2019年7月27日(土)月組『ON THE TOWN』を観て参りました。

宝塚友の会がお友達になってくれまして。
安定のB席です(*´꒳`*)

梅田芸術劇場のB席は3階。
旧・宝塚大劇場を思い出すような、そうでもないような。
(劇場の構造がかなり違うので)

ざっくりした感想としては、面白かったです。
特に1幕は見応えありました。

スピード感があり、それぞれのキャラクターも立っていて、音楽も素敵。
ちゃんとオーケストラ・ピットを作り、重厚な生演奏を聴かせてくれました。

ゲイビー(珠城りょう)
チップ(暁千星)
オジー(鳳月杏)

この3人の並び、すっごく合ってました。

体格が3人とも揃ってるんです、まず。
スラリ長身で、腰の位置が高いんですよね、3人とも。
座高が低い足長さん揃い。

パッと見のフォルムは似通っていますが、カラーは三者三様。
三色パンや三色だんごみたい。
パッと見は似てるのに、食べてみたら違う美味しさ!…みたいな。

3名の海軍水兵が、1日(午前6時〜翌朝6時)だけニューヨークに上陸許可を得て、束の間の休息を堪能する物語。

月替りで選ばれる美人コンテスト「今月のミス・サブウェイ」のアイヴィ・スミス(美園さくら)

彼女のポスターを見て、一目惚れしたゲイビー(珠城りょう)

ゲイビーのため、アイヴィ・スミスを探し出す手伝いをするオジー(鳳月杏)とチップ(暁千星)

人探しをする中で、オジーは自然史博物館で学者のクレア(夢奈瑠音/海月美月)と、チップはタクシー運転手のヒルディ(白雪さち花/夢奈瑠音)と出会い、恋に落ちます。

ゲイビー珠城は純真でまっすぐな青年。
たま様、ほとんど素ですか?

オジー鳳月はワイルドでセクシー。
色気がダダ漏れ!!

チップ暁は可愛くて真面目…だけど、やはり男。
男になった時の落差にドキドキ。

さち花さんは流石のコメディエンヌ。
パワー炸裂です。
宝塚の枠を超えた舞台女優ですね。

るねちゃん、めっちゃハマってます。
女装も美人。
男役なのに、ごめんね。 褒め言葉だからね?

くらげちゃんは、最初くらげちゃんと分からず。
途中で気づいてハッッッ!
上手いなぁ、やはり。
ホロリとさせる役がまたハマってます。

専科の英真なおき演じるピットキン氏もいい味出してる上、他人事と思えない役回り。
人物造形がリアルでした。

若手さん達も、いろんな場で大活躍!

彩音星凪、英かおと、白河りりなど、舞台に登場している時間が長くて。
気づくたび、動きや表情を追いかけまくりました。

りりちゃんは珠城さん・暁さん・鳳月さん、それぞれと短いながら絡みがありました。

本公演ではまず見れない組合せを楽しめるのは、外箱ならではの醍醐味の一つですね。

キャスト別感想は別途あらためて。

フィナーレは豪華というか、さすが野口幸作先生、ショーにめっちゃ力が入ってます。
見応えありまくりです。

暁千星、美園さくら、鳳月杏、珠城りょう、それぞれのソロと群舞があり、さらに男役群舞とトップコンビのデュエットダンス。

シルクハットにケーンを持たせる演出も!
ブロードウェイ・ミュージカルと、宝塚レビューの融合。

いやもう、これでもか!これでもかー!ですよ。

最後の最後に客席降りもあるしね。
一階席のかなり後ろまで行ってくれるようです。

私は3階席でしたから、舞台にたま様やさくらちゃんが残ってくれて嬉しかった♡

オマケと思えぬ、たっぷり加減が野口先生らしい濃密なフィナーレ。

ホント、宝塚の若手演出家の充実度は高いです。
働かせ過ぎて才能を吸い尽くさないで下さいね、劇団さん。

舞台挨拶では、副組長の夏月都、トップ珠城りょうとも、

「本作から、鳳月杏が月組に戻ってきました」
「おかえりなさい、ちなつさん」

…とっっっても嬉しそう。
たま様、バタバタ振りまくりの尻尾が見えてましたよ。

大歓迎されてる ちなつさんは表情を変えず、一礼するのみ。
あえて感情を伏せる優しさよ…(涙)
ちなつさん、ありがとうございます。

休演者のあまの輝耶にも触れる、たま様。
お優しい…(ホロリ)

そこ、スカステでもカットせず流して差し上げてほしい。
トップさんが気遣って下さり、輝耶ちゃんも張り合いが出るはず。

本作は1944年、第二次世界大戦中にアメリカで発表された作品。
明日をも知れない身の海軍水兵たちだからこそ、真摯に人と向き合った…という時代背景を知れば、より味わい深いと思います、とたま様。

1944年といえば、敗色濃厚な日本では「贅沢は敵だ」と歌舞音曲も忌まれた時代、

同じ時期、アメリカではこんなゴージャスな舞台作品が創られ、発表されてたのか……それは勝てる訳がない。

当時の国力の差を見せつけられた気がしました。
時代背景を知りながら、ミュージカルを楽しむ事で、歴史のリアリティを垣間見たというか…。

本作を選んだ野口幸作先生も、主演の珠城さんも、そこまでは狙ってらっしゃらなかったと思いますが、観る意義が増えた気がします。

明日海さんと違い、お笑い要素は少ないのですが(いえ、明日海さんは笑いを取ろうとされてませんが)胸が温まるご挨拶でした。

▽たま様の包容力で締まりました♡
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