフェリックス彩音が、パブロ尚樹のほっぺにチュ。
パブロ、一瞬何が起こったか、わかってなかったよね?
いやもう、本当におめでとうございます。

嬉しそうにフェリックスの方に振り向くパブロ。
照れくさくて、顔をそむけるフェリックス。

あまりの少女マンガ展開に、胸キュンでした。
『おっさんずLOVE』ならぬ、『イケメンズLOVE』ですわな。

あと、エマ(白河りり)の回想シーンで「ブロンドの美女」として登場します。
パブロは前半はほとんど出て来ないから、何かしらバイトするだろうと予想してましたが、まさかの女装。
オカマ感が濃厚で、かえって男役としての成長を感じました。


★彩音星凪(101期・研5)

フェリックス・モーザー(ホテルマン)
本役:風間柚乃(100期・研6)

ジョージ(英かおと)とマブダチで、ワルツの左回りが苦手で、車に乗ると必ずぶつけるフェリックス。
華やかなクールビューティが演じると、情けなさが際立って、ギャップが生まれ、キャラが立ちますね。(褒めてます)

性別関係なく一目惚れしそうな説得力がある美貌の持ち主。
自分自身は同性愛者ではないけれど、パブロの淋しそうな様子を見ると放っておけない(罪な)優しさ。
彩音くんは色んな意味で、フェリックスの適性が大いにあるように感じました。

そして彩音くんも、蘭くん・瑠皇りあ君と共に娘役さんに混じって「ブロンドの美女」としてバイト。
女装は似合うかと思いきや、なにげにオカマ感が強かった。
男役メイクのままとはいえ、美人さんですから意外でした。
星凪くん、しっかり男役道を歩んでいるのね。

彩音くんのシャープな美貌は、立っているだけでも舞台が華やぎます。
新公で目立つお役を頂きましたが、モブの時と変わらず、ちょこまか小芝居を続けていました。
アンナちゃんの奪い合いとか。
舞台を楽しんでいるんだな、少しでも深く味わおうとしてるんだな、と感じました。

エリザベートで黒天使(本公演)や皇太子ルドルフ(新公)で観た時は「シュッとしたイケメン」という認識でした。

でも、舞台姿を観るほどに、懸命でいじらしい人だな、と。
それで、あんなクールで綺麗な顔してるんだものね。
ギャップ萌えです、ほんまにね。


★結愛かれん(101期・研5)

ミス・ツヴィックル(旅行会社の社員)
本役:白雪さち花(91期・研15)

キュートなミス・ツヴィックルでした。
本役の白雪さんは、ヘリウムガスを吸い込んだような声を作ってます。
芸達者で、エンタメを追求されてる本役さん。

かれんちゃんは地声に近いのかな?
本役さんほど声を作らず、高めの可愛い声。
仕草や話し方をラブリーにして、キャラクターを構築。
ピンクが似合う、愛らしく憎めないミス・ツヴィックルでした。


★天紫珠李(101期・研5)

ヘルタ(エマの母)
本役:夏月都(88期・研18)

母性愛あふれる大人の女性を好演。

『カンパニー』新公では社長令嬢。
バウ公演『愛♡聖女』ではキャピルンした女子学生。
『夢現無双』ではヒロイン・お通を演じていた天紫さん。

しっかりして落ち着いた印象があるからでしょうか?
まだ新公学年とは思えぬほど、母親役がハマっていました。


★詩ちづる(105期・研1)

シュティーグル(製菓部の卵割り担当)
本役:きよら羽龍(104期・研2)

エードラートルテを作っている部署で、延々と卵を割る係を担当。
憧れのハリウッド女優エマ(白河りり)を前にして、失神してしまう。

この時、足がだらしないんです。
そのだらしなさ、脱力感がリアルに気を失ったように見せていて、おおっ?と。
これは町田菜花先生の指導なのか、本人のアイディアなのか?

詩さんの事は、予科生時代のすみれ募金で「なんて可愛らしいんだ」と思った事が(一方的な)出会い。
小柄で幼く見えるけれど、しっかりしてそう。
注目の新人さんです。
ジャニオタの習性(青田買い)が抜けないのかしら〜(^◇^;)


▽月組新公、良い人財が揃っています
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