2番手・美弥るりか(皇帝フランツ・ヨーゼフ役)を欠いた月組が、予想を超えた奮闘を見せているようです。

当日券を求める人の列は、とぐろを巻いていました。
どの日時の回も、300人前後(300人超かも?)の大行列。

連休でしたし、私も始発で並びましたが、わずかの差でアウト。
近場の方々が大挙して来られてるのかな。

徹夜組もいるようですね……それは危ない。

大劇場周辺は、早朝・夜間はひと気がないから、危険です。
犯罪を誘発する恐れがあるかと。

脳や心臓の梗塞・出血など、突然の発作に見舞われる恐れもあります。
(若い人にも増えてきているそうですしね)

犯罪や傷病など、何かあった時に気づいてもらいにくいかも。
どうぞお気をつけ下さい。

美弥さんの声が出なくなったのは、ショー『Golden Jazz』以来ですね。
あの時は、当時のトップスター龍真咲が、美弥さんソロを替わって歌い、フォロー。

ショーと異なり、芝居ではトート閣下やルキーニが、皇帝フランツ・ヨーゼフの代わりにソロは取れませんしね…。

ミュージカルの舞台で「メインキャストの歌声が吹替」という、不自然で不完全な状態。
シビアな話ですが、観客としては不完全な成果品を渡されたようなもの。

何度も通えるファンにとっては、まず先立つのは演者の体調への心配です。
かくいう私もそうでした。

ただ、ふと美輪明宏さんが以前、仰ってた事を思い出しました。

「演者にとっては複数回公演のうちの1回でも、観に来られるお客様は、その1回の為に時間やチケット代や交通費を工面し、劇場へお運び下さった。楽しみにして下さった」

だから、不完全なもの、未熟なものをお出ししてはならない、と。
プロフェッショナル…!

美弥さんもまた、責任感が強いプロの表現者。
休演は、賢明な判断だったと思います。

公式サイトのニュースでは「復帰時期は未定」となっていました。
「千秋楽までに何とか…」と焦る気持ちはあるかと思います。

今回は通常と異なり、トップ娘役の退団。
つまり、サヨナラショーがあります。
公演後には、サヨナラショーのお稽古もあるでしょう。
せっかく回復しても、無理が祟れば、ぶり返すかもしれません。

幸い、代役公演は大熱演で、客席から大きな拍手を得ています。

「代役公演だなんて思えない」
「安心して任せられる出来ばえ」
「充分、満足できる仕上がり」

…と、観劇した友人知人は口を揃えています。

実際、当日券の列には、

「前日、代役公演を観て、またぜひ観たくて…!」

と並んでいる方々もいらっしゃいました。

私が遭遇した、月城フランツ・リピート希望組さんは、月城ファンと美弥ファンでした。

美弥ファンは、てっきり、美弥さん不在の舞台を観るのはお辛いだろうと想像していただけに、意外でした。
しかも、絶賛されてました、月城フランツを。

「美弥ちゃんのフランツとは全然ちがうアプローチで、それがまた凄く良くて!」

美弥ファンの心も動かす、月城フランツ。
すごい…!

もちろん、風間柚乃ルキーニ以下、代役さん達それぞれを褒めていらっしゃいました。

美弥さんのいない舞台を、どれほどの熱量でカバーしているかを熱弁してくれた、美弥ファン。
美弥さん愛のみならず、月組愛に溢れてましたよ…!

美弥さんの穴を埋めるべく、組子たちが一致団結しているんですね。

なんだか、お話を聞いているだけで、ジーンと…。

「美弥ちゃんに『頑張って早く復帰して』とは言えないし、言いたくない」 
「美弥ちゃんは充分がんばってる。頑張った結果が休演なんだから、無理だけはしないで、ゆっくり休んでほしい」

…といったお話も伺いました。
肌寒い早朝から、ハートが熱かったです…!

(ちなみに、初対面の方々です)
(当日券で並んだ時、いつも前後の初対面の方とお話しするもので)
(楽しいんです、これがまた)
(なぜか外国の方とお話しする事が多く、『Youは何しに日本へ?』状態)
(今回は、日本人でしたが)

以下は、あくまでも私見です。

宝塚公演については、このまま代役に任せ、東京公演を万全な体調で臨まれた方が良いのでは…と思っています。

2番手としての責任を感じていらっしゃる事とお察ししますが、大局観を持つことも大切です。

メインキャストの休演は、よほどお悪いからでしょうし…。
吹替になるなんて、もうね…そんな状態で、舞台に立たれてたなんて…。

具体的な傷病名などは不明ですが、軽々しく考えられないだろう事は想像に難くありません。

ここは思い切って、任せられる事は任せ、療養に専念された方が良い気がします。
そして完全復活を遂げ、東京公演でその成果を魅せる。

それもまた、プロフェッショナルとして責任と勇気ある判断だと思います。

また、回復を祈りながら、美弥さん不在の舞台を支えている組子たちへの返礼になる事と思います。

組子の皆さんにとって、応援しているファンの方々にとって、観客にとって、そして誰よりも美弥さんにとって、より良い道を選ばれますように。


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